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第2章
タブレットの再起動~きなことあんこ爆誕、甘々な旅の予感~
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トリーガタ山の朝は少し冷え込んだ……
「うっ、寒っ~、リカコおはよう」
「マリオさん、おはよう。今朝は冷え込んだね」
「「マリオさん、リカコさんおはようございます」」
「ヒカル、ミチル、おはよう」
「ところで、ヒカルのタブレットもクレイくんが書き換えたよね」
「そうです、タブレットも書き換えましたが、キャンピングカーも日本仕様になっています」
じゃあ、俺のタブレットから起動してみるよ」
マリオは電源スイッチを押した。 画面に赤い鳥居のマークが出て九尾の狐が映ってすぐに消えた。
画面のアイコンは今までと変わりなく、『検索』、『魔物探知』、『薬草採取』、『時計とアラーム』、『神界通信』のアイコンだったが、『ナビ機能』のアイコンが金色のキツネのアイコンに変わっていた。
「ヒカル、タブレットを起動するんだ。かなり画面が変わったようだ」
「僕の方は『ナビ機能』のアイコンが黒色のキツネのアイコンですね」
「マリオさんのは『きなこ』でヒカルさんは『あんこ』ですよ」
「ほら、画面の上でおはぎのアイコンが点滅しています」
「本当だ、ミチル、よく気付いたね」
「クレイくん、起きている?」リカコが呼びかけても遮光器土偶は沈黙したままだった。
「マリオさん、クレイくんの魂はタブレットに全て移ったようね」
「そのようだね。とりあえず、俺の方からキツネアイコンをタップしてみるよ」
「マリオさん、リカコさん、おはようございます」
「新しく生まれ変わった“きなこ”です。どうかよろしくお願いします」
タブレットの画面に、金色の狐のような紋章が一瞬だけ浮かんで直ぐに消えた。きなこの声は機械的な女の子の声だったが、よくとおっていた。
「マリオさん、僕もタップしますね」
「ヒカルさん、ミチルさん、おはようございます」
「新しく生まれ変わった“あんこ”です。どうかよろしくお願いします」
「きなこ、ウリエルは結局どうなったの」
マリオがタブレットに向かって尋ねた。
「ウリエルさんは、オリンポス神界の眷属《天使長》でした。今は、オリンポス神界に戻られています」
「私たちは日本の神界から遣わされた眷属で、オリンポス神とは別の神の使いなのです」
「つまり、きなこさんとあんこさんは神様の使いでキツネさんなのね」
リカコはそう言った。
「はい。私たちは、日本神界の所属するこの星の眷属で、このタブレットも日本の神様がこの星向けに作られた新しい支援端末です」
「ちなみに、この星では“日本の神様”のことを“ヤマスの神”と呼んでいます。今後は皆様も現地の方々と話す時は、“ヤマスの神”と伝えると通じやすいですよ」 きなこが補足するように言った。
「あんこ、クレイくんはどうなったの?」
「はい、クレイくんは神力を全てタブレットに移管したので暫くの間眠りにつきます」
「そういうことね。了解」ヒカルは神棚に安置されているクレイくんをちらっと見た。
「リカコ、きなこにあんこかって、甘々になりそうだね」
「マリオさん、私は和菓子も好きよ」
「マリオさん、私も好きです」
「はいはい、分かっていますよ」
「マリオさん、ご飯を食べたら再出発ですね」
「ヒカルたちのキャンピングカーもテスト飛行をしておこうか?」
「「はい」」
朝食後、マリオたちはログハウスの外に出て、一旦、収納し、代わりにキャンピングカーを取り出した。
ヒカルも同じようにキャンピングカーを取り出した。
マリオとリカコのキャンピングカーは”二重輪に花菱”の家紋が小さく描かれていた。ヒカルとミチルは”抱き稲”の家紋が描かれていた。
「マリオさん、家紋って何だかカッコイイですね」
「たぶん、きなことあんこは日本の神様と繋がっているから、家紋になったのだと思うよ」
「そうです、私たちは和風ですが、お菓子が大好きなのです」
「リカコさん、きなことあんこがいきなり本音言っています」
「ミチル、出発前にお菓子を買いに行きましょう」
「そうですね」
◇ ◇ ◇ ◇
四人は防御の指輪『セオハヤ丸』を装着し、借家を後にした。
セオハヤ丸の指輪を付けると神気の障壁が薄く展開され、邪気を持つ生き物の攻撃を遮断する優れた指輪だ。
きなこ:「マリオさん、今日は“もうかりまっかさん”の屋台村が賑わってますよ」
あんこ:「ヒカルさん、前回より店舗数が1.4倍に増えております。和菓子密度、上昇中です」
屋台村は、前回訪れた時よりも更に広がっており全体に拡張されていた。赤い提灯が並び、木製の屋台が軒を連ねる。香ばしい醤油の香りと、甘い餡の匂いが風に乗って漂ってくる。
「マリオさん、あれ……きなこ餅屋さんですよ!」
「ヒカルさん、こっちはあんころ餅屋さんです!」
ミチルとリカコは、懐かしさに目を輝かせながら、それぞれの屋台で餅を購入した。きなこ餅はふわふわで、あんころ餅はしっとりと甘い。
「マリオさん、いなり寿司も買っていきましょう。今日のお昼に」
「そうだな。20個──一人5個でちょうどいい」
あんこ:(いなり寿司、神気との相性も良好です。油揚げは魔力の保持に優れています)
きなこ:(甘辛の味付けが、旅の気分を盛り上げますよ~)
あんこときなこの念話が煩いくらいに四人の頭に響いた。マリオは女子の買い物だと諦めた。
四人は屋台村の中央にある縁台に腰を下ろし、甘々なきなこ餅とあんころ餅を食べた。神気が満ち満ちてやる気が自然と湧いてくる。
「マリオさん、きなこ餅って、やっぱり最高ですね」
「ヒカルさん、あんころ餅も捨てがたいよ」
◇ ◇ ◇ ◇
屋台村の喧騒を抜け、四人は奥の小道を進んでいった。このあたりは開発されておらず、道の先には、木々に囲まれた静かな広場があり、そこに四つの祠が並んでいた。
「ここが、気になっていた神気の祠か」
マリオが呟くと、きなこが念話で応えた。
きなこ:(神力が1000%に達しました。祠の封印が解除されます)
あんこ:(おめでとうございます。神域との接続が完了しました)
四つの祠は淡く金色に輝き始め、風が静かに吹き抜ける。花の香りが濃くなり、空気が柔らかく変化した。
「何か……来るぞ」
ヒカルが身構えたが、祠から現れたのは光の粒だった。それは四人の周囲を包み込み、優しく身体に染み込んでいく。
「マリオさん、何か変化は?」
「いや……ステータスは変わってない。けど、体の奥に力が満ちてる感じがする」
「リカコ、ヒカル、ミチル、変化を感じたか?」
「いいえ、何も感じません」「私もです」
きなこ:(チート授与完了です。身体的変化はありませんが、神気の流れが安定しました)
あんこ:(以後、神域との接続がスムーズになります)
四人は祠に向かって、銅貨を1枚づつあげ、二礼二拍手一礼の参拝をし、屋台村へと戻っていった。
四人の参拝が終わると、屋台村は先ほどよりもさらに賑わっていた。団子屋の行列は倍に伸び、福串の声があちこちで響いている。
「マリオさん、この前の古道具屋まで来てしまいましたね」
「行ってみようか。何か手がかりがあるかもしれない」
店内は薄暗く、棚には古びた道具や石が並んでいた。店主は奥からのそのそと現れた。
「おお、あんたら来てくれたか、実は待っておたんじゃ。これを買ってくれぬか?」
店主が差し出したのは、掌ほどの石板だった。表面にはカタカナでこう刻まれていた。
『 ククリヒメ・ヤマス・ネムル』
(……これ、読めるぞ)
マリオは声を出さないように目を細めた。
きなこ:(地球語です。現地の方には読めませんが、これは神託です)
あんこ:(ヤマスの神・ククリヒメが眠っていることを示しています)
「やはり、読めたのじゃな」
「これ、いくらですか?」
「銅貨3枚でええよ。駆け出しの冒険者が川の土手で拾ったんやけど、誰も読めんからね」
マリオは迷わず銅貨3枚を渡し、石板を受け取った。
「次の目的地は……テオポルタ市で決定だな」
「ククリヒメを、目覚めさせに行こう」
夕暮れの風が心地よく吹き抜ける頃、四人は森の湖まで移動してきた。──静かな池の畔にログハウスを展開した。
リカコとミチルが用意した夕食は、お昼に食べる予定だったふっくらと甘い、いなり寿司。油揚げの香りが神気と混ざり、旅の疲れを優しく包み込む。
池の水面には、祠の光が淡く映り込み、タブレットのきなことあんこは満足げに念話を交わしていた。
──神域は静かに目覚め、旅は甘々に続いていく。
続く──
----------------------------------
「うっ、寒っ~、リカコおはよう」
「マリオさん、おはよう。今朝は冷え込んだね」
「「マリオさん、リカコさんおはようございます」」
「ヒカル、ミチル、おはよう」
「ところで、ヒカルのタブレットもクレイくんが書き換えたよね」
「そうです、タブレットも書き換えましたが、キャンピングカーも日本仕様になっています」
じゃあ、俺のタブレットから起動してみるよ」
マリオは電源スイッチを押した。 画面に赤い鳥居のマークが出て九尾の狐が映ってすぐに消えた。
画面のアイコンは今までと変わりなく、『検索』、『魔物探知』、『薬草採取』、『時計とアラーム』、『神界通信』のアイコンだったが、『ナビ機能』のアイコンが金色のキツネのアイコンに変わっていた。
「ヒカル、タブレットを起動するんだ。かなり画面が変わったようだ」
「僕の方は『ナビ機能』のアイコンが黒色のキツネのアイコンですね」
「マリオさんのは『きなこ』でヒカルさんは『あんこ』ですよ」
「ほら、画面の上でおはぎのアイコンが点滅しています」
「本当だ、ミチル、よく気付いたね」
「クレイくん、起きている?」リカコが呼びかけても遮光器土偶は沈黙したままだった。
「マリオさん、クレイくんの魂はタブレットに全て移ったようね」
「そのようだね。とりあえず、俺の方からキツネアイコンをタップしてみるよ」
「マリオさん、リカコさん、おはようございます」
「新しく生まれ変わった“きなこ”です。どうかよろしくお願いします」
タブレットの画面に、金色の狐のような紋章が一瞬だけ浮かんで直ぐに消えた。きなこの声は機械的な女の子の声だったが、よくとおっていた。
「マリオさん、僕もタップしますね」
「ヒカルさん、ミチルさん、おはようございます」
「新しく生まれ変わった“あんこ”です。どうかよろしくお願いします」
「きなこ、ウリエルは結局どうなったの」
マリオがタブレットに向かって尋ねた。
「ウリエルさんは、オリンポス神界の眷属《天使長》でした。今は、オリンポス神界に戻られています」
「私たちは日本の神界から遣わされた眷属で、オリンポス神とは別の神の使いなのです」
「つまり、きなこさんとあんこさんは神様の使いでキツネさんなのね」
リカコはそう言った。
「はい。私たちは、日本神界の所属するこの星の眷属で、このタブレットも日本の神様がこの星向けに作られた新しい支援端末です」
「ちなみに、この星では“日本の神様”のことを“ヤマスの神”と呼んでいます。今後は皆様も現地の方々と話す時は、“ヤマスの神”と伝えると通じやすいですよ」 きなこが補足するように言った。
「あんこ、クレイくんはどうなったの?」
「はい、クレイくんは神力を全てタブレットに移管したので暫くの間眠りにつきます」
「そういうことね。了解」ヒカルは神棚に安置されているクレイくんをちらっと見た。
「リカコ、きなこにあんこかって、甘々になりそうだね」
「マリオさん、私は和菓子も好きよ」
「マリオさん、私も好きです」
「はいはい、分かっていますよ」
「マリオさん、ご飯を食べたら再出発ですね」
「ヒカルたちのキャンピングカーもテスト飛行をしておこうか?」
「「はい」」
朝食後、マリオたちはログハウスの外に出て、一旦、収納し、代わりにキャンピングカーを取り出した。
ヒカルも同じようにキャンピングカーを取り出した。
マリオとリカコのキャンピングカーは”二重輪に花菱”の家紋が小さく描かれていた。ヒカルとミチルは”抱き稲”の家紋が描かれていた。
「マリオさん、家紋って何だかカッコイイですね」
「たぶん、きなことあんこは日本の神様と繋がっているから、家紋になったのだと思うよ」
「そうです、私たちは和風ですが、お菓子が大好きなのです」
「リカコさん、きなことあんこがいきなり本音言っています」
「ミチル、出発前にお菓子を買いに行きましょう」
「そうですね」
◇ ◇ ◇ ◇
四人は防御の指輪『セオハヤ丸』を装着し、借家を後にした。
セオハヤ丸の指輪を付けると神気の障壁が薄く展開され、邪気を持つ生き物の攻撃を遮断する優れた指輪だ。
きなこ:「マリオさん、今日は“もうかりまっかさん”の屋台村が賑わってますよ」
あんこ:「ヒカルさん、前回より店舗数が1.4倍に増えております。和菓子密度、上昇中です」
屋台村は、前回訪れた時よりも更に広がっており全体に拡張されていた。赤い提灯が並び、木製の屋台が軒を連ねる。香ばしい醤油の香りと、甘い餡の匂いが風に乗って漂ってくる。
「マリオさん、あれ……きなこ餅屋さんですよ!」
「ヒカルさん、こっちはあんころ餅屋さんです!」
ミチルとリカコは、懐かしさに目を輝かせながら、それぞれの屋台で餅を購入した。きなこ餅はふわふわで、あんころ餅はしっとりと甘い。
「マリオさん、いなり寿司も買っていきましょう。今日のお昼に」
「そうだな。20個──一人5個でちょうどいい」
あんこ:(いなり寿司、神気との相性も良好です。油揚げは魔力の保持に優れています)
きなこ:(甘辛の味付けが、旅の気分を盛り上げますよ~)
あんこときなこの念話が煩いくらいに四人の頭に響いた。マリオは女子の買い物だと諦めた。
四人は屋台村の中央にある縁台に腰を下ろし、甘々なきなこ餅とあんころ餅を食べた。神気が満ち満ちてやる気が自然と湧いてくる。
「マリオさん、きなこ餅って、やっぱり最高ですね」
「ヒカルさん、あんころ餅も捨てがたいよ」
◇ ◇ ◇ ◇
屋台村の喧騒を抜け、四人は奥の小道を進んでいった。このあたりは開発されておらず、道の先には、木々に囲まれた静かな広場があり、そこに四つの祠が並んでいた。
「ここが、気になっていた神気の祠か」
マリオが呟くと、きなこが念話で応えた。
きなこ:(神力が1000%に達しました。祠の封印が解除されます)
あんこ:(おめでとうございます。神域との接続が完了しました)
四つの祠は淡く金色に輝き始め、風が静かに吹き抜ける。花の香りが濃くなり、空気が柔らかく変化した。
「何か……来るぞ」
ヒカルが身構えたが、祠から現れたのは光の粒だった。それは四人の周囲を包み込み、優しく身体に染み込んでいく。
「マリオさん、何か変化は?」
「いや……ステータスは変わってない。けど、体の奥に力が満ちてる感じがする」
「リカコ、ヒカル、ミチル、変化を感じたか?」
「いいえ、何も感じません」「私もです」
きなこ:(チート授与完了です。身体的変化はありませんが、神気の流れが安定しました)
あんこ:(以後、神域との接続がスムーズになります)
四人は祠に向かって、銅貨を1枚づつあげ、二礼二拍手一礼の参拝をし、屋台村へと戻っていった。
四人の参拝が終わると、屋台村は先ほどよりもさらに賑わっていた。団子屋の行列は倍に伸び、福串の声があちこちで響いている。
「マリオさん、この前の古道具屋まで来てしまいましたね」
「行ってみようか。何か手がかりがあるかもしれない」
店内は薄暗く、棚には古びた道具や石が並んでいた。店主は奥からのそのそと現れた。
「おお、あんたら来てくれたか、実は待っておたんじゃ。これを買ってくれぬか?」
店主が差し出したのは、掌ほどの石板だった。表面にはカタカナでこう刻まれていた。
『 ククリヒメ・ヤマス・ネムル』
(……これ、読めるぞ)
マリオは声を出さないように目を細めた。
きなこ:(地球語です。現地の方には読めませんが、これは神託です)
あんこ:(ヤマスの神・ククリヒメが眠っていることを示しています)
「やはり、読めたのじゃな」
「これ、いくらですか?」
「銅貨3枚でええよ。駆け出しの冒険者が川の土手で拾ったんやけど、誰も読めんからね」
マリオは迷わず銅貨3枚を渡し、石板を受け取った。
「次の目的地は……テオポルタ市で決定だな」
「ククリヒメを、目覚めさせに行こう」
夕暮れの風が心地よく吹き抜ける頃、四人は森の湖まで移動してきた。──静かな池の畔にログハウスを展開した。
リカコとミチルが用意した夕食は、お昼に食べる予定だったふっくらと甘い、いなり寿司。油揚げの香りが神気と混ざり、旅の疲れを優しく包み込む。
池の水面には、祠の光が淡く映り込み、タブレットのきなことあんこは満足げに念話を交わしていた。
──神域は静かに目覚め、旅は甘々に続いていく。
続く──
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