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18th ステージ
201 ど、どうすれば!?
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大厄災が始まって一週間。
驚くほど順調だった。
「予定通り過ぎて……なんや、拍子抜けやわ……」
「いやあ、あれだけ容赦なく鍛えてればねえ……」
リンディエールは結界を何重にも張ったヒストリアの住処の広間で、だらけながら戦況を記録する地図を見ていた。その前に座ったユウが、また一つ落ち着いたという場所に印を打った。
大厄災とはいえ、流石にずっと戦い続けるという事態にはならない。もちろん、あちらが落ち着いたら今度はこちらと、場所を変え相手の魔獣を変えて戦うことになることはあるが、交代要員さえ確保できれば、別に休むことは問題ない。
ユウは最終確認を終えて帰って来た所だった。
そしてまた一人、報告と共にやって来る。今度はクイントだ。
「貴族や冒険者など、戦える者を満遍なく力をつけさせましたからね。突出した実力者の他は戦力外となることもありませんし、それだけでもかなり楽になります」
ケンレスティンも共に戻ってきたらしく、広間に広げられた各国の地図の戦況を確認していた。
「リンちゃんって、レベル上げを充分にしてからクエスト進めるタイプでしょ」
悠が楽しそうに他の場所の報告書を手に取り問いかける。
「ん? よお分かるなあ。レベル10で倒せるボスをヤるのに20ちょい上げて勝ち確なのを確信してから向かうタイプや」
「それだよ!」
「それ?」
リンディエールには自覚はなかった。
「配置もさあ、レベル帯を揃えてるじゃない? それも、絶対に勝てるって相手になる場所に」
「りゃそうや。死なせる気あらへんもん」
「安全マージンを充分過ぎるほど取ってるよね~。これで負けるわけないよ」
「まあなあ」
大厄災で起きることをしっかり予測して、そのために鍛えた者達ばかり。有象無象を急遽集めたのとは訳が違う。
「よお、こっちの話を聞いたんもよかったなあ」
「あ~……うん。言うこと聞かないのはボコってたし? 上からも押さえてもらってたしね」
「リンの言うことを聞こうとしなかった者は、チェック済みです」
クイントが得意げに答えた。
「この大厄災が落ち着いてからも目を付けておきますね」
笑顔が怖い感じだった。ユウは、少し怯えたと思えば、目をキラキラさせる。
「……ブラックリスト作ってるんだ? 相変わらず、リンちゃんは愛されてるねっ!」
「当然です!!」
「……クイント……落ち着きのない大人は怖がられますよ」
チクリとケンレスティンが目も向けぬまま釘を刺す。すると、クイントから余裕が消えて焦る。リンディエールに縋るような目を向ける。
「っ、り、リン。怖がらないでくださいね……」
「お、おう……っ」
「その目も怖がられますからね?」
「っ、ど、どうすれば!?」
一人でワタワタと焦るクイントに、ユウとケンレスティンは距離をとる。
「ねえ。魔法師長様? 宰相さんって、これが初恋なの?」
「……ありそうですね……ですが、なぜです?」
「だって、完全に拗らせた感じがする」
「まさにそうですね……リンさんに制御をお願いしましょう」
「それがよさそうだね……」
こんな平和で良いのだろうかと微妙な表情になるのを、ユウとケンレスティンは止められなかった。
しかし、まだ大厄災が終わったわけではない。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
驚くほど順調だった。
「予定通り過ぎて……なんや、拍子抜けやわ……」
「いやあ、あれだけ容赦なく鍛えてればねえ……」
リンディエールは結界を何重にも張ったヒストリアの住処の広間で、だらけながら戦況を記録する地図を見ていた。その前に座ったユウが、また一つ落ち着いたという場所に印を打った。
大厄災とはいえ、流石にずっと戦い続けるという事態にはならない。もちろん、あちらが落ち着いたら今度はこちらと、場所を変え相手の魔獣を変えて戦うことになることはあるが、交代要員さえ確保できれば、別に休むことは問題ない。
ユウは最終確認を終えて帰って来た所だった。
そしてまた一人、報告と共にやって来る。今度はクイントだ。
「貴族や冒険者など、戦える者を満遍なく力をつけさせましたからね。突出した実力者の他は戦力外となることもありませんし、それだけでもかなり楽になります」
ケンレスティンも共に戻ってきたらしく、広間に広げられた各国の地図の戦況を確認していた。
「リンちゃんって、レベル上げを充分にしてからクエスト進めるタイプでしょ」
悠が楽しそうに他の場所の報告書を手に取り問いかける。
「ん? よお分かるなあ。レベル10で倒せるボスをヤるのに20ちょい上げて勝ち確なのを確信してから向かうタイプや」
「それだよ!」
「それ?」
リンディエールには自覚はなかった。
「配置もさあ、レベル帯を揃えてるじゃない? それも、絶対に勝てるって相手になる場所に」
「りゃそうや。死なせる気あらへんもん」
「安全マージンを充分過ぎるほど取ってるよね~。これで負けるわけないよ」
「まあなあ」
大厄災で起きることをしっかり予測して、そのために鍛えた者達ばかり。有象無象を急遽集めたのとは訳が違う。
「よお、こっちの話を聞いたんもよかったなあ」
「あ~……うん。言うこと聞かないのはボコってたし? 上からも押さえてもらってたしね」
「リンの言うことを聞こうとしなかった者は、チェック済みです」
クイントが得意げに答えた。
「この大厄災が落ち着いてからも目を付けておきますね」
笑顔が怖い感じだった。ユウは、少し怯えたと思えば、目をキラキラさせる。
「……ブラックリスト作ってるんだ? 相変わらず、リンちゃんは愛されてるねっ!」
「当然です!!」
「……クイント……落ち着きのない大人は怖がられますよ」
チクリとケンレスティンが目も向けぬまま釘を刺す。すると、クイントから余裕が消えて焦る。リンディエールに縋るような目を向ける。
「っ、り、リン。怖がらないでくださいね……」
「お、おう……っ」
「その目も怖がられますからね?」
「っ、ど、どうすれば!?」
一人でワタワタと焦るクイントに、ユウとケンレスティンは距離をとる。
「ねえ。魔法師長様? 宰相さんって、これが初恋なの?」
「……ありそうですね……ですが、なぜです?」
「だって、完全に拗らせた感じがする」
「まさにそうですね……リンさんに制御をお願いしましょう」
「それがよさそうだね……」
こんな平和で良いのだろうかと微妙な表情になるのを、ユウとケンレスティンは止められなかった。
しかし、まだ大厄災が終わったわけではない。
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読んでくださりありがとうございます◎
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