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【sideカノン】憎悪のカタチ
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大好き、と言ってくれた子はカノンを殴った。
優しいね、って褒めてくれた子はカノンの服を破り捨てた。
ずっと友達だよ、と言った子はスキルでカノンの背中を焼いた。
坂崎と子分は、カノンにフラれた憂さ晴らしのように、うずくまっても泣いても、悲鳴を上げても、殴ったり蹴ったりするのをやめなかった。
『……うん、その辺にしとこうか』
皆が手を止めたのは、皆が崇拝してる小御門がそう言ったから。
頭を抱えて、裸で震えるだけのカノンのすぐそばで、彼の声が聞こえた。
『そういえば、ここに来る途中に奴隷商人と仲良くなったんだ』
『……!』
『本当は、僕らがこのイグリス大王国を転覆した後の労働力を集めるために利用するつもりだったんだけど、ちょうどいい。君を売って、気晴らしにしようか』『…………』
『チッ、壊れたか。君達、元友達を地下に閉じ込めといてくれ』
小御門が去っていくと、クラスの友達が両腕を掴んで、屋敷の奥にカノンを投げ入れる。
『天羽みたいなやつを探して奴隷になるとか、マジで真面目すぎて笑えるよね!』
『こんなバカと友達なんて、やってらんねえつーの!』
『………‥』
反論も反撃もできないまま、カノンは奴隷になった。
ぼろぼろになったカノンを、奴隷商人のマッコイは心底嬉しそうに買い取った――クラスメートの皆は、カノンが売られるさまをにやにやと眺めてた。
もう気づいてた。
カノンが信じてたことなんて、くだらない夢物語だって。
マッコイは「富豪に売る」とか「もっと痛めつけてやる」とか言ってたけど、あの時のカノンの心は壊れてて、反応する気になんてなれなかった。
食事を抜かれて、顔が腫れるくらい殴られても、頭に思い浮かぶのはひとつだけ。
どうでもいい。
カノンのやってきたことに意味がないなら、生きてても死んでてもどうでもいい。
そんな気持ちだけを抱いてたカノンは、馬車に詰め込まれて、王都ロンディニアに住んでるらしい、奴隷を虐めて殺すのが趣味の富豪に売られることになった。
でも、マッコイは途中でカンタヴェールって田舎町に寄った。
本当にたまたま、偶然、マッコイが立ち寄っただけだったの。
『銀城さん、分かるか? 俺だ、天羽イオリだ』
――カノンは、運命と出会ったの。
――今までのカノンの人生すべてをゴミにしちゃうような、信じられない出会いと。
格好も雰囲気も変わってたけど、死んだと思ってたイオリ君がマッコイ達をやっつけて、カノンを助けてくれたんだ。
陽の光を後ろから受けるイオリ君の顔は、心配そうで、だけど格好良くて。
『うわああああぁぁん……!』
カノン、泣いちゃった。
イオリ君に馬車から出してもらってからも、カンタヴェールに住んでる人達にいろんなお世話をされてる間も、ずっと泣いちゃったの。
目が腫れるほど泣いちゃって、声が枯れるくらい泣いちゃって。
丘の上の診療所に運び込まれてから、やっと落ち着いた。
それからしばらくは、ケガを治したり、足りない栄養を補ったりとか、とにかく体をちゃんと健康にする日々が続いた。
途中で何度か怖い思い出が蘇って、暴れることもあった。
でも、その度にイオリ君が病室に入ってきて、カノンに大丈夫だよ、って言ってくれるの。
そうじゃない時も病室にいてくれて、パンを一緒に食べたりしたし、カンタヴェールに住んでる人の話もしてくれた。
この町の皆がカノンを助けてくれたのが、とっても嬉しい。
だけどそれ以上に――イオリ君がカノンを助けてくれたのが、何より嬉しい!
『カノン、痛むところはあるか? いつでもポンチョ先生を呼ぶからな』
イオリ君はカノンを本当に心配してくれる――小御門や近江とは違う。
『このカレーパン、うまいだろ? 俺も好きなんだ、これ!』
イオリ君にやましい気持ちなんてない――坂崎達のような乱暴者とは違う。
『体が良くなったら、町を散歩してみてくれ。安心しろよ、皆いい人だからな!』
イオリ君はカノンを心から信じてくれる――あの最低最悪の人もどき共とは違う。
気づけばイオリ君を目で追ってて、いつでも彼のことを考えてて、会えないって思うだけで自分を傷つけたくなるくらい苦しくなったの。
きっと、これが人を好きになるってことなんだ。
だったらすぐに、気持ちを知ってもらわなくちゃ。
ベッドから出られるようになってすぐ、カノンはイオリ君に想いを伝えたんだけど、ちょっとだけ邪魔が入っちゃった。
『カノンさんとお兄さんは距離が近すぎます! なので、私が監視します!』
キャロルちゃん。
ちょっぴり気が弱いけど、すっごく真面目でいい子だって、イオリ君は言ってた。
少し話しただけでそれが分かったし、カノンのことを心配してくれて、助けてくれたんだって聞いて、カノンも好きになった。
でも、それはそれ、これはこれ。
イオリ君を独占させるつもりはないし、恋人の座を渡すつもりもない。
そんな風に思ってたら、散歩から帰ってきたカノンに、キャロルちゃんから言ってきたの。
「あの、カノンさんって、お兄さんが好きなんですよね?」
イオリ君がいない時に、病室でそう言われたから、ちょっと驚いちゃった。
弱気そうなキャロルちゃんが、はっきりと聞いてきたんだもん。
「うん、そうだよ?」
「……わ、私も好きです。お兄さんが、好きなんです」
「やっぱり! カノンとイオリ君にやきもちやいてたもんねー♪」
「だ、だって、好きでも過剰なスキンシップはダメです! そういうのは、け、け、結婚とか、ちゃんと手順を踏んでから……」
顔を赤くしてあたふたするキャロルちゃんは、なんだかかわいい。
「と、とにかく! 私は正々堂々お兄さんに振り向いてもらえるように頑張ります! だからですね、ええと……その、えっと、恨みっこなし、ですよ!」
でも、その奥に秘めてる気持ちが誰よりも強いのは、カノンにも分かるよ。
なんだかカノン、キャロルちゃんと友達になりたいかも。
「うんうん、オッケー♪ カノン、負けないよ♪」
「じゃ、じゃあ……よろしくお願いします、カノンさん!」
照れくさそうに手を出したキャロルちゃんと、シェイクハンド。
言葉にしなくたって分かってる――ふたりは今から友達で、恋のライバル。
どっちが勝ってもおめでとう。
ただし、カノンは負けてあげるつもりはないけど♪
互いににっこり笑って、キャロルちゃんが病室を出て行くと、部屋の中にはカノンだけ。
ベッドの中にもぞもぞと潜って目をつむると、嫌な思い出が顔を覗かせる。
「……ふふっ♪」
もう怖くないよ、すぐにイオリ君との思い出に変わるから。
明日もイオリ君に会える。
明後日もイオリ君に会える。
明々後日もイオリ君に会える。
イオリ君。
イオリ君。
イオリ君。
イオリ君。
イオリ君、イオリ君、イオリ君、イオリ君。
――イオリ君、ずっとカノンのそばにいてね。
――絶対に裏切らないのは、君だけだから。
優しいね、って褒めてくれた子はカノンの服を破り捨てた。
ずっと友達だよ、と言った子はスキルでカノンの背中を焼いた。
坂崎と子分は、カノンにフラれた憂さ晴らしのように、うずくまっても泣いても、悲鳴を上げても、殴ったり蹴ったりするのをやめなかった。
『……うん、その辺にしとこうか』
皆が手を止めたのは、皆が崇拝してる小御門がそう言ったから。
頭を抱えて、裸で震えるだけのカノンのすぐそばで、彼の声が聞こえた。
『そういえば、ここに来る途中に奴隷商人と仲良くなったんだ』
『……!』
『本当は、僕らがこのイグリス大王国を転覆した後の労働力を集めるために利用するつもりだったんだけど、ちょうどいい。君を売って、気晴らしにしようか』『…………』
『チッ、壊れたか。君達、元友達を地下に閉じ込めといてくれ』
小御門が去っていくと、クラスの友達が両腕を掴んで、屋敷の奥にカノンを投げ入れる。
『天羽みたいなやつを探して奴隷になるとか、マジで真面目すぎて笑えるよね!』
『こんなバカと友達なんて、やってらんねえつーの!』
『………‥』
反論も反撃もできないまま、カノンは奴隷になった。
ぼろぼろになったカノンを、奴隷商人のマッコイは心底嬉しそうに買い取った――クラスメートの皆は、カノンが売られるさまをにやにやと眺めてた。
もう気づいてた。
カノンが信じてたことなんて、くだらない夢物語だって。
マッコイは「富豪に売る」とか「もっと痛めつけてやる」とか言ってたけど、あの時のカノンの心は壊れてて、反応する気になんてなれなかった。
食事を抜かれて、顔が腫れるくらい殴られても、頭に思い浮かぶのはひとつだけ。
どうでもいい。
カノンのやってきたことに意味がないなら、生きてても死んでてもどうでもいい。
そんな気持ちだけを抱いてたカノンは、馬車に詰め込まれて、王都ロンディニアに住んでるらしい、奴隷を虐めて殺すのが趣味の富豪に売られることになった。
でも、マッコイは途中でカンタヴェールって田舎町に寄った。
本当にたまたま、偶然、マッコイが立ち寄っただけだったの。
『銀城さん、分かるか? 俺だ、天羽イオリだ』
――カノンは、運命と出会ったの。
――今までのカノンの人生すべてをゴミにしちゃうような、信じられない出会いと。
格好も雰囲気も変わってたけど、死んだと思ってたイオリ君がマッコイ達をやっつけて、カノンを助けてくれたんだ。
陽の光を後ろから受けるイオリ君の顔は、心配そうで、だけど格好良くて。
『うわああああぁぁん……!』
カノン、泣いちゃった。
イオリ君に馬車から出してもらってからも、カンタヴェールに住んでる人達にいろんなお世話をされてる間も、ずっと泣いちゃったの。
目が腫れるほど泣いちゃって、声が枯れるくらい泣いちゃって。
丘の上の診療所に運び込まれてから、やっと落ち着いた。
それからしばらくは、ケガを治したり、足りない栄養を補ったりとか、とにかく体をちゃんと健康にする日々が続いた。
途中で何度か怖い思い出が蘇って、暴れることもあった。
でも、その度にイオリ君が病室に入ってきて、カノンに大丈夫だよ、って言ってくれるの。
そうじゃない時も病室にいてくれて、パンを一緒に食べたりしたし、カンタヴェールに住んでる人の話もしてくれた。
この町の皆がカノンを助けてくれたのが、とっても嬉しい。
だけどそれ以上に――イオリ君がカノンを助けてくれたのが、何より嬉しい!
『カノン、痛むところはあるか? いつでもポンチョ先生を呼ぶからな』
イオリ君はカノンを本当に心配してくれる――小御門や近江とは違う。
『このカレーパン、うまいだろ? 俺も好きなんだ、これ!』
イオリ君にやましい気持ちなんてない――坂崎達のような乱暴者とは違う。
『体が良くなったら、町を散歩してみてくれ。安心しろよ、皆いい人だからな!』
イオリ君はカノンを心から信じてくれる――あの最低最悪の人もどき共とは違う。
気づけばイオリ君を目で追ってて、いつでも彼のことを考えてて、会えないって思うだけで自分を傷つけたくなるくらい苦しくなったの。
きっと、これが人を好きになるってことなんだ。
だったらすぐに、気持ちを知ってもらわなくちゃ。
ベッドから出られるようになってすぐ、カノンはイオリ君に想いを伝えたんだけど、ちょっとだけ邪魔が入っちゃった。
『カノンさんとお兄さんは距離が近すぎます! なので、私が監視します!』
キャロルちゃん。
ちょっぴり気が弱いけど、すっごく真面目でいい子だって、イオリ君は言ってた。
少し話しただけでそれが分かったし、カノンのことを心配してくれて、助けてくれたんだって聞いて、カノンも好きになった。
でも、それはそれ、これはこれ。
イオリ君を独占させるつもりはないし、恋人の座を渡すつもりもない。
そんな風に思ってたら、散歩から帰ってきたカノンに、キャロルちゃんから言ってきたの。
「あの、カノンさんって、お兄さんが好きなんですよね?」
イオリ君がいない時に、病室でそう言われたから、ちょっと驚いちゃった。
弱気そうなキャロルちゃんが、はっきりと聞いてきたんだもん。
「うん、そうだよ?」
「……わ、私も好きです。お兄さんが、好きなんです」
「やっぱり! カノンとイオリ君にやきもちやいてたもんねー♪」
「だ、だって、好きでも過剰なスキンシップはダメです! そういうのは、け、け、結婚とか、ちゃんと手順を踏んでから……」
顔を赤くしてあたふたするキャロルちゃんは、なんだかかわいい。
「と、とにかく! 私は正々堂々お兄さんに振り向いてもらえるように頑張ります! だからですね、ええと……その、えっと、恨みっこなし、ですよ!」
でも、その奥に秘めてる気持ちが誰よりも強いのは、カノンにも分かるよ。
なんだかカノン、キャロルちゃんと友達になりたいかも。
「うんうん、オッケー♪ カノン、負けないよ♪」
「じゃ、じゃあ……よろしくお願いします、カノンさん!」
照れくさそうに手を出したキャロルちゃんと、シェイクハンド。
言葉にしなくたって分かってる――ふたりは今から友達で、恋のライバル。
どっちが勝ってもおめでとう。
ただし、カノンは負けてあげるつもりはないけど♪
互いににっこり笑って、キャロルちゃんが病室を出て行くと、部屋の中にはカノンだけ。
ベッドの中にもぞもぞと潜って目をつむると、嫌な思い出が顔を覗かせる。
「……ふふっ♪」
もう怖くないよ、すぐにイオリ君との思い出に変わるから。
明日もイオリ君に会える。
明後日もイオリ君に会える。
明々後日もイオリ君に会える。
イオリ君。
イオリ君。
イオリ君。
イオリ君。
イオリ君、イオリ君、イオリ君、イオリ君。
――イオリ君、ずっとカノンのそばにいてね。
――絶対に裏切らないのは、君だけだから。
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