インドア派高校二年生、卓球始めました……?

天道 一真

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第一章 開幕

卓球部入部!

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 次の日の朝。俺と近藤は早速卓球部の顧問兼俺のクラスの担任である宮本先生に入部届を貰いに職員室に行った。
 「え!?あなたが入ってくれるの?……ほんと?大丈夫?」
 「先生?その本当に心配しているような目、やめてください」
 大体のゲームとかって、「え!?いいの?ほんとにいいの?」っていう感じなんだろうが俺の場合はそうとはいかないらしい。普段の行いかな?
 「と、とりあえず今日入部するんだよね?それだったら今日の放課後までに私に提出してね」
 「分かりました」
 そうして俺たちはまだ心配そうにしている宮本先生に見送られながら職員室を後にした。
 「……宮本先生がここまで心配することってめったにないぞ。……お前普段の学校生活なにしてるの?」
 「……知るか。普通に寝て過ごしてるだけだ」
 「はぁ………」
 近藤が呆れたようにため息をつく。失礼なやつだな。俺は至って普通に過ごしてるだけなのに。
 そうして俺たちは自分のクラスにそれぞれ戻った。それから俺は入部届を書き、あとはいつもどうりほとんどの授業を寝て過ごした。
 そして放課後。俺と近藤は再び職員室に来ていた。もちろん、入部届を提出するためである。
 俺から入部届を受け取った宮本先生は入念に何回も確認している。
 「……記入漏れはないね。はい、受け取りました。ようこそ卓球部へ!これからよろしくね!……寝ちゃだめだよ」
 「寝ませんよさすがに」
 「……普段見ない宮本先生と原との会話。……よく分からないが面白いな」
  そして俺たちは職員室から部室棟一階の卓球部の部室の扉の前に移動した。いよいよ部活生活が始まると思うと少し緊張してしまう。何よりコミュ力が乏しい俺にメンバーとの人間関係がうまくいく気がしない。
 「原、あんまり緊張しなくていいぞ。というかするな。みんな良いやつだし緊張しすぎるとかえっていいことないぞ」
 「そ、それもそうだな。……よし」
 俺は深呼吸をして気持ちを少し落ち着かせた。それでもまだ鼓動は速いままだけど。
 「それじゃあ開けるぞ」
 近藤はついに部室の扉を開けた。中の空間は縦長で、左には縦長のロッカーが6個ほど置いてある。そして右端には、部屋のロッカー三個分の長さのベンチが一つ置いてある。そんな簡素な部屋には………すでに練習に向け軽く体操をしている人やベンチでスマホを触っている人、仲良く話している人達がいた。その人たちは扉が開いたことに気づき次々とこちらを向く。
 「「こんにちは」」「こんにちは~っス!」
 「っ!?」
 彼らの普通の挨拶に俺はびっくりしてしまった。俺は初対面の人との会話は挨拶の時点ですごい緊張してしまうたちなのである。
 「こ、こんにつは!!」
 しまった盛大に噛んだ……!!
 「原……こんにちは。皆来ているな」
 近藤は俺に呆れながら部員全員に挨拶をした。くそ、恥ずかしい……。
 「ん?部長、そいつ誰っすか?」
 さっきまで仲良く話してた二人組の内一人の金髪の眼鏡が俺がいたことに気づいたのか、近藤に疑問を投げかけた。
 「ああ、紹介するよ。新入部員の原結斗、俺と同じ二年。スカウトを受けてくれたんだ。みんな仲良くよくしてやってくれ」
 「は、原結斗です!卓球は未経験ですが、皆さんの足を引っ張らないように頑張ります!よろしくおねがしひます!」
 ま!た!か!ん!だ!
 「ははは!盛大に噛んでる!かわいいっスね~」
 そしてさっきの眼鏡に笑われながら早速いじられた。……なんかむかつく。
 「その辺にしておけ。じゃあ、みんなそれぞれ自己紹介していってくれ」
 近藤がそう促すと、
 「はいはーいじゃあ俺っちからがいいっす!」
 そう元気よくさっきの眼鏡が名乗り出た。その隣にはいかにも教室の端っこで本を読んでいそうな黒髪で童顔の少年がいて、眼鏡に肩を組まれている。
 「俺っちは宮崎海斗でとなりのが木村樹っていうっす!二人とも一年生ってことでよろしくお願いします!」
 「よ、よろしくおねがいします。原先輩」
 「よろしく。宮崎、木村」
 宮崎と木村によるあべこべ挨拶が終わった。木村とは気が合いそうな気がする……。
 「じゃあ次は僕だね」
 さっきまで体操をしていた男が今度は声を上げた。茶髪で少し髪の毛が長く、糸目で優しく緩い雰囲気を漂わせている。
 「僕は西村碧。三年生で、副部長やってる。よろしくね~」
 「は、はい!よろしくお願いします」
 よかった。優しそうな人もいた!こういうのすごい助かる!
 「じゃあ最後は……清水くんかな?おーいスマホいじるのやめて、あいさつしなよ~」
 「はぁ……」
 西村先輩がそう促すとさっきまでスマホを触っていた人が立ち上がって俺の方を向いた。黒髪で短く、目つきが悪い印象がある。そしてその彼は……すごい不機嫌そうにこちらを睨みながら。
 「………清水蓮。お前と同じ二年。よろしく」
 「よ、よろし……く」
 同級生とは……と驚きながらこっちからも挨拶を返すと、聞く耳を持たずにそのままベンチに座りスマホをいじり始めた。なんて無愛想な。
 「清水は相変わらずだな……。」
 近藤は清水のさっきの態度に呆れながら、俺のほうに顔を向けてきた。
 「それじゃ改めて、俺が部長の近藤だ。これからビシバシ鍛えていくからよろしくな」
 「ああ、昨日も言ったがお手柔らかにな……」
 こうして各部員の自己紹介が終わった。皆すごい個性的で退屈しなさそうだ。
 「じゃあ原。速く着替えて練習しよう!」
 「おうよ」
 俺は先の不安に駆られながら着替えを始めた。なんで不安かって?これからみんなと仲良くなれるかどうか分らないからだ。コミュ力無いからね俺。
 ――――――そういえば近藤は二年なのになんで部長なんだろうな?
 
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