瞳の奥に潜む野獣 

果汁さん

文字の大きさ
27 / 31

27

しおりを挟む
 薔薇の月萩は薔薇の死場所への道導。
 死場所への順路を確保すべく掻き分けた。その道中に『集中の光輝』を試練として残し曲者を遠避ける。
 集中の光輝は複数の魔物がパニックを起こす。イカれた化物がうようよ彷徨っているような状態。
「最後には迂闊に近寄れず負けるという」
「こわ、薔薇が好きなのね」
「それ、」 
 また言われた、バモスのペットのクロも同じ事を言うんだな。
「薔薇の月萩、それ自分でも同じように掻い潜らないと行けないのでは」
「そうだ、最難関な仕組みになっている」
「その仕組みをマスターすれば」
 バモスは青年の姿で計画を話す。
「スペル マキノ騎士団長ならこのくらい」
「死場所は奴等には敵わない。通れないからな」
 複数で挑んでも死場所には入れない。
「心臓部は最新部まで許可が無ければ攻略する事も許されないからな」
「えぇー、最初から」
「そうだ」
 スペル騎士団が心臓部へ辿れたのは心臓部の主がそのまま居たのが本意だ。
 薄丸な瞳を野獣の俺に目を向けスペル騎士団の興味を持ったクロは俺の肩に乗る。
「湯加減はいいね。REマスターアヴェルも来ればいいのに」
 『白虎の都』とアヴェルには対立する物がある。
「行方を眩まして世界の何処に居るんだろうな、心臓は研究に繋がるとあれだけ言っていたのに」
「昔の話、それは研究時期が引き起こした災い」
「あぁ、だが野獣を生み出した罪は消えない。それが末裔たる俺の役目だからな、嘘じゃない、事実」
 道導はこの通りを死際から引き起こせないと通れない。
「野獣の社会は健在している」
 風呂場で言うことじゃない。屋城の温泉でそんな話をしていると壁の向こうからバモスを呼ぶ受付嬢マリアの声がする。
 バモスは頬を赤らめ泣いた振りをする。それは死んだ振りよりも勘弁してのやめての合図だ。
「バモス、、、頬赤いぞ」
「、、、、、」
「いないのか?」
「不死鳥の前ではそんなことしないのに、珍しいね、バモス」
「クロは喋るな、、、」
 眼の色が変わった。紅色、複数の色を持つバモスはやはり『禁術者』の才能が開花しやすいようだ。
「禁術者は複数持ちがあるから勇者の類かもな」
 稀にスキルの強奪を計画する輩が増えるがその一方でバモスは複数持ちを持つことに誇りに思っている。補うその力は困難な状況でも禁術者の才能を武器に複数の魔物から遠避ける。禁術者、その名前だけで実は世界の理を超えてカモフラージュも可能とする。
「バモスのその能力は活かさないとな」
 受付嬢は密かに浴槽から出て野獣側の俺たちはしばらくお湯に浸かった。
「禁術者は羨ましい」
「クロは関係ない」
 のぼせた。野獣の俺は自分の姿を一瞬だけ見せてしまったがその後、変身後の姿に戻った。正体は知られていないはずだ。禁術者はバモス以外でも他にもいるが八咫烏級になると制御しないといけなくなる。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

七日後に神罰が落ちる。上層部は「下を切り捨てろ」と言った——私は全員を逃がす

蒼月よる
ファンタジー
七日後、この港に神罰が落ちる。 追放された元観測士イオナだけが、その事実を知っていた。 しかも災害は自然現象ではない——誰かが、意図的に引き起こそうとしている。 港の上層部はすでに手を打っていた。「下層区画を緩衝被害区として切り捨てる」秘密契約。被害を最小限に見せかけ、体制を守る冷徹な計画だ。 イオナは元護送隊長ガルム、荷運び組合長メラとともに動き出す。 犯人を暴き、証拠を公開し、住民を逃がし、工廠を止める——すべてを七日で。 被害を「選ぶ」管理か、全員を「残す」運用か。 追放観測士の、七日間の港湾カウントダウン・サスペンス。 この作品は以下の箇所にAI(Claude Code)を利用しています。 ・世界観・設定の管理補助 ・プロット段階の壁打ち ・作者による執筆後の校正

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

グレート・プロデュース  〜密かに国をコントロールする最強のエージェントは、恋に落ちた王女を大帝王に即位させることができるのか?〜

青波良夜
ファンタジー
魔法と、魔導科学が進んだ強大な国、グランダメリス大帝国。 俺は、この国を陰からコントロールする秘密組織でエージェントとして働いている。 今回の任務は、豪華客船で行われる密売の現場を探ることだった。 その任務の途中、俺は第三継王家の王女『メリーナ・サンダーブロンド』と出会うことになる。 メリーナ王女は婚約しようとしていたのだが、俺の軽はずみな行動が彼女の運命を変えてしまった。 その後、なんやかんやあり、俺はメリーナ王女に惚れられることに……。 こんなことは、エージェントとしては絶対にあってはならないことだ。 というわけで、俺はメリーナ王女と別れ、二度と会わないよう工作をした。 それなのに、まさか再び出会うハメになるなんて……。 しかも次の任務は、メリーナを大帝王に即位させることだって!? ――これは最強のエージェントが、乙女の恋心に翻弄されながら、過去最難関のミッションに挑む物語である。 ※『ノベルアップ+』、『ネオページ』にも投稿してます。 ※『小説家になろう』『カクヨム』に投稿し、一度完結済みとなった作品です。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました

空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。 平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。 どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処理中です...