課金ガチャアイテムだけで生き抜く!異世界生活‼︎

ネコまっしぐら。

文字の大きさ
96 / 106

腹心の裏切り

しおりを挟む
「一体どうなってるんだよ?ヘッケラン、ヘッケランはどこにいるんだ!肝心な時に…」

 俺は動揺していた、しまくっていた。
 聞くに王国でゲルノアが国王を捕らえたらしいとか…
 確かにアイツは裏で黒い事をしてるみたいだったし、欲深い顔はしてたけど。
 まさか、こんな大胆な行動に出るなんて思っていなかった。

「そ、それが…少し前からヘッケラン様が見当たらず、その、ネロ君も一緒に居なくなってしまったのです」
 オドオドとした感じでメイド姉のサリネアが答えてくれる。

 …おかしいだろ。
 あいつは呼ばれなくても緊急時には、いの一番に現れるはずだ。
 それが、このタイミングで行方不明だって?
 ま、まさか、あいつが裏で糸引いてたり…なんてしないよな。

 俺の部下になってからは真面目になったとは言え、ヘッケランも野望多き人間だった。
 それに、あの事も心に引っかかってるし…
 まぁ、俺の感なんて当てにならないだろうから大丈夫か。
 以外と二人で飯でも食いに行ってるのかもな、間が悪いだけで。

「ユウト様!帝国でも謀反が発生との報せが」
「こちらも謀反です!各都市長様から救援の要請が」
「シュウト様から伝言です、仲間が捕まったので力を貸して欲しいと…」

 ネロの代わりに通信室に行かせた部下達から次々と反乱発生の報告が上がってくる。
 毛色は違うようだけど、シュウトの所でも何か起こってるみたいだ。

 ガンガン連絡が入ってるので、通信関係のアイテムが切れた、と補充依頼も相次いでくる。
 …ヤバイ。
 少し前から分かっていたが、通信系のアイテムと防御系アイテムは枯渇気味なんだ。
 これ以上、無計画に使えば大事な時に用を為さなくなってしまう。

 あ、焦るな、落ち着け俺。
 消費系アイテム以外で連絡…
 あっ、そうだ。
 ここには、アレも結構な数を置いてたはず。
 …と言うかヘッケランに預けてたんだった。

「そ、そうだ!見鏡は?あれなら主要所と制限なしに繋げるし、王都ならアールヴの爺さんにも話しが聞けるはずだろ」
「そ、それが…見鏡部屋は頑丈に鍵がかけられていまして。」

「ティファ!ぶっ壊すぞ」
「はっ!」

 全員で慌てて地下へと降りて通信室を覗く。
 虫電話は大森林方面以外の物がほとんど消費されてしまっている。
 こんなに一気に消費するなんて、計算外過ぎるよ…
 そして、最奥にある小部屋は報告通り、しっかりと扉が閉められていた。

「ティファ!」
「はぁぁっ!」

 ドガッと言う音を立てて扉が蹴破られる。
 結構頑丈そうなのに一撃とは…さすがはティファってところか。

 俺は勢いを弱めて、恐る恐る中を見た。
 正直、ヘッケランやネロ任せっぱなしで、中がどうなってるか見た事が無かったな。
 だって、何かあれば報告が来るし普段は鍵がかけられていたから、わざわざ覗く必要も無いはず、だったんだ。

「…あの変態男、見つけたら容赦しませんわ」
「ここここ、これは、大変なんだな!国宝級のアイテムが!ここ、こんな…」

 俺の横から部屋を見たレオがメリーの呟きを搔き消す。
 …部屋の中は荒らされていた。
 いや、鍵はかかっていたのだから、荒らして行ったんだ。
 部屋の見鏡は全て割られていた。
 アイテムはただのガラクタになり下がり、光を失ってしまっている。

「…まじかよ」

 勿体ないとは思ったが、それよりも俺の心を動揺させたのは別の事だ。
 …ヘッケランが黒だった、裏切ったんだ。
 さっきまでは、まさかと思い自分をバカにしていたのに。

「…ここはヘッケランの管轄です。奴の謀反も間違いようはありませんね」

 ティファが少し肩を落としながら残念そうに伝えてくる。
 そうだ、そうなんだ。
 ここの責任者はヘッケランとネロだ。
 だから、あいつら以外にこんな事は簡単に出来ない、出来るはずない。

 くそっ。
 意味が分からん!
 なんで謀反?俺が気にくわないなら直接言えば良いだろ。
 他の誰でもなく、お前の言う事には耳を貸してきただろうが……なぁ、ヘッケラン

「はぁはぁ…あっ、いたっ!お兄ちゃん、大変なの、ウチの支部が暴動に巻き込まれて襲われてるみたいなの!」
 大慌てで飛び込んで来たルサリィの獣耳がペタリと塞ぎ込んでいた。

   さらに追い討ちをかける報告に泣きそうになる。
 誰だよ、一体何のために。
 いや、ヘッケランか。
 あいつが、俺を潰すためにやってるのか?俺を潰して組織を乗っ取ると

 …確かに俺はへなちょこ野郎だ。
 だけど、このアイアンメイデンって組織は優秀な幹部達あっての物だ。
 各国の王様や代表者も、ウチの姉妹の武力や、各責任者達が有能が故に俺達に一目置いてるんだろうが。
 だから、事務所潰して頭すげ替えたって、他がついてこないなら、上手くいくわけ無いだろ!

「いや…落ち着け。落ち着こう……まずルサリィは情報をまとめて報告してくれ、それからメリーは各地への対策を。ティファはこの屋敷周辺とアスペル事務所の警護指揮をとってくれ!」

「わかった!」
「かしこまりましたわ。」
「はっ!」

 それぞれが理解を示し、迅速に行動へと移してくれる。
 実に頼もしい。
 唯一頼もしく無い俺は頭を冷やそう。
 そうだな、気休めにレオを連れて行こう。


 ……
 小一刻、小一時間もしないうちに準備が整ったと会議室に呼び出された。
 レオが鼻息荒く喚いてたのを見て、俺もだいぶ落ち着く事が出来た。
 良かった、レオ様々だな。
 そうだ、レオでも役立つなら、この場で俺ががマジで一番いらん子なのでは…
 と、そんな思考を振り払うように顔を振る。

「みんな、ありがとう。話を聞こう」

 こんな俺でもココではトップだ。
 柄じゃなくても気張って行こう。
 大丈夫、ヘッケランがいなくても、頼りになる仲間はいる。
 だから大丈夫な…はずだ。

「じゃあ、わたしから説明するね?まず、アスペルは大した混乱も無く落ち着いてて、シルクットも被害が少ないみたい。
でも、パノペア、王都、エゼルリオ、エデキオの順で被害が大きくて出てて…四箇所の事務所は占拠されてしまったって。
それに…王都支部のマーザックさんと、パノペア支部のクシュールさんは、えと、その…」
「…そうか、分かった。続きを」

   言葉を言い淀むルサリィに、俺は冷静に先を促す。

 …二人は殺されたのだろう。
 マーザックは国王から紹介された有力貴族の三男だけど、嫌味のない良い奴だった。
 シュールさんはアキラの紹介だったな。
 アキラを見ると視線を床に落としていた。
 流石にショックを受けてるんだろう、たしか、彼はアキラの手伝いもしてたはずだ。
 信頼できるからと紹介されたんだったしな。

「…う、うん。それから、帝国の首都と東側の二都市、バスクトとハノンでも同じような事が起こってるみたいだよ。
あと、シュウトさんの日の本は別の事情で困ってるみたい。」
「…別の事情って?」

 そう言えば、伝令から毛色の違う報告が上がっていたような。
 気になって横槍を入れてみたが、「それは、後で話すね」と流されてしまった。
 …あいつから助けて欲しいとか、何事だろうか。

「最後に、帝国の西側は被害が少なくて、大森林もほとんど影響は無いみたい。最後に神国でも暴動は少し起きたみたいなんだけど、それを先導していたのは悪魔だったって報告が来てた。」

 被害の感じからすると、パノペアを中心に反乱が起きたって事だろうか?
 あそこはラヴァーナ教と餓狼蜘蛛の本部があるって噂だったし。
 だけど、それなら悪魔は何で…
 まさか人間と手を取り合ってとか、簡単に召喚されてとかは無いだろう。
 たしか、召喚儀式は国家レベルの手続きぐ必要だって聞いたことあるし。

「各地での反乱はそんなところみたい。
それで、最後にお兄ちゃんが気にしてたシュウトさんの日の本は…幹部の人達が、帝国に捕まってしまったみたいなの。しかも、そのタイミングで反乱が起こっちゃって助けに行けないんだって」
「なんちゅうタイミングでやらかしてんだよ、あいつは…」

 ルサリィは俺の言葉に苦笑いで答えると、報告は以上だと下がった。
 簡潔にまとめられていて分かりやすかった。
 …ルサリィは賢いな。

「では、続いてわたくしが。」

 そう言って、ルサリィの報告に対して、これからの対応策をメリーが提案してくれた。

 具体的にはこんな感じだった…
・王国の各都市はベイリトール率いる傭兵部隊の幹部を頭に援軍を編成し送り出す。
・被害の大きい王都にはメリーが、パノペアはベイリトールが行く予定
・同時に何処かでで任務についてる筈のレンを捜索し回収。
・シュウトからの要請には、レアを送る
 …レアに合同作戦って、大丈夫だろうか?

「…いや、あの、俺とティファは?」
「ユウト様はココで全体の指揮をお願いして、お姉様は護衛ですわ。一斉に反乱が起こった裏には指導者がいます…おそらくラクシャクトその配下達ですわね。」

 …やっぱりそうか。
 まぁ、冷静に聞けば想像つく話だし、もちろんメリーの采配も妥当だと思う。
 だけど、話を聞いて、真っ青な顔で立ち尽くす彼女をみて、俺だけ待機とか無理だよな。

「王都には、俺とティファと…シャルで行く。メリーが屋敷で全体の指揮をとってくれ」
「いけません!これはユウト様を誘い出す罠の可能性が高いのですわ。ですから、少しでも安全度の高い場所にいるべきですのよ!」

「…そ、それでも…だ。」

 珍しく声を荒げるメリー、心配するのが伝わってくる。
 だけど、俺も簡単に折れる訳にはいかない。
 シャルのあんな顔見てられるかよ。
 …たしかに、俺が行っても足手まといだし何も出来んかもだけど。

「あ、あの…わ、わた…わたしなら、だだだ、大丈夫ですよ?」
 周りの視線を受けて顔を青くしながらも愛想笑いをするシャル。

 …大丈夫な訳が無い。
 国王は捕まり王女と皇子は安否不明、レンの行き先を知る者も連絡が取れない。
 そんな状況で大丈夫なもんか。
 堅物のオリバーやアールヴ爺さんは何をやってるんだ。
 肝心な時に連絡取れないとは…いや、全員一緒に捕まってるのか?
 なら、やっぱり俺が付いて行って、皆を助けてあげないと。
    将来の家族かもしれないからな。
    明るい家族計画ってやつだ…違うか。

 そう決意する俺の目を見て、メリーが諦めたように深いため息をこぼした。

「はぁ…分かりましたわ。では、わたくしとお姉様で付き添いましょう。ルサリィにはココで全体の連携を、指示はわたくしが出しますわ。」
「はい!分かりました」

 メリーが頷くルサリィの頭を撫でながら俺を見てくる。
 ぐっ…。
 分かってるよ、ルサリィは良い子で俺は悪い子って言いたいんだろ?
 迷惑かける代わりに、お姉様には後でしっかり恩返ししてやんよ!

 と、思いつつもメリーの視線から逃れようとする俺の服の裾が掴まれた

「ユ、ユウトさん…わ、私のために、ご、ごめんなさい。」
「シャル…大丈夫だって。家族もレンも必ず助け出すからさ!」
   シャルの頭に手を置いて答える。

 気休めにもならんだろうが、大袈裟に笑顔を作って大口を叩いてみた。
 万が一、国王達が殺されていても、シャルを守るのは俺の役目だしな。
 …レンは殺しても死なんだろうし、適当に回収しておこう。
 まぁ、スタートホールの件は言い出しにくいんだけどなぁ

   かくして、行動の計画は立った。
 そうと決まれば慣れたもので、各隊に分かれると随時出発して行く。

「では旦那、お留守はお任せください!」
「姉さん達も気を付けて!」
「おう、くれぐれもルサリィ達を宜しくな!」

 俺は居残り組の護衛を任せる、傭兵隊の部隊長で元S級冒険者のサジマジに後を託した。

「お兄ちゃん、気を付けて!」
「皆様、ご武運を」

 連携係で屋敷を仕切ってもらうルサリィと、美人秘書ことサラの声を背に召喚巻物を起動する。
 巻物が淡く光り、ボロボロに崩れると光が集まってくる。
   やがて…光はガルーダロックという巨体な鳥モンスターになった。

 足元に紐を括った二羽のガルーダロックに籠を引っ張ってもらい、俺たち四人は空へと飛び立った。
 …目指すは王城、エリオペアだ!
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

空手馬鹿の俺が転生したら規格外の治癒士になっていた 〜筋力Eのひ弱少年治癒士が高みを目指す!?〜

くまみ
ファンタジー
 前世は空手部主将の「ゴリラ」男。転生先は……筋力Eのひ弱な少年治癒士!?  「資質がなんだ!俺の拳は魔法を超える!……と、思うけど……汗」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  俺は五里羅門(ごり・らもん) 35歳独身男だ。硬派すぎて女が寄り付かず。強すぎる空手愛と鍛え抜かれた肉体のせいで不本意ながら通称「ゴリラ」と呼ばれていた。  仕事帰りにダンプに跳ねられた俺が目覚めると、そこは異世界だった。だが転生した姿は前世とは真逆。  病弱で華奢。戦闘力最低と言われる職業の「治癒士」(ヒーラー)適正の10歳の少年・ノエル。  「俺は戦闘狂だぞ!このひ弱な体じゃ、戦えねぇ!  「華奢でひ弱な体では、空手技を繰り出すのは夢のまた夢……」  魔力と資質が全てのこの世界。努力では超えられない「資質の壁」が立ちふさがる。  だが、空手馬鹿の俺の魂は諦めることを知らなかった。  「魔法が使えなきゃ、技で制す!治癒士が最強になっちゃいけないなんて誰が決めた?」  これは魔法の常識を「空手の技」で叩き壊す、一人の少年の異世界武勇伝。    伝説の騎士、美少女魔術師、そして謎の切り株(?)を巻き込み、ノエルの規格外の挑戦が今始まる!    

2週目の人生ですが、生きていた世界にファンタジーがあるとは思ってなかった

竹桜
ファンタジー
 1人で生きていた男はある事故に巻き込まれて、死んでしまった。  何故か、男は生きていた世界に転生したのだ。  2週目の人生を始めたが、あまり何も変わらなかった。  ある出会いと共に男はファンタジーに巻き込まれていく。     1周目と2週目で生きていた世界で。

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

転生調理令嬢は諦めることを知らない!

eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。 それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。 子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。 最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。 八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。 それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。 また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。 オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。 同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。 それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。 弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。

処理中です...