144 / 468
第四章 秘伝と導く音色
144 自慢のピアニスト
しおりを挟む
不動産会社『稲船』歴史を持つこの会社の職員は、大半が転職組だ。それも、何度か転職した後に辿り着くという人が多い。そんなあまり長く同じ職場に留まれない者達が居つく。それは、社長の人柄が大きい。
この日、昼休憩の折、二人の男性社員が悲壮な面持ちで向き合っていた。それを見て、社長である稲船陽が気になり、弁当とコーヒーを持ってその席に向かう。
「どうしたんだ? そんな顔で仕事はできんぞ? 気分が悪いなら帰れよ?」
この会社、普通に営業成績は良い。ただ、他の不動産が嫌がる曰く付きの物件をも受け持つ特殊な会社だ。
霊感の強い社員もおり、それらの物件のお陰で気分を悪くして早退するのも珍しくはない。それでも会社を辞めないのは、そういった体質も受け入れてくれる会社に恩を感じているからだ。
もちろん、そういった社員達には、しっかりとお守りも持たせてくれる。アフターケアも万全という、本当に変わった会社だった。それが面白くて辞めない社員も多い。
この二人も、どちらかといえばそっちの種類の社員だった。
とはいえ、今回はそういったことによるものではなかったらしい。
「それが……妻がアイドルの追っかけを始めたらしくて……」
「俺の妻も一緒です……娘まで……」
「ほぉ……それは、食費まで食い潰されんように気をつけろよ?」
「「やっぱり!?」」
二人は頭を抱えた。アイドルの追っかけはとてもお金がかかるのだ。
「どうすればいいですか!? どうやったら諦めてくれますかね!?」
「娘もなんですよ!? 家計が!」
「はははっ、いやぁ、大変だなぁ」
「「笑い事じゃないです!!」」
二人は家族ぐるみで仲が良い。二人も昔からの友人だが、妻二人も友人同士、一人ずついる娘達も友達で、家まで隣同士だ。
「もうグッズとか買ってたのか?」
「いえ……でも、待ち受けが……」
「妻と娘が嬉しそうに寄り添って立つ若い男が……これなんです」
一人がその待ち受け画面の写真を撮ったらしい。それでお互いが確認していたようだ。
それを見た陽は、目を丸くした。
「高耶君じゃないか」
「「へ?」」
「知ってるんですか?」
そんなに有名なのかと、今度は二人が驚く番だった。
「はははっ、よし! お前ら今夜ちょい付き合え」
そうして、二人を連れて陽は会社が終わってから少し食事をしてそこへ向かった。
クラブ『エルターク』
黒を基調としたお洒落で落ち着いた雰囲気のクラブだ。
「ここは会員制でな。同伴者は認められるが、二人までだ。会員はほとんどがどっかの社長だな。ここで、関係を持って会社同士の繋がりを持ったりする。俺も商談の約束とかさせてもらうよ」
二人は緊張しながら店に入る。その中には、雑誌やテレビで見たことのある社長達が確かにいた。
「おっ、稲船さんじゃないか。やっぱ、外さんなあ」
「当たり前でしょう。高耶君のステージ、二週間振りですよ?」
「だよな! いやあ、早い時間に切り上げてきて良かったよ。二時間後から相当な人数になると聞いたからね」
見渡せば、早い時間にも関わらず、かなりの人数が入っているのが分かる。
「……クラブって、こんなに人が集まるものなんですか……」
「すごいな……」
二人が感心したように呟いた。それを拾った陽は、やって来たボーイに席に案内されながら教える。
「今日は二週間振りにナンバーワンピアニストが来るんだ。それを目当てに集まっているんだよ」
「……お酒とか話しが目的ではないと?」
「社長、もしかして、そのピアニストって……」
察せられたらしいと分かり、陽はニヤリと笑った。
「そういうことだ。高耶君は、私たちにとってもアイドルなんだよ」
席に着くと、周りも高耶を待ち望んでいることが分かる。
「あ~! もうっ、今日は仕事も張り切っちゃったわ! 朝から楽しみで仕方なかったの!」
「分かるわ~、私もよ! こんなにご褒美に向かって頑張るって、子どもの頃を思い出したわ!」
楽しそうに女性達が話していた。
「今夜はお前の音楽嫌いを治してやるよ」
「騙されました……ただのクラブじゃないとは……」
「音楽による感動というものを教えてやる」
「寝ますよ」
「「「寝れるわけあるか!」」」
「っ!?」
他の人までがツッコんでいた。
「高耶君の演奏以上のご褒美なんて用意できないって思い知りなさい?」
「社長……じゃあどうしろと?」
おかしな言い合いがそこここで聞こえ、二人は混乱する。
「社長、そんなにすごいんですか?」
「こればっかりは、聞いてもらわんとな……どうすごいかとか説明できんよ」
「演奏会なんですか?」
「いや、本来は店のBGMだ。ただ、高耶君だけは完全に演奏会仕様になっていてな。連れとの会話も止まるし、食事の手も止まっちまうんだよ」
「……明らかに周りの人、その演奏を待ってますね」
「週一だったのが、少し空いたからな」
陽も心待ちにしていたらしいと、その表情と声音で二人には分かった。
そして、待ちに待ったその青年が現れた。
「「「高耶く~ん!」」」
「「「待ってたぞ!」」」
周りが熱狂的に声を上げる中、二人は店の中央にある一段高くなったステージに向かう高耶を見て茫然と見惚れた。
「間違いない……」
「だよな。あの写真の子だ……」
写真に写っていた私服ではなく、きちっと決めたスーツ姿。同性であっても見惚れてしまうほど、歩き方や姿勢もカッコいいと思えるものだ。
その感覚が間違っていないのは、周りの反応を見ても分かる。
「ほれ、写真撮るなら今がチャンスだぞ」
「「はい!!」」
思わず従った。
そして、演奏が始まる。たった数秒で息を呑んだ。
店のBGMだということを無視してはいないらしく、最初の曲からムーディなゆったりとした曲だった。
だが、あれほど熱狂的に騒いでいた人々が、うっとりと目を細めていた。そして、その一曲が終わる時には、大半が静かに涙を流す。
胸にあった苦しい何かが滲み出て、消えていくような感覚があったのだ。泣いていたり、茫然としている者は、高耶の演奏に慣れていない付き人が多かった。
二人も知らぬ間に流れていた涙に驚く。
「あれ? なんで……」
「なにこれ……」
子どもじゃあるまいし、人のいる場所で涙を流すなどあり得ない。恥ずかしいと思ったその時には、次の曲が始まっており、誰もが気まずげに思いながらも静かにカバンからハンカチを取り出して目を押さえていた。
恥ずかしいと思ったはずなのに、それもいつの間にかどうでも良くなる。
不思議な時間だった。
五曲弾き終わると、高耶は静かに立ち上がって綺麗な礼をする。うるうると感動を胸に見つめる客達に笑みを向け、店の奥へ消えて行った。
それから数拍でようやく皆が声を上げた。
「っ、すごかった!」
「なにあれ、カッコ良すぎ!」
「そうだろう、そうだろう!」
興奮する二人に、陽も嬉しくなる。
周りでも同じだ。連れてきた社長達が付き人達に誇らしげに声をかけていた。
「ほらな? 一曲も聴かずに寝るお前でも、大丈夫だったろ?」
「なんなんですか、アレ! 初めてまともにピアノを聞きましたよ!」
「どうよ。これ以上のご褒美なんて無理でしょ?」
「完敗です……いい音を聴いたのに、なんだか絶望しそうです」
「やっぱりイイ!! あ~、もうっ、なんで五曲だけ!? 演奏会して欲しいわ!」
「それ思った! せめて週二にして欲しいわ!」
スピーカーから普通のBGMが流れていることにすら気付かない。盛り上がりながら三十分、お酒やツマミを取りながら過ごす。この間に商談が決まるところもあったようだ。
「そろそろ引き上げるか。次の客が入ってくるからな」
「あ、なるほど」
「譲らないとダメですね」
高耶の演奏を聞きに来た人達は多いのだ。時間で譲り合って席を空ける仕組みが自然と出来たらしい。
すれ違う者達も笑顔だ。そして、自慢できる相手として、付き人がいる。
店を出ると、二人は大きく深呼吸をした。そして、いい笑顔で振り返り、陽に頭を下げる。
「今日はありがとうございました!」
「すごく貴重な体験ができました!」
「いやいや。自慢できて私も嬉しいよ」
清々しい表情で駅までの道を歩く。
「それにしても、奥さん達はどこで高耶君と知り合ったんだろうな。仕事以外のプライベートというのは難しいんだが……」
それを聞いて二人も考える。そこで思い出したらしい。
「そういえば、娘がお兄さんにピアノを教えてもらっていると……」
「週末の勉強会にお兄さん居るかなとか言っていたような……」
「そのお兄さんが高耶君だと?」
「分かりませんけれど、知り合いでお兄さんと呼べる人は居ないはずなんで」
「まさか浮気なんじゃ……」
「おいおい……」
沈んでいく二人に、陽は苦笑する。
「ちゃんと聞いてみたらどうだ? 写真も撮ったろ?」
「なるほど!」
「それがいい!」
一気に浮上した二人は、自慢してやろうと笑い合う。それを見て陽も笑い、帰路についていく。
「そろそろ、また相談しないといかんしな……」
陽はそんな呟きを零しながら、夜の街をゆったりと歩いていった。
***********
読んでくださりありがとうございます◎
この日、昼休憩の折、二人の男性社員が悲壮な面持ちで向き合っていた。それを見て、社長である稲船陽が気になり、弁当とコーヒーを持ってその席に向かう。
「どうしたんだ? そんな顔で仕事はできんぞ? 気分が悪いなら帰れよ?」
この会社、普通に営業成績は良い。ただ、他の不動産が嫌がる曰く付きの物件をも受け持つ特殊な会社だ。
霊感の強い社員もおり、それらの物件のお陰で気分を悪くして早退するのも珍しくはない。それでも会社を辞めないのは、そういった体質も受け入れてくれる会社に恩を感じているからだ。
もちろん、そういった社員達には、しっかりとお守りも持たせてくれる。アフターケアも万全という、本当に変わった会社だった。それが面白くて辞めない社員も多い。
この二人も、どちらかといえばそっちの種類の社員だった。
とはいえ、今回はそういったことによるものではなかったらしい。
「それが……妻がアイドルの追っかけを始めたらしくて……」
「俺の妻も一緒です……娘まで……」
「ほぉ……それは、食費まで食い潰されんように気をつけろよ?」
「「やっぱり!?」」
二人は頭を抱えた。アイドルの追っかけはとてもお金がかかるのだ。
「どうすればいいですか!? どうやったら諦めてくれますかね!?」
「娘もなんですよ!? 家計が!」
「はははっ、いやぁ、大変だなぁ」
「「笑い事じゃないです!!」」
二人は家族ぐるみで仲が良い。二人も昔からの友人だが、妻二人も友人同士、一人ずついる娘達も友達で、家まで隣同士だ。
「もうグッズとか買ってたのか?」
「いえ……でも、待ち受けが……」
「妻と娘が嬉しそうに寄り添って立つ若い男が……これなんです」
一人がその待ち受け画面の写真を撮ったらしい。それでお互いが確認していたようだ。
それを見た陽は、目を丸くした。
「高耶君じゃないか」
「「へ?」」
「知ってるんですか?」
そんなに有名なのかと、今度は二人が驚く番だった。
「はははっ、よし! お前ら今夜ちょい付き合え」
そうして、二人を連れて陽は会社が終わってから少し食事をしてそこへ向かった。
クラブ『エルターク』
黒を基調としたお洒落で落ち着いた雰囲気のクラブだ。
「ここは会員制でな。同伴者は認められるが、二人までだ。会員はほとんどがどっかの社長だな。ここで、関係を持って会社同士の繋がりを持ったりする。俺も商談の約束とかさせてもらうよ」
二人は緊張しながら店に入る。その中には、雑誌やテレビで見たことのある社長達が確かにいた。
「おっ、稲船さんじゃないか。やっぱ、外さんなあ」
「当たり前でしょう。高耶君のステージ、二週間振りですよ?」
「だよな! いやあ、早い時間に切り上げてきて良かったよ。二時間後から相当な人数になると聞いたからね」
見渡せば、早い時間にも関わらず、かなりの人数が入っているのが分かる。
「……クラブって、こんなに人が集まるものなんですか……」
「すごいな……」
二人が感心したように呟いた。それを拾った陽は、やって来たボーイに席に案内されながら教える。
「今日は二週間振りにナンバーワンピアニストが来るんだ。それを目当てに集まっているんだよ」
「……お酒とか話しが目的ではないと?」
「社長、もしかして、そのピアニストって……」
察せられたらしいと分かり、陽はニヤリと笑った。
「そういうことだ。高耶君は、私たちにとってもアイドルなんだよ」
席に着くと、周りも高耶を待ち望んでいることが分かる。
「あ~! もうっ、今日は仕事も張り切っちゃったわ! 朝から楽しみで仕方なかったの!」
「分かるわ~、私もよ! こんなにご褒美に向かって頑張るって、子どもの頃を思い出したわ!」
楽しそうに女性達が話していた。
「今夜はお前の音楽嫌いを治してやるよ」
「騙されました……ただのクラブじゃないとは……」
「音楽による感動というものを教えてやる」
「寝ますよ」
「「「寝れるわけあるか!」」」
「っ!?」
他の人までがツッコんでいた。
「高耶君の演奏以上のご褒美なんて用意できないって思い知りなさい?」
「社長……じゃあどうしろと?」
おかしな言い合いがそこここで聞こえ、二人は混乱する。
「社長、そんなにすごいんですか?」
「こればっかりは、聞いてもらわんとな……どうすごいかとか説明できんよ」
「演奏会なんですか?」
「いや、本来は店のBGMだ。ただ、高耶君だけは完全に演奏会仕様になっていてな。連れとの会話も止まるし、食事の手も止まっちまうんだよ」
「……明らかに周りの人、その演奏を待ってますね」
「週一だったのが、少し空いたからな」
陽も心待ちにしていたらしいと、その表情と声音で二人には分かった。
そして、待ちに待ったその青年が現れた。
「「「高耶く~ん!」」」
「「「待ってたぞ!」」」
周りが熱狂的に声を上げる中、二人は店の中央にある一段高くなったステージに向かう高耶を見て茫然と見惚れた。
「間違いない……」
「だよな。あの写真の子だ……」
写真に写っていた私服ではなく、きちっと決めたスーツ姿。同性であっても見惚れてしまうほど、歩き方や姿勢もカッコいいと思えるものだ。
その感覚が間違っていないのは、周りの反応を見ても分かる。
「ほれ、写真撮るなら今がチャンスだぞ」
「「はい!!」」
思わず従った。
そして、演奏が始まる。たった数秒で息を呑んだ。
店のBGMだということを無視してはいないらしく、最初の曲からムーディなゆったりとした曲だった。
だが、あれほど熱狂的に騒いでいた人々が、うっとりと目を細めていた。そして、その一曲が終わる時には、大半が静かに涙を流す。
胸にあった苦しい何かが滲み出て、消えていくような感覚があったのだ。泣いていたり、茫然としている者は、高耶の演奏に慣れていない付き人が多かった。
二人も知らぬ間に流れていた涙に驚く。
「あれ? なんで……」
「なにこれ……」
子どもじゃあるまいし、人のいる場所で涙を流すなどあり得ない。恥ずかしいと思ったその時には、次の曲が始まっており、誰もが気まずげに思いながらも静かにカバンからハンカチを取り出して目を押さえていた。
恥ずかしいと思ったはずなのに、それもいつの間にかどうでも良くなる。
不思議な時間だった。
五曲弾き終わると、高耶は静かに立ち上がって綺麗な礼をする。うるうると感動を胸に見つめる客達に笑みを向け、店の奥へ消えて行った。
それから数拍でようやく皆が声を上げた。
「っ、すごかった!」
「なにあれ、カッコ良すぎ!」
「そうだろう、そうだろう!」
興奮する二人に、陽も嬉しくなる。
周りでも同じだ。連れてきた社長達が付き人達に誇らしげに声をかけていた。
「ほらな? 一曲も聴かずに寝るお前でも、大丈夫だったろ?」
「なんなんですか、アレ! 初めてまともにピアノを聞きましたよ!」
「どうよ。これ以上のご褒美なんて無理でしょ?」
「完敗です……いい音を聴いたのに、なんだか絶望しそうです」
「やっぱりイイ!! あ~、もうっ、なんで五曲だけ!? 演奏会して欲しいわ!」
「それ思った! せめて週二にして欲しいわ!」
スピーカーから普通のBGMが流れていることにすら気付かない。盛り上がりながら三十分、お酒やツマミを取りながら過ごす。この間に商談が決まるところもあったようだ。
「そろそろ引き上げるか。次の客が入ってくるからな」
「あ、なるほど」
「譲らないとダメですね」
高耶の演奏を聞きに来た人達は多いのだ。時間で譲り合って席を空ける仕組みが自然と出来たらしい。
すれ違う者達も笑顔だ。そして、自慢できる相手として、付き人がいる。
店を出ると、二人は大きく深呼吸をした。そして、いい笑顔で振り返り、陽に頭を下げる。
「今日はありがとうございました!」
「すごく貴重な体験ができました!」
「いやいや。自慢できて私も嬉しいよ」
清々しい表情で駅までの道を歩く。
「それにしても、奥さん達はどこで高耶君と知り合ったんだろうな。仕事以外のプライベートというのは難しいんだが……」
それを聞いて二人も考える。そこで思い出したらしい。
「そういえば、娘がお兄さんにピアノを教えてもらっていると……」
「週末の勉強会にお兄さん居るかなとか言っていたような……」
「そのお兄さんが高耶君だと?」
「分かりませんけれど、知り合いでお兄さんと呼べる人は居ないはずなんで」
「まさか浮気なんじゃ……」
「おいおい……」
沈んでいく二人に、陽は苦笑する。
「ちゃんと聞いてみたらどうだ? 写真も撮ったろ?」
「なるほど!」
「それがいい!」
一気に浮上した二人は、自慢してやろうと笑い合う。それを見て陽も笑い、帰路についていく。
「そろそろ、また相談しないといかんしな……」
陽はそんな呟きを零しながら、夜の街をゆったりと歩いていった。
***********
読んでくださりありがとうございます◎
236
あなたにおすすめの小説
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
私はいけにえ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「ねえ姉さん、どうせ生贄になって死ぬのに、どうしてご飯なんて食べるの? そんな良いものを食べたってどうせ無駄じゃない。ねえ、どうして食べてるの?」
ねっとりと息苦しくなるような声で妹が言う。
私はそうして、一緒に泣いてくれた妹がもう存在しないことを知ったのだ。
****リハビリに書いたのですがダークすぎる感じになってしまって、暗いのが好きな方いらっしゃったらどうぞ。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
聖女は支配する!あら?どうして他の聖女の皆さんは気付かないのでしょうか?早く目を覚ましなさい!我々こそが支配者だと言う事に。
naturalsoft
恋愛
この短編は3部構成となっております。1話完結型です。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
オラクル聖王国の筆頭聖女であるシオンは疑問に思っていた。
癒やしを求めている民を後回しにして、たいした怪我や病気でもない貴族のみ癒やす仕事に。
そして、身体に負担が掛かる王国全体を覆う結界の維持に、当然だと言われて御礼すら言われない日々に。
「フフフッ、ある時気付いただけですわ♪」
ある時、白い紙にインクが滲むかの様に、黒く染まっていく聖女がそこにはいた。
モブでいたはずの私が、ただひとりに溺愛されるまで
ChaCha
恋愛
乙女ゲームの世界に転生したことに気づいたアイナ・ネルケ。
だが彼女はヒロインではない――ただの“モブ令嬢”。
「私は観る側。恋はヒロインのもの」
そう決めて、治癒魔術科で必死に学び、気合いと根性で仲間を癒し続けていた。
筋肉とビンタと回復の日々。
それなのに――
「大丈夫だ。俺が必ず君を守る」
野外訓練で命を救った騎士、エルンスト・トゥルぺ。
彼の瞳と声が、治癒と共に魂に触れた瞬間から、世界が静かに変わり始める。
幼馴染ヴィルの揺れる視線。
家族の温かな歓迎。
辺境伯領と学園という“日常の戦場”。
「……好き」
「これは恋だ。もう、モブではいたくない」
守られるだけの存在ではなく、選ばれる覚悟を決めたモブ令嬢と、
現実しか知らない騎士の、静かで激しい溺愛の始まり。
これは――
モブでいたはずの私が、ただひとりに溺愛されるまでの物語。
※溺愛表現は後半からです。のんびり更新します。
※作者の好みにより筋肉と気合い…ヤンデレ落ち掛けが踊りながらやって来ます。
※これは恋愛ファンタジーです。ヒロインと違ってモブは本当に大変なんです。みんなアイナを応援してあげて下さい!!
レイブン領の面倒姫
庭にハニワ
ファンタジー
兄の学院卒業にかこつけて、初めて王都に行きました。
初対面の人に、いきなり婚約破棄されました。
私はまだ婚約などしていないのですが、ね。
あなた方、いったい何なんですか?
初投稿です。
ヨロシクお願い致します~。
婚前交渉は命懸け
章槻雅希
ファンタジー
伯爵令嬢ロスヴィータは婚約者スヴェンに婚約破棄を突きつけられた。
よくあるパターンの義妹による略奪だ。
しかし、スヴェンの発言により、それは家庭内の問題では収まらなくなる。
よくある婚約破棄&姉妹による略奪もので「え、貴族令嬢の貞操観念とか、どうなってんの?」と思ったので、極端なパターンを書いてみました。ご都合主義なチート魔法と魔道具が出てきますし、制度も深く設定してないのでおかしな点があると思います。
ここまで厳しく取り締まるなんてことはないでしょうが、普通は姉妹の婚約者寝取ったら修道院行きか勘当だよなぁと思います。花嫁入替してそのまま貴族夫人とか有り得ない、結婚させるにしても何らかのペナルティは与えるよなぁと思ったので。
『小説家になろう』様・『アルファポリス』様に重複投稿しています。
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる