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第三章:角笛の音色と新たな夜明け
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一基目の投石器は、すでに橋の北端にその全体を乗せきっていた。
――さあ、どうする?
フリージアは自問する。
そうしている間にも、彼らは着実に前進しているのだ。
その場にいる者は皆、フリージアに視線を注いでいる。彼女がどんな決断を下そうとも、その判断に従うのだろう。
投石器を見て、一同を見る。
やはり、このまま放っておくわけにはいかない。
「ねえ、ロキス」
「何だ?」
「アレって、動きながらでも撃てるの?」
「投石器か? いや……そうしてるのを見たことがないな」
「したことがないなら、しないかな」
誰かを後方へ走らせ、援軍を呼ばせよう。彼らが来るまで、この面子で凌ぐのだ。
フリージアの中で、そう考えが固まる。
一般兵士は投石器に先行できない。だが、投石器だけを進ませることはないだろう。必ず、歩兵や騎馬兵も進軍する筈だ。投石器が四基全部渡りきったところで後方に割り込み、後続の兵士と投石器とを分断する。ニダベリル兵の攻撃を阻止しながら、投石器を操作する者を倒す。
フリージアは頭の中でその流れを描いてみる。
自ら挟み討ちになりに行くのだ。うまくいくという自信はなかった。
もしかしたら、ここにいる者は命を落とすかもしれない。投石器を無力化する前に力尽きる可能性もある。
しかし、これが、彼女が考え付いた最善で、そして唯一の方法だった。
フリージアは馬を操り皆に向き直る。一度彼らを見渡し、口を開いた。
「このまま手をこまねいてはいられない。打って出よう」
異論は出ない。フリージアはそれを確認して続ける。
「同時に誰かを後ろへ送る。応援を呼んで来させるんだ」
「だったら、それはお前が行けよ」
すかさずそう言ったのは、オルディンだ。フリージアは彼を見つめて首を振る。
「それはできないよ。あたしはここで戦う」
「お前は将軍だ。本分は『指揮』だろう? お前自身が武器を振るう必要はない」
「ううん。あたしは強い。そして、この場に必要なのはより強い者だ。そうでしょ? 他の人を伝令に走らせてあたしが残って戦う。その方が効率がいい」
「けどな――」
フリージアは眼差しでオルディンの口を封じる。彼が自分を案じているのはよく解かっていた。けれど、彼女はもう『オルディンのフリージア』ではない。今のフリージアは彼に庇護されるだけの存在ではいられないのだ。
自分は強い。フリージアにはその自負がある。少なく見積もっても、兵士十人を合わせた力を凌駕するだろう。そんな自分をこの切羽詰まった戦いから遠ざけるのは、愚策の一言だ。
上に立つ者だからこそ、より効果の高い方を選ばなければならない。
まだ何か言いたそうにしているオルディンを視界から外して、バイダルに目を向けた。
「バイダル、馬を走らせるのが一番上手な人を選んでよ。あたし達が出たら、野営地へ走るように言って。みんなにすぐにこっちに来て欲しいけど、投石器には気を付けてって。もしかしたら攻撃されるかもしれないって、忘れずに伝えるように言ってよ」
「わかった」
フリージアの指示に頷くと、バイダルは彼女の脇をすり抜けて他の兵士がいる溝へと馬を走らせた。
「じゃ、バイダルが戻ってきたら出よう」
未だ何か言いたそうにしているオルディンを無視して、フリージアは投石器の様子を窺う。一基目は、すでに橋の中央まで来ていた。
――大丈夫、やれる。
自分自身に言い聞かせ、フリージアは手綱を握り締める。目を閉じて、大きく深呼吸をする。
と。
「フリージア」
唐突に聞こえたその声に、パッと目を開ける。一瞬、白昼夢でも見ているのかと思った。
だが、溝の中、フリージアが乗っている馬のその先に、確かに声の持ち主が立っている。緋色の目、朱銀の髪の幼女と、彼女の少し後方に、白銀の目と髪を持つその姿。
「ソル……ラタ! 何でこんなとこにいるの!?」
馬から飛び降り、彼女の元に走る。手を置いたその細い両肩は紛れもない現実で、フリージアは子どもの目の高さに合わせてひざまずいた。
「何しに来たんだよ!? 危ないんだから――ラタ、ソルを連れてすぐに戻って。あ、ちょうどよかった。向こうに着いたら、みんなにこっちに向かうように伝えてよ。来る時には投石器の攻撃に気を付けるようにってね」
バイダルに告げたのと同じ内容を言付けて、フリージアはクルリとソルを回して有無を言わさずラタの方へと押しやろうとする。が、しかし、彼女は肩を振るってフリージアの手を払った。そうして、その緋色の眼差しを燃え上がらせて食って掛かる。
「何しにって、心配になったから見に来たに決まってるでしょ!? 音が聞こえなくなったから、どうしたのかと思って――もしかして、フリージア達が捕まっちゃったのかと思って、来たのよ」
「大丈夫なのは確認したでしょ? だから早く戻ってってば。これから突撃するんだから」
「ちょっと待ってよ、突撃って、何!?」
フリージアの口からこぼれたその言葉に、ソルは眉を逆立てる。立ち上がったフリージアの袖を掴んで殆ど睨み付けるように見つめてきた。
「投石器が移動し始めたんだよ。このままじゃ野営地が危ない。後方には怪我人だっているんだし、動かせないでしょ? だから、乗り込んでいってアレを使えなくするんだ」
「そんなの、危ないじゃない!」
ソルのその声は殆ど悲鳴のようだった。
「危ないのは当たり前だよ。これは戦いなんだから、それでもやらなくちゃ」
譲らぬ口調のフリージアに、俯いたソルが強く唇を噛み締める。真っ赤なそこからは今にも血が滲み出そうで、フリージアはふっくらとしたその頬に手を伸ばした。
「いいから、おとなしく戻って、ね?」
多くの言葉を残す時間はなくて、フリージアはそれだけ言って、二人に背を向ける。馬に戻ろうとした彼女だったが、翻った外套の裾が何かに引っかかったように引っ張られる。
「ソル」
肩越しに見やった先では、ソルの小さな手にフリージアの外套がしっかりと握られていた。
「放してったら。ぐずぐずしてられないんだよ?」
彼女の手の中から裾を奪い返そうとしても、予想外に強い力で掴まれている。
「ソル!」
語気を強くして名を呼んだ。が、それでもソルの手は開かれない。いや、むしろキュッと更に力が込められたのが見て取れた。
「いい加減に――」
「わたしがやるわ」
「え?」
唐突なソルの台詞に、フリージアは叱責の言葉を口の中で噛み潰す。そして、眉をひそめてエルフィアの子どもを見つめた。
「わたしが、アレを壊すわ。わたしの力で、燃やす」
「でも、それは……」
あの投石器に載せられているのは、火薬の塊だ。投石器に火を放てば、当然、火薬玉も無事では済まない。きっと、大爆発になるだろう。近くにいる者は、一人たりとも助からないかもしれない。
――さあ、どうする?
フリージアは自問する。
そうしている間にも、彼らは着実に前進しているのだ。
その場にいる者は皆、フリージアに視線を注いでいる。彼女がどんな決断を下そうとも、その判断に従うのだろう。
投石器を見て、一同を見る。
やはり、このまま放っておくわけにはいかない。
「ねえ、ロキス」
「何だ?」
「アレって、動きながらでも撃てるの?」
「投石器か? いや……そうしてるのを見たことがないな」
「したことがないなら、しないかな」
誰かを後方へ走らせ、援軍を呼ばせよう。彼らが来るまで、この面子で凌ぐのだ。
フリージアの中で、そう考えが固まる。
一般兵士は投石器に先行できない。だが、投石器だけを進ませることはないだろう。必ず、歩兵や騎馬兵も進軍する筈だ。投石器が四基全部渡りきったところで後方に割り込み、後続の兵士と投石器とを分断する。ニダベリル兵の攻撃を阻止しながら、投石器を操作する者を倒す。
フリージアは頭の中でその流れを描いてみる。
自ら挟み討ちになりに行くのだ。うまくいくという自信はなかった。
もしかしたら、ここにいる者は命を落とすかもしれない。投石器を無力化する前に力尽きる可能性もある。
しかし、これが、彼女が考え付いた最善で、そして唯一の方法だった。
フリージアは馬を操り皆に向き直る。一度彼らを見渡し、口を開いた。
「このまま手をこまねいてはいられない。打って出よう」
異論は出ない。フリージアはそれを確認して続ける。
「同時に誰かを後ろへ送る。応援を呼んで来させるんだ」
「だったら、それはお前が行けよ」
すかさずそう言ったのは、オルディンだ。フリージアは彼を見つめて首を振る。
「それはできないよ。あたしはここで戦う」
「お前は将軍だ。本分は『指揮』だろう? お前自身が武器を振るう必要はない」
「ううん。あたしは強い。そして、この場に必要なのはより強い者だ。そうでしょ? 他の人を伝令に走らせてあたしが残って戦う。その方が効率がいい」
「けどな――」
フリージアは眼差しでオルディンの口を封じる。彼が自分を案じているのはよく解かっていた。けれど、彼女はもう『オルディンのフリージア』ではない。今のフリージアは彼に庇護されるだけの存在ではいられないのだ。
自分は強い。フリージアにはその自負がある。少なく見積もっても、兵士十人を合わせた力を凌駕するだろう。そんな自分をこの切羽詰まった戦いから遠ざけるのは、愚策の一言だ。
上に立つ者だからこそ、より効果の高い方を選ばなければならない。
まだ何か言いたそうにしているオルディンを視界から外して、バイダルに目を向けた。
「バイダル、馬を走らせるのが一番上手な人を選んでよ。あたし達が出たら、野営地へ走るように言って。みんなにすぐにこっちに来て欲しいけど、投石器には気を付けてって。もしかしたら攻撃されるかもしれないって、忘れずに伝えるように言ってよ」
「わかった」
フリージアの指示に頷くと、バイダルは彼女の脇をすり抜けて他の兵士がいる溝へと馬を走らせた。
「じゃ、バイダルが戻ってきたら出よう」
未だ何か言いたそうにしているオルディンを無視して、フリージアは投石器の様子を窺う。一基目は、すでに橋の中央まで来ていた。
――大丈夫、やれる。
自分自身に言い聞かせ、フリージアは手綱を握り締める。目を閉じて、大きく深呼吸をする。
と。
「フリージア」
唐突に聞こえたその声に、パッと目を開ける。一瞬、白昼夢でも見ているのかと思った。
だが、溝の中、フリージアが乗っている馬のその先に、確かに声の持ち主が立っている。緋色の目、朱銀の髪の幼女と、彼女の少し後方に、白銀の目と髪を持つその姿。
「ソル……ラタ! 何でこんなとこにいるの!?」
馬から飛び降り、彼女の元に走る。手を置いたその細い両肩は紛れもない現実で、フリージアは子どもの目の高さに合わせてひざまずいた。
「何しに来たんだよ!? 危ないんだから――ラタ、ソルを連れてすぐに戻って。あ、ちょうどよかった。向こうに着いたら、みんなにこっちに向かうように伝えてよ。来る時には投石器の攻撃に気を付けるようにってね」
バイダルに告げたのと同じ内容を言付けて、フリージアはクルリとソルを回して有無を言わさずラタの方へと押しやろうとする。が、しかし、彼女は肩を振るってフリージアの手を払った。そうして、その緋色の眼差しを燃え上がらせて食って掛かる。
「何しにって、心配になったから見に来たに決まってるでしょ!? 音が聞こえなくなったから、どうしたのかと思って――もしかして、フリージア達が捕まっちゃったのかと思って、来たのよ」
「大丈夫なのは確認したでしょ? だから早く戻ってってば。これから突撃するんだから」
「ちょっと待ってよ、突撃って、何!?」
フリージアの口からこぼれたその言葉に、ソルは眉を逆立てる。立ち上がったフリージアの袖を掴んで殆ど睨み付けるように見つめてきた。
「投石器が移動し始めたんだよ。このままじゃ野営地が危ない。後方には怪我人だっているんだし、動かせないでしょ? だから、乗り込んでいってアレを使えなくするんだ」
「そんなの、危ないじゃない!」
ソルのその声は殆ど悲鳴のようだった。
「危ないのは当たり前だよ。これは戦いなんだから、それでもやらなくちゃ」
譲らぬ口調のフリージアに、俯いたソルが強く唇を噛み締める。真っ赤なそこからは今にも血が滲み出そうで、フリージアはふっくらとしたその頬に手を伸ばした。
「いいから、おとなしく戻って、ね?」
多くの言葉を残す時間はなくて、フリージアはそれだけ言って、二人に背を向ける。馬に戻ろうとした彼女だったが、翻った外套の裾が何かに引っかかったように引っ張られる。
「ソル」
肩越しに見やった先では、ソルの小さな手にフリージアの外套がしっかりと握られていた。
「放してったら。ぐずぐずしてられないんだよ?」
彼女の手の中から裾を奪い返そうとしても、予想外に強い力で掴まれている。
「ソル!」
語気を強くして名を呼んだ。が、それでもソルの手は開かれない。いや、むしろキュッと更に力が込められたのが見て取れた。
「いい加減に――」
「わたしがやるわ」
「え?」
唐突なソルの台詞に、フリージアは叱責の言葉を口の中で噛み潰す。そして、眉をひそめてエルフィアの子どもを見つめた。
「わたしが、アレを壊すわ。わたしの力で、燃やす」
「でも、それは……」
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