31 / 80
第三章 真実を知る家族
031 魔女の微笑み
しおりを挟む
《触れるな》
「ぇ……っ!?」
母は、砂の様に崩れ去ったブレスレットの残骸に手を伸ばそうとしていた。
《まだ力の残滓が残っている。触れるな》
そう忠告する『エヴィ』が、理修の右肩に着地する。それはまるで小さな赤い炎のよう。
理修はそのまま黒い獣が消えた壁へと向かう。そこには、投げたフォークが根元まで突き刺さっていた。そしてその上に、小さな青い魔法陣が焼き付いているのを見る。
《主に喧嘩を売るとは、愚か者め》
「……」
《主?どうされた?》
「うん……結界まで揺らされた……それにこの魔法陣……私が知らない物みたい」
《主が知らぬ?それは……》
『エヴィ』の不安が感じられ、落ち着けと小さな頭を撫でる。
「……っ……」
その時、ある人が庭に降り立った気配を感じて理修は眉をひそめた。
《お客か?》
その気配に『エヴィ』も気づく。理修が振り返るより早く、その人は声をかけてきた。
「なんだ。相手は影だったのか」
「ジェス姉……上がるなら玄関から……土足もやめてください……」
「気にするな」
「…………」
この人はと呆れる。構わずズカズカと窓から入って来た『ジェス姉』は、理修のそんな呆れ顔も気にせず母の目の前に立ち、ブレスレットをはめていた方の手を取った。
「な、何を……っ」
「ふぅん。さすがは、リュートリールの守護術。火傷程度で済むとはな。仮にもお前の結界を揺らしたんだろ?」
『ジェス姉』は、母の火傷の上に手を翳す。
「じい様の最期の術です。簡単には破られませんよ」
そう憮然として答えれば、楽しそうに笑って母の手を離した。
「機嫌が悪いな? せっかく心配して来てやったんだぞ? お茶でも出さないか?」
「会議を抜けて来たでしょう……私が叱られるんですよ?」
「ふははっ。よく分かったなぁ。ブッチしてやったぜ」
「…………」
週に一度の会議をサボりたくて仕方がない『ジェス姉』ことジェスラートは、実は魔女連の代表だ。
「……お茶より、こちらの方が好みでしょう」
そう言って、理修は取り出した紙に、壁に焼き付いていた魔法陣を移してジェスラートに手渡した。母の傷を癒してくれたお礼代りだ。
「くくっ。お前が解析したいんじゃないのか?」
それを受け取り、眺めながら喉で笑うジェスラートに、溜め息混じりで答える。
「仕事が溜まってるんです。これ以上抱えると総帥に何を言われるか……」
ただでさえ、今はトゥルーベルの問題で頭が痛いのだ。地球の問題を幾つも抱えられない。
「成る程な。だが、まぁアレも心配していたぞ?」
「……分かってます……」
総帥が口うるさいのは、心配してくれているからだと分かっている。
「私も含め皆が、お前に何かあったらと……」
「……ジェス姉……」
思い詰めるように告げられ、本当に心配させてしまったかと少し反省したのだが、違う心配だったらしい。
「本当……お前に何かあったら、この辺り一帯焼土と化すだろ?」
「っ、しませんっ!!」
「いいや。お前ならやる」
「やりませんよっ。じい様と一緒にしないでくださいっ!!」
そう口にしてしまってから、ここが何処なのかを思い出した。
「あ……」
家族の視線を集めてしまっている事に気付き、サッと顔色を変えた。
「ふははははっ。ようやく大化け猫の皮を剥がしてやったぞ。まったく、家族にだけ良い顔をしやがって。とっくにお前はこっち側なんだ。取り繕った所で本質は変わらん」
「……もういいんで、帰ってもらえます……?」
「ふん。いいだろう。だが、これもついでに貰っていくぞ」
そう言ったジェスラートは、手の中に瓶を出現させ、ブレスレットであった黒い砂に片手をかざすと、その瓶が砂を吸い込んでいく。全て中へ入れると、蓋をして満足気に笑った。
「それでは、またな」
ジェスラートは、そう言って瓶を振ると、来た時に入ってきた窓から一歩外へと出る。そして、すぐにその姿を消したのだった。
《あれが『深淵の魔女』殿か?主に似ているな》
「……に、似てないよ……」
《そうか?》
確かによく同じ行動をするし、同じ物に興味を持つと言われるが、理修としては認めたくない所だ。
この後どうしようかと内心頭を抱えていれば、父が目の前に来ていた。
「ねぇ、理修ちゃん。そ、その生き物は……ドラゴン!?」
「へ、あ、そう……だけど……」
父は、思いっきり目を輝かせていた。
《む……主……》
どうするのだと首をすくませる『エヴィ』に、仕方ないからと頷いた。
《うむ。我はエヴィスタ。主に仕えるフレアドラゴンだ》
よろしくとその細い頭をヒョコっと下げる。
オレンジがかった炎のような色。本来の姿は雄大で、雄々しく。小さくなるとマスコット的な可愛さがある。頭を撫でた時の猫の様に目を細める様が理修も気に入っていた。
「始めまして。僕は義久。理修の父だ。よろしくね」
《うむ》
そう重々しく頷いて、エヴィスタは拓海と明良の方を向いた。
「……ドラゴン……」
「本物……?」
二人は呆然と、理修の肩に乗ったエヴィスタを見つめる。その間にも、父は手触りが良いとか、暖かいとか言って撫でまくっていた。
「……父さん……」
「ん?ねぇねぇ、理修ちゃん。重さは?あ、メジャーっ。身長を……」
《健康診断というやつか?》
「ただ興味があるだけだと思う……付き合ってあげて。私は学校に行かなきゃならないから」
《む?我がここに残るのか?》
不満そうにクイッと頭を傾げるエヴィスタを撫でる。
「さすがに、ないとは思うけど念の為にね。ここを……母さんと父さんを頼むよ」
《むぅ……仕方あるまい……》
「学校が終わったらすぐに帰るよ。その間に結界を万全にするから」
《承知した》
「母さんは、まだ混乱してるみたいだし……」
母には、時間が必要だろう。
「兄さん、明良。早く食べて。もう時間だよ」
「あ、本当だ」
「マジかよ」
エヴィスタは、邪魔にならないようにと、低く羽ばたいてソファへと身を沈めた。それを確認して、いつものペースに戻すべく、素早く朝食を済ませるのだった。
◆ ◆ ◆
「どうだった」
「リズは心配ない。母親も無事だ」
シャドーフィールドへと戻って来たジェスラートは、出迎えたオルバルトにニヤリと笑って答えた。
「面白い物が手に入ったぞ。リズが未だ特定出来ていないやつだ」
そう言って、魔法陣が焼き付いた紙と、黒い砂の入った瓶を見せた。
「気付いてはいるのだろうがな……」
「まぁ、あいつは勘が良いからな。これが……リュートリールを殺した相手の物だと分かっているだろうさ」
そう、最強とまで言われた伝説の魔術師、リュートリール。その命は寿命や天命ではなく、何者かに奪われたのだ。
「相手が分からない以上、家族が暮らす家の中にこれを置いておきたくなかったんだろう。あいつの事だ。しっかりとこの魔法陣も記憶している筈だ」
「…………」
オルバルトは心配だった。リュートリールも、この相手についてなに一つ言わず、たった一人で立ち向かっていた。理修も同じだと思うのだ。
「心配するな。そう無茶はしないさ。先に私が特定してやるからな。それに、婚約者殿が黙ってはいないだろう」
「それは……そうだろうが……」
恐らくあの婚約者ならば、理修に牙を剥いた愚か者をすぐに調べるだろう。何よりも、友人であったリュートリールの死の原因を作った者なのだから。
「相手も、すぐに手を出してくる事はないだろう。今回は、完全に様子見のような感じだったしな。仕掛けに気付けなかったのは問題だが……」
黒い砂を見て目をすがめる。
「こりゃぁ、一年や二年の物じゃない。恐らく、リュートリールが死んだ頃に仕掛けられたやつだな」
「理修が気付けないとはな……やはり……」
守らなければと思う。だが、そう思案し出したオルバルトに、部屋に向かって歩きだしたジェスラートはすれ違いざまに呆れたように忠告した。
「そんなだから、万年、五位止まりなんだよ」
「な、なんだと!?」
ジェスラートは、振り返らずに続ける。
「過保護にするなってんだよ」
そう言うジェスラートも、結局は理修を放っておけないのだ。
「さて……何が出るか……先ずは……」
ジェスラートが指を鳴らす。すると、光る蝶が足下から湧き出し、廊下をそれぞれの方向へ向かって飛び立っていった。理修よりも早く犯人を特定すべく、全ての魔女に招集をかけたのだ。
「こっちもそろそろ本気を出すもしますかね」
ニヤリと笑うその表情を見た者はいなかった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
2019. 8. 5
「ぇ……っ!?」
母は、砂の様に崩れ去ったブレスレットの残骸に手を伸ばそうとしていた。
《まだ力の残滓が残っている。触れるな》
そう忠告する『エヴィ』が、理修の右肩に着地する。それはまるで小さな赤い炎のよう。
理修はそのまま黒い獣が消えた壁へと向かう。そこには、投げたフォークが根元まで突き刺さっていた。そしてその上に、小さな青い魔法陣が焼き付いているのを見る。
《主に喧嘩を売るとは、愚か者め》
「……」
《主?どうされた?》
「うん……結界まで揺らされた……それにこの魔法陣……私が知らない物みたい」
《主が知らぬ?それは……》
『エヴィ』の不安が感じられ、落ち着けと小さな頭を撫でる。
「……っ……」
その時、ある人が庭に降り立った気配を感じて理修は眉をひそめた。
《お客か?》
その気配に『エヴィ』も気づく。理修が振り返るより早く、その人は声をかけてきた。
「なんだ。相手は影だったのか」
「ジェス姉……上がるなら玄関から……土足もやめてください……」
「気にするな」
「…………」
この人はと呆れる。構わずズカズカと窓から入って来た『ジェス姉』は、理修のそんな呆れ顔も気にせず母の目の前に立ち、ブレスレットをはめていた方の手を取った。
「な、何を……っ」
「ふぅん。さすがは、リュートリールの守護術。火傷程度で済むとはな。仮にもお前の結界を揺らしたんだろ?」
『ジェス姉』は、母の火傷の上に手を翳す。
「じい様の最期の術です。簡単には破られませんよ」
そう憮然として答えれば、楽しそうに笑って母の手を離した。
「機嫌が悪いな? せっかく心配して来てやったんだぞ? お茶でも出さないか?」
「会議を抜けて来たでしょう……私が叱られるんですよ?」
「ふははっ。よく分かったなぁ。ブッチしてやったぜ」
「…………」
週に一度の会議をサボりたくて仕方がない『ジェス姉』ことジェスラートは、実は魔女連の代表だ。
「……お茶より、こちらの方が好みでしょう」
そう言って、理修は取り出した紙に、壁に焼き付いていた魔法陣を移してジェスラートに手渡した。母の傷を癒してくれたお礼代りだ。
「くくっ。お前が解析したいんじゃないのか?」
それを受け取り、眺めながら喉で笑うジェスラートに、溜め息混じりで答える。
「仕事が溜まってるんです。これ以上抱えると総帥に何を言われるか……」
ただでさえ、今はトゥルーベルの問題で頭が痛いのだ。地球の問題を幾つも抱えられない。
「成る程な。だが、まぁアレも心配していたぞ?」
「……分かってます……」
総帥が口うるさいのは、心配してくれているからだと分かっている。
「私も含め皆が、お前に何かあったらと……」
「……ジェス姉……」
思い詰めるように告げられ、本当に心配させてしまったかと少し反省したのだが、違う心配だったらしい。
「本当……お前に何かあったら、この辺り一帯焼土と化すだろ?」
「っ、しませんっ!!」
「いいや。お前ならやる」
「やりませんよっ。じい様と一緒にしないでくださいっ!!」
そう口にしてしまってから、ここが何処なのかを思い出した。
「あ……」
家族の視線を集めてしまっている事に気付き、サッと顔色を変えた。
「ふははははっ。ようやく大化け猫の皮を剥がしてやったぞ。まったく、家族にだけ良い顔をしやがって。とっくにお前はこっち側なんだ。取り繕った所で本質は変わらん」
「……もういいんで、帰ってもらえます……?」
「ふん。いいだろう。だが、これもついでに貰っていくぞ」
そう言ったジェスラートは、手の中に瓶を出現させ、ブレスレットであった黒い砂に片手をかざすと、その瓶が砂を吸い込んでいく。全て中へ入れると、蓋をして満足気に笑った。
「それでは、またな」
ジェスラートは、そう言って瓶を振ると、来た時に入ってきた窓から一歩外へと出る。そして、すぐにその姿を消したのだった。
《あれが『深淵の魔女』殿か?主に似ているな》
「……に、似てないよ……」
《そうか?》
確かによく同じ行動をするし、同じ物に興味を持つと言われるが、理修としては認めたくない所だ。
この後どうしようかと内心頭を抱えていれば、父が目の前に来ていた。
「ねぇ、理修ちゃん。そ、その生き物は……ドラゴン!?」
「へ、あ、そう……だけど……」
父は、思いっきり目を輝かせていた。
《む……主……》
どうするのだと首をすくませる『エヴィ』に、仕方ないからと頷いた。
《うむ。我はエヴィスタ。主に仕えるフレアドラゴンだ》
よろしくとその細い頭をヒョコっと下げる。
オレンジがかった炎のような色。本来の姿は雄大で、雄々しく。小さくなるとマスコット的な可愛さがある。頭を撫でた時の猫の様に目を細める様が理修も気に入っていた。
「始めまして。僕は義久。理修の父だ。よろしくね」
《うむ》
そう重々しく頷いて、エヴィスタは拓海と明良の方を向いた。
「……ドラゴン……」
「本物……?」
二人は呆然と、理修の肩に乗ったエヴィスタを見つめる。その間にも、父は手触りが良いとか、暖かいとか言って撫でまくっていた。
「……父さん……」
「ん?ねぇねぇ、理修ちゃん。重さは?あ、メジャーっ。身長を……」
《健康診断というやつか?》
「ただ興味があるだけだと思う……付き合ってあげて。私は学校に行かなきゃならないから」
《む?我がここに残るのか?》
不満そうにクイッと頭を傾げるエヴィスタを撫でる。
「さすがに、ないとは思うけど念の為にね。ここを……母さんと父さんを頼むよ」
《むぅ……仕方あるまい……》
「学校が終わったらすぐに帰るよ。その間に結界を万全にするから」
《承知した》
「母さんは、まだ混乱してるみたいだし……」
母には、時間が必要だろう。
「兄さん、明良。早く食べて。もう時間だよ」
「あ、本当だ」
「マジかよ」
エヴィスタは、邪魔にならないようにと、低く羽ばたいてソファへと身を沈めた。それを確認して、いつものペースに戻すべく、素早く朝食を済ませるのだった。
◆ ◆ ◆
「どうだった」
「リズは心配ない。母親も無事だ」
シャドーフィールドへと戻って来たジェスラートは、出迎えたオルバルトにニヤリと笑って答えた。
「面白い物が手に入ったぞ。リズが未だ特定出来ていないやつだ」
そう言って、魔法陣が焼き付いた紙と、黒い砂の入った瓶を見せた。
「気付いてはいるのだろうがな……」
「まぁ、あいつは勘が良いからな。これが……リュートリールを殺した相手の物だと分かっているだろうさ」
そう、最強とまで言われた伝説の魔術師、リュートリール。その命は寿命や天命ではなく、何者かに奪われたのだ。
「相手が分からない以上、家族が暮らす家の中にこれを置いておきたくなかったんだろう。あいつの事だ。しっかりとこの魔法陣も記憶している筈だ」
「…………」
オルバルトは心配だった。リュートリールも、この相手についてなに一つ言わず、たった一人で立ち向かっていた。理修も同じだと思うのだ。
「心配するな。そう無茶はしないさ。先に私が特定してやるからな。それに、婚約者殿が黙ってはいないだろう」
「それは……そうだろうが……」
恐らくあの婚約者ならば、理修に牙を剥いた愚か者をすぐに調べるだろう。何よりも、友人であったリュートリールの死の原因を作った者なのだから。
「相手も、すぐに手を出してくる事はないだろう。今回は、完全に様子見のような感じだったしな。仕掛けに気付けなかったのは問題だが……」
黒い砂を見て目をすがめる。
「こりゃぁ、一年や二年の物じゃない。恐らく、リュートリールが死んだ頃に仕掛けられたやつだな」
「理修が気付けないとはな……やはり……」
守らなければと思う。だが、そう思案し出したオルバルトに、部屋に向かって歩きだしたジェスラートはすれ違いざまに呆れたように忠告した。
「そんなだから、万年、五位止まりなんだよ」
「な、なんだと!?」
ジェスラートは、振り返らずに続ける。
「過保護にするなってんだよ」
そう言うジェスラートも、結局は理修を放っておけないのだ。
「さて……何が出るか……先ずは……」
ジェスラートが指を鳴らす。すると、光る蝶が足下から湧き出し、廊下をそれぞれの方向へ向かって飛び立っていった。理修よりも早く犯人を特定すべく、全ての魔女に招集をかけたのだ。
「こっちもそろそろ本気を出すもしますかね」
ニヤリと笑うその表情を見た者はいなかった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
2019. 8. 5
45
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる