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異世界の出会い
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かなりの高さかから、飛龍と共に地面に激突した衝撃で、当然俺も身体中を打ちつけ重症に…
あっ、防御の宝珠が作動して無傷だった!
…危うく、うっかりミスで死ぬ所だった。
しかし、悪魔(デーモン)騒ぎの時もそうだったけど、まったく痛みを感じないもんなんだな…
ただ、意識がボーッとしていて、しばらく座り込んでいると、城門から兵士たちが完全武装で走ってくるのが見える…
うん、中々統率の取れた良い行軍だ!
……そして囲まれた。
「キサマ!一体何者だ!モンスターを操り都市を襲うなど、許されんぞ!」
隊長みたいな、少し良い鎧を着た騎士が叫ぶ。
うげっ…な、なんでなんでこうなるんだよ!?
転生初日に侵略者扱いされて、兵士に追い詰められるこの状況に唾を吐いていると…
…俺の心の叫びを知ってか、衛兵達は警戒しながらも近づいて来る。
ちょ、ちょっと待って!
やばいよやばいよ…
ジリジリと近づいて来る衛兵達を見つめながら、上手い言い訳を考えてみたが、そんなに簡単に思い付く筈がない…
ラノベの主人公なら、チートなスキルとかで乗り切るのだろうが…あいにく俺はお子様
…そしてアホだ。
戦うか、逃げるか…
っても、大人と子供の体格差があるから、どっちも話にならんだろっ!
そうだ!使うか、コレ…
俺は塔で準備したまま懐に入れて、持ちっぱなしだった、炎龍の牙に、手を掛ける。
ふふふ…これなら、兵士どもを全員瞬殺でき…
…いやいや、あかんわ!!
これじゃ、良くて王国から指名手配、下手したら魔王認定とかされて、討伐されて終了だからっ!
俺は必至に、無い脳味噌を回転させる。
…もう、衛兵との距離は無い
くっ、一か八かだ!
俺は、自分の声と体で思い浮かんだ、体は子供だか頭脳は大人な少年の物真似をして見る。
「あっ、あれー?おじさーん、どうしたのぉ?ぼくぅ、ぐうぜん、ここを通ったら、大きな黒いかたまりが、とんできてビックリして、ころんじゃったんだー」
…ど、どうだろうか?声が似てるから、探偵のおっさんやら太っちょ警部を騙すコ○ン君のように、演技できていただろうか?
いや、その前に元ネタ知らんか…
…
……ざわざわ
「…そっ、そうなのか…?」
兵士の中の誰かが呟いた!
…僥倖!
そして一人の兵士が、隊長に進言してくれる。
「隊長、こんな子供が、飛龍を操って街を襲うでしょうか?我々の位置からでは、乗り手まで見えませんでしたし…」
…考える隊長
「うぅむ…おい小僧!お前が見たと言う、その黒いのはどこに行った?」
おぉ…のってきやがった!
「えーぼく、目をつぶってたから、良く分からないや?でも、あっちの方に、何かが、にげて行く音がしたような気がするよ?」
隊長の迷推理を後押しすべく、無罪を装う少年を演じ、都合の良いだろう言い訳を提案する。
そして、必至に無関係を装った。
…その結果。
無事に都市へ潜入できました!!
…潜入って言うと悪い事しそうだけど、まぁいいか!
結果的に、兵士達は結構いい奴ばかりだったみたいで、皆ただのビビリなだけだったようだ。
アスペルに入るまで、色んな兵士達に一人で外に出るのはうんたらかんたらや…
俺にもお前くらいの子供が、どーたらこーたら…
などなど、何やらフガフガ言って心配したくれていたからな!
…いやー、消し炭にしなくて良かったよ。
街に着くと、「家まで送ってやろうか?」と言う、ありがた迷惑な申し出を「ありがた迷惑です」と、土下座で華麗に回避しておく。
…そして、解放された俺は、一人で街を散策してみる。
子供の目線と言う、記憶にも殆ど残っていないような、久し振りの感覚を楽しみながら、ゆっくりと歩いた。
露天や商店が所狭しと立ち並ぶ、大通りの様な所を歩いてると…
やたらと良い匂いがしてくる。
…ぐぅー
ぎゅるっ、ぐーぐぐー!
…愛しのベイビーがお怒りだぜ。
俺は、そう思いながら腹をさすった。
が、ぺったんこだ!
…違和感しかないな。
だが、こーんなに身軽な体になれたのだから、改めて異世界の食事情を楽しまんと、損だ!
俺は思い切り鼻を拡げて、周囲に拡散する匂いの分析を始める。
…タレ、醤油、タレ、味噌…
…
解析完了!…どうやらこの中では、串に肉と野菜を刺して、濃そうなタレを満遍なく塗った、肉串と呼ばれる一品が、俺の中で勝利を収めた。
ふんふ、ふ~ん…
俺はスキップしながら店の前に向かう。
周りから見れば、年相応の微笑ましい姿だろう。
が、これが現世なら、ドスンドスン揺れて、失笑と侮蔑を買うような地獄絵図だろう…
…はっ、糞食らえ!だがなっ。
そんな事を考えているとは思わせない、軽快なスキップで店に向かう。
そして、店のオヤジが俺に気付いた所で、俺は立ち止まった。
…そ、そうだ、俺って金持ってるのか?
今までは、兎に角、死なない事と街に行く事だけを考えていたけど…
服に金銭の重みは感じられないし、何処に財布があるのかも分からない。
当然、あの世もこの世も"等価交換"だ。
錬金が得意な兄とフルプレの弟の兄弟も言ってたしな。
…しかし、いくらポケットを探しても一銭も出てこない。
…
……
なっ、なんてこった!文無しかよ…
俺はご馳走を前に「待て!」を永久にさせられるのか…そんな焦らしプレイは望んでおらん!
オヤジの冷ややかな目線を避けて、その場から逃げさる。
そして、人目の少ない場所に移動すると、必死にメニューとアイテムボックスを漁ってみた。
…
……んー、メニューでは所持金0ってなってるし、アイテムボックスにも現金は無い。
金になりそうな物はあるけど、アイテム売るにも、このナリじゃな…めんどくさい事が多そうだ。
いっそ、どっかのお姉様に、高そうなアイテム見せて、これやるから俺をヒモにして?
…とか、言ってみようか。
…無理か、そんな度胸ないしな。
そんな事を、取り留めもなく考えて、人生を憂いていると…
ーーガシッ!
「むっ…むぐー!」
ーードサッ。
「いそげっ!」
ーータッタッタッタタタ…
…誘拐された。
屈強な男達は「ぐへへ」と、雑魚キャラが吐きそうな笑い声を上げて、その場を走り去り、俺を担いで汚い建物に入って行った。
どうやら…奴らのアジトのようだ…が、汚い。
いや、マジで汚い!
…
…くそっ、何故なんだ!
何故、俺の異世界生活を邪魔する!
何故…俺の異世界生活は順調に行かないんだ…
手を縛られ、口に紐を巻かれると言う、オーソドックスなスタイルで捕まり、声にならない悪態をつく。
と、一人の誘拐犯が寝かされた俺の元にやって来た。
…けっ、愉快な顔してやがる!
「ゔおぉいぃ~、お前ぇ、可愛い顔してるじゃねぇかぁ!カネをもらう前に少し可愛がってやろうかぁ?」
……脳が震える!!
い、いやいや、そんな事考えてる場合じゃない!
やばい…
異世界での初体験が、ホモでケツ穴を汚いオヤジに汚されるなんて!
嫌だ!絶対、絶対嫌だっ!
追い詰められた俺は、炎龍の牙に手を掛け…
いや、手を掛けられない!?
そうだ…しまった。
後ろ手に縛られているから、アイテムは奴らに向けて使えない。
腹で発動させるのは、守りの宝珠で防御対処になるか不明だし…
…誰か助けてぇぇ!
「…ん~うぅ!」
俺が縄を解こうとする姿に、余計興奮したのか、ハゲオヤジは喜んで触ろうとしてくる。
…怖い。
暴漢に合う女の子の気持ちはコレか。
…俺は絶対にそんな事をはしないでおこう。
そう、来世に誓い、全ての感情をシャットダウンしようとしていると…
ーードン!
ーーガチャガチャ…
ーードンドン! ドカーン!
突然ドアノブが回されたかと思うと、全く返事を待つ気が感じられないノックが数度響くと、蹴りで吹き飛ばされたドアが、俺の目の前で笑う変態オヤジを巻き込み、壁に激突して止まった。
あの~…ちょっとズレてたら、俺チンでるんですけど?
少し股間に暖かい湿り気を感じたのを無視して、暴漢を襲う暴漢を確認する為、入り口に目を向ける。
…お、弟の方?!
い、いや、違うな鎧が白い。
そこには、白銀のフルプレートに身を包んだ、聖騎士の様な人間が立っていた。
フルフェイスの兜を装着しているので、表情は読めないが…誰かを探してる、のか?
……ひょっとして、私の救世主様かしらっ!?
俺は期待を込めて、瞳を煌めかせながら騎士を見つめる。
騎士は、軽く室内を見回す。
誘拐犯達が呆気に取られた表情で、騎士を見ているのを放置し、俺の所で顔の向きを止めた。
…視線が合った気がした。
も、もしかして…
本当に俺を助けに来てくれたのか?
入り口事件の衛兵の知り合いとかか?
もし、このシュチュエーションで助けに来てくれたのなら…そして、俺が乙女なら、間違い無く。
「惚れてまうやろー!!」
と、叫んでしまう状況だが…
まぁ。アレは多分、男だろうし
…せっ、せいぜい尊敬して、ありがたがるだけなんだからねっ!
そんな事を考えていたら、鎧の奴は他の奴には目もくれず、ずんずん室内を歩いて…
俺の前に跪いた。
「もしかして……ご主人様ですか?」
…兜の隙間から、見知らぬ女性の声がした…。
あっ、防御の宝珠が作動して無傷だった!
…危うく、うっかりミスで死ぬ所だった。
しかし、悪魔(デーモン)騒ぎの時もそうだったけど、まったく痛みを感じないもんなんだな…
ただ、意識がボーッとしていて、しばらく座り込んでいると、城門から兵士たちが完全武装で走ってくるのが見える…
うん、中々統率の取れた良い行軍だ!
……そして囲まれた。
「キサマ!一体何者だ!モンスターを操り都市を襲うなど、許されんぞ!」
隊長みたいな、少し良い鎧を着た騎士が叫ぶ。
うげっ…な、なんでなんでこうなるんだよ!?
転生初日に侵略者扱いされて、兵士に追い詰められるこの状況に唾を吐いていると…
…俺の心の叫びを知ってか、衛兵達は警戒しながらも近づいて来る。
ちょ、ちょっと待って!
やばいよやばいよ…
ジリジリと近づいて来る衛兵達を見つめながら、上手い言い訳を考えてみたが、そんなに簡単に思い付く筈がない…
ラノベの主人公なら、チートなスキルとかで乗り切るのだろうが…あいにく俺はお子様
…そしてアホだ。
戦うか、逃げるか…
っても、大人と子供の体格差があるから、どっちも話にならんだろっ!
そうだ!使うか、コレ…
俺は塔で準備したまま懐に入れて、持ちっぱなしだった、炎龍の牙に、手を掛ける。
ふふふ…これなら、兵士どもを全員瞬殺でき…
…いやいや、あかんわ!!
これじゃ、良くて王国から指名手配、下手したら魔王認定とかされて、討伐されて終了だからっ!
俺は必至に、無い脳味噌を回転させる。
…もう、衛兵との距離は無い
くっ、一か八かだ!
俺は、自分の声と体で思い浮かんだ、体は子供だか頭脳は大人な少年の物真似をして見る。
「あっ、あれー?おじさーん、どうしたのぉ?ぼくぅ、ぐうぜん、ここを通ったら、大きな黒いかたまりが、とんできてビックリして、ころんじゃったんだー」
…ど、どうだろうか?声が似てるから、探偵のおっさんやら太っちょ警部を騙すコ○ン君のように、演技できていただろうか?
いや、その前に元ネタ知らんか…
…
……ざわざわ
「…そっ、そうなのか…?」
兵士の中の誰かが呟いた!
…僥倖!
そして一人の兵士が、隊長に進言してくれる。
「隊長、こんな子供が、飛龍を操って街を襲うでしょうか?我々の位置からでは、乗り手まで見えませんでしたし…」
…考える隊長
「うぅむ…おい小僧!お前が見たと言う、その黒いのはどこに行った?」
おぉ…のってきやがった!
「えーぼく、目をつぶってたから、良く分からないや?でも、あっちの方に、何かが、にげて行く音がしたような気がするよ?」
隊長の迷推理を後押しすべく、無罪を装う少年を演じ、都合の良いだろう言い訳を提案する。
そして、必至に無関係を装った。
…その結果。
無事に都市へ潜入できました!!
…潜入って言うと悪い事しそうだけど、まぁいいか!
結果的に、兵士達は結構いい奴ばかりだったみたいで、皆ただのビビリなだけだったようだ。
アスペルに入るまで、色んな兵士達に一人で外に出るのはうんたらかんたらや…
俺にもお前くらいの子供が、どーたらこーたら…
などなど、何やらフガフガ言って心配したくれていたからな!
…いやー、消し炭にしなくて良かったよ。
街に着くと、「家まで送ってやろうか?」と言う、ありがた迷惑な申し出を「ありがた迷惑です」と、土下座で華麗に回避しておく。
…そして、解放された俺は、一人で街を散策してみる。
子供の目線と言う、記憶にも殆ど残っていないような、久し振りの感覚を楽しみながら、ゆっくりと歩いた。
露天や商店が所狭しと立ち並ぶ、大通りの様な所を歩いてると…
やたらと良い匂いがしてくる。
…ぐぅー
ぎゅるっ、ぐーぐぐー!
…愛しのベイビーがお怒りだぜ。
俺は、そう思いながら腹をさすった。
が、ぺったんこだ!
…違和感しかないな。
だが、こーんなに身軽な体になれたのだから、改めて異世界の食事情を楽しまんと、損だ!
俺は思い切り鼻を拡げて、周囲に拡散する匂いの分析を始める。
…タレ、醤油、タレ、味噌…
…
解析完了!…どうやらこの中では、串に肉と野菜を刺して、濃そうなタレを満遍なく塗った、肉串と呼ばれる一品が、俺の中で勝利を収めた。
ふんふ、ふ~ん…
俺はスキップしながら店の前に向かう。
周りから見れば、年相応の微笑ましい姿だろう。
が、これが現世なら、ドスンドスン揺れて、失笑と侮蔑を買うような地獄絵図だろう…
…はっ、糞食らえ!だがなっ。
そんな事を考えているとは思わせない、軽快なスキップで店に向かう。
そして、店のオヤジが俺に気付いた所で、俺は立ち止まった。
…そ、そうだ、俺って金持ってるのか?
今までは、兎に角、死なない事と街に行く事だけを考えていたけど…
服に金銭の重みは感じられないし、何処に財布があるのかも分からない。
当然、あの世もこの世も"等価交換"だ。
錬金が得意な兄とフルプレの弟の兄弟も言ってたしな。
…しかし、いくらポケットを探しても一銭も出てこない。
…
……
なっ、なんてこった!文無しかよ…
俺はご馳走を前に「待て!」を永久にさせられるのか…そんな焦らしプレイは望んでおらん!
オヤジの冷ややかな目線を避けて、その場から逃げさる。
そして、人目の少ない場所に移動すると、必死にメニューとアイテムボックスを漁ってみた。
…
……んー、メニューでは所持金0ってなってるし、アイテムボックスにも現金は無い。
金になりそうな物はあるけど、アイテム売るにも、このナリじゃな…めんどくさい事が多そうだ。
いっそ、どっかのお姉様に、高そうなアイテム見せて、これやるから俺をヒモにして?
…とか、言ってみようか。
…無理か、そんな度胸ないしな。
そんな事を、取り留めもなく考えて、人生を憂いていると…
ーーガシッ!
「むっ…むぐー!」
ーードサッ。
「いそげっ!」
ーータッタッタッタタタ…
…誘拐された。
屈強な男達は「ぐへへ」と、雑魚キャラが吐きそうな笑い声を上げて、その場を走り去り、俺を担いで汚い建物に入って行った。
どうやら…奴らのアジトのようだ…が、汚い。
いや、マジで汚い!
…
…くそっ、何故なんだ!
何故、俺の異世界生活を邪魔する!
何故…俺の異世界生活は順調に行かないんだ…
手を縛られ、口に紐を巻かれると言う、オーソドックスなスタイルで捕まり、声にならない悪態をつく。
と、一人の誘拐犯が寝かされた俺の元にやって来た。
…けっ、愉快な顔してやがる!
「ゔおぉいぃ~、お前ぇ、可愛い顔してるじゃねぇかぁ!カネをもらう前に少し可愛がってやろうかぁ?」
……脳が震える!!
い、いやいや、そんな事考えてる場合じゃない!
やばい…
異世界での初体験が、ホモでケツ穴を汚いオヤジに汚されるなんて!
嫌だ!絶対、絶対嫌だっ!
追い詰められた俺は、炎龍の牙に手を掛け…
いや、手を掛けられない!?
そうだ…しまった。
後ろ手に縛られているから、アイテムは奴らに向けて使えない。
腹で発動させるのは、守りの宝珠で防御対処になるか不明だし…
…誰か助けてぇぇ!
「…ん~うぅ!」
俺が縄を解こうとする姿に、余計興奮したのか、ハゲオヤジは喜んで触ろうとしてくる。
…怖い。
暴漢に合う女の子の気持ちはコレか。
…俺は絶対にそんな事をはしないでおこう。
そう、来世に誓い、全ての感情をシャットダウンしようとしていると…
ーードン!
ーーガチャガチャ…
ーードンドン! ドカーン!
突然ドアノブが回されたかと思うと、全く返事を待つ気が感じられないノックが数度響くと、蹴りで吹き飛ばされたドアが、俺の目の前で笑う変態オヤジを巻き込み、壁に激突して止まった。
あの~…ちょっとズレてたら、俺チンでるんですけど?
少し股間に暖かい湿り気を感じたのを無視して、暴漢を襲う暴漢を確認する為、入り口に目を向ける。
…お、弟の方?!
い、いや、違うな鎧が白い。
そこには、白銀のフルプレートに身を包んだ、聖騎士の様な人間が立っていた。
フルフェイスの兜を装着しているので、表情は読めないが…誰かを探してる、のか?
……ひょっとして、私の救世主様かしらっ!?
俺は期待を込めて、瞳を煌めかせながら騎士を見つめる。
騎士は、軽く室内を見回す。
誘拐犯達が呆気に取られた表情で、騎士を見ているのを放置し、俺の所で顔の向きを止めた。
…視線が合った気がした。
も、もしかして…
本当に俺を助けに来てくれたのか?
入り口事件の衛兵の知り合いとかか?
もし、このシュチュエーションで助けに来てくれたのなら…そして、俺が乙女なら、間違い無く。
「惚れてまうやろー!!」
と、叫んでしまう状況だが…
まぁ。アレは多分、男だろうし
…せっ、せいぜい尊敬して、ありがたがるだけなんだからねっ!
そんな事を考えていたら、鎧の奴は他の奴には目もくれず、ずんずん室内を歩いて…
俺の前に跪いた。
「もしかして……ご主人様ですか?」
…兜の隙間から、見知らぬ女性の声がした…。
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