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第七章 秘伝と任されたもの
406 付き合い方を考えること
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従業員達が全員、前に並んだ。その中に、エリーゼもいる。本日はメイド服ではなくこのホテルの従業員の制服を着ており、髪も頭の後ろで美しくクルクルと巻いていた。どこからどう見ても出来るホテルの従業員だった。
『このホテルは、連盟とも深い関係がありまして、昨日から従業員達は全て屋敷精霊ばかりとなっております』
「「「「「は?」」」」」
「……精霊……? 人ではないと?」
『はい。このホテルには、特殊な術がかかっていることも大きいのですが、座敷童子と呼ばれていた屋敷に憑く精霊は、自ら実体化することができます』
「た、確かに見えている……普通に……」
『そして、イタズラも好きですが、何よりも人の役に立つ事をするのが大好きな者が多い』
イタズラと言っても、妖精さんな関わり方で、人が居ないのに何か手伝われたら人は驚く。それが楽しいだけだ。よって、お手伝い大好き。褒められるよりも、驚かれるのが楽しいというわけらしい。
「た、確かに、座敷童子は、家に富を与えると言われますしね……」
「守り神ですし……」
「ですが……座敷童子は子どもの姿だと思っていました……」
『彼らは比較的自由に姿を変えられます。子どもの姿が多かったのは、家人が子どもに対して警戒心がなかったためでしょう。子どもを可愛がり、穏やかな家人の家が好まれますので』
「なるほど」
「確かに、子どもに優しいというのは、人格やその人達の品格を測る基準になりやすそうです」
『そうです。仮に次代がその基準に達しなかった場合は、家から排除しようと動きます』
座敷童子達も、品性がない者の家を守ろうとは思わない。寧ろ、追い出しにかかるものだ。
「ほお……なるほど……その家のためにならない者は排除するということですね」
『そういうことです。みなさまの家の中にも、彼らが居る所があるようです。どうぞ、この事を理解した上で今後の生活を送っていただきたい』
「なんと!?」
「我々の家にも居られる可能性が!?」
これには、ざわりと驚きの声が上がる。今までは、こういうものも居るのかと他人事のように見て思っていたが、実際に家に居るかもしれないと聞くと一気に現実味を帯びてくる。
不安そうにする彼らに、桂花は福音のように告げる。
『もし、家に彼らが居るとすれば、それはみなさま方には喜ぶべきことかもしれません』
「それはもちろん。家を守ってくださるのですから」
『それだけではありません。彼らは視る力を高めることができます』
「「「「「っ!!」」」」」
「なんとっ!」
『波長が合ってくるというのでしょうか……これにより、視る力が高まっていくのです』
一気にソワソワする者達が増える。
『ですが、視えないものだと強く認識していけば、もちろん視えなくなります』
「「「「「……」」」」」
『我々が一番日頃から気をつけているのは、あり得ないと否定することです。そして、思考を停止させること。何にでも因果はあり、そこに心があります』
「……心……」
ニコリと、従業員達が微笑んだ。そこに、心がないとは思えない。
『彼らにも気に入らないこともありますし、邪険にされて喜ぶものはおりません』
「……それは、その通りですな……」
「視えないと、彼らを否定するのは、失礼ですね……」
彼らもしっかりと付き合い方を考えだしたようだ。
***********
読んでくださりありがとうございます◎
『このホテルは、連盟とも深い関係がありまして、昨日から従業員達は全て屋敷精霊ばかりとなっております』
「「「「「は?」」」」」
「……精霊……? 人ではないと?」
『はい。このホテルには、特殊な術がかかっていることも大きいのですが、座敷童子と呼ばれていた屋敷に憑く精霊は、自ら実体化することができます』
「た、確かに見えている……普通に……」
『そして、イタズラも好きですが、何よりも人の役に立つ事をするのが大好きな者が多い』
イタズラと言っても、妖精さんな関わり方で、人が居ないのに何か手伝われたら人は驚く。それが楽しいだけだ。よって、お手伝い大好き。褒められるよりも、驚かれるのが楽しいというわけらしい。
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「ですが……座敷童子は子どもの姿だと思っていました……」
『彼らは比較的自由に姿を変えられます。子どもの姿が多かったのは、家人が子どもに対して警戒心がなかったためでしょう。子どもを可愛がり、穏やかな家人の家が好まれますので』
「なるほど」
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『そうです。仮に次代がその基準に達しなかった場合は、家から排除しようと動きます』
座敷童子達も、品性がない者の家を守ろうとは思わない。寧ろ、追い出しにかかるものだ。
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『そういうことです。みなさまの家の中にも、彼らが居る所があるようです。どうぞ、この事を理解した上で今後の生活を送っていただきたい』
「なんと!?」
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これには、ざわりと驚きの声が上がる。今までは、こういうものも居るのかと他人事のように見て思っていたが、実際に家に居るかもしれないと聞くと一気に現実味を帯びてくる。
不安そうにする彼らに、桂花は福音のように告げる。
『もし、家に彼らが居るとすれば、それはみなさま方には喜ぶべきことかもしれません』
「それはもちろん。家を守ってくださるのですから」
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ニコリと、従業員達が微笑んだ。そこに、心がないとは思えない。
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「……それは、その通りですな……」
「視えないと、彼らを否定するのは、失礼ですね……」
彼らもしっかりと付き合い方を考えだしたようだ。
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読んでくださりありがとうございます◎
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