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第1章 天使との契り

12話 近付くテスト

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七月の初めのこと。

昼休みのアミリの教室。

 「あ~来週からテストだったね!」

「そうだったっけ!? テスト……テンションダウン」

 「ま、まあ、授業聞いていれば大体行けるわよ。別に余裕だけど技術問題は当然出るわよ!」

 ーーー私から見てみて右に座ってる鶯色うぐいすいろの髪の少女はチャリよ。
殆ど私と身長変わらない。

  分かりやすくテンションの下がるチャリ。

「赤点回避したいね」

アミリの左に座る蜂蜜色の髪が特徴的な少女はローゼン。
私より全然身長がある。

 「そ、それじゃあ、仕様が無いから、私の部屋で勉強会するわよ!」

  「良いよ、良いよ。私達の部屋で。あ! 確かに、アミリちゃんの愛いとしのアリマ先輩に、教えて貰えなくなるもんね」

 「うー。そ、そうよ。だから私の部屋でやりたい」

 アミリは、頬を赤らめてしまう。

 ――へ、部屋に戻ってから聞いてみよう!

 ニヤニヤしいいる。

 そして昼休みが終わり―――五時間目が始まった。
 この時間の授業は、古代文だ。
 古代文の授業では、この世界の古代に使われていた文学を学ぶ授業。

 「先生、また太ったんじゃないか?」

 「それ言っちゃ駄目だよ。小声でも」

 「そ、そうよ。ああ見えて気にしてるんだから」

 コソコソと不躾ぶしつけな事を言うチャリに、ローゼンとアミリが注意し…

 ――それが聞こえていた太り過ぎの先生が、目を光らせてるように見える目で。

  「それ気にしてるんですよ。ダイエットしようとしてるんですがね、つい甘いものが止められないんですよ」

 「でも、長続きしないんでしょ!」

 怒るではなく、自らの口で話し始め―――。
 生徒の一人が、三日坊主だから、その体系になっていると言われ。

「なら皆さんも一緒にいかがですかな。一緒に授業内容を変えて、外を走るのは!」

[[[ええええええ]]]

 脱線して話し始める先生が、授業内容を変えるとまで言い出す。
 それにはさすがの生徒達の声が轟く。
 それ程嫌がる為、結局其の儘の体系をキープするようだ。

 そんな事を三、四十分話している内に、授業は終わってしまう。
 太り過ぎの先生が、済まない済まないと言って、休憩を取りに行く。
水分補給とトイレを済まして、先生が戻ってきた。

 それから少しして、キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン。

 チャイムが鳴り、授業が再開された。

 「古代文学と近代文学との違いだがね。それは、使う文字です。古代文学には、古代文字を要いて表現していて、言葉に関しても古代言語を発していたが、近代文学は  ―――今教科書で書かれている文字や今使っている言語、小説などへと変わってきている」

 授業を必死で聞いている生徒が居る中―――ウトウトしている生徒、更に教科書を読んでる振りして、寝ている生徒もいる。

 「それじゃあ、この小説を個人で読んでもらおうですな。寝ていた生徒は、宿題を二倍にするよ」

個人で小説を読むことに。

 寝ていた生徒へ仕置きとして先生は、宿題二倍を言い渡す。

 ―――寝ていた生徒の目が、死んだ魚のような眼をしていて。

 そんな事お構いなしに、個人で小説を読む時間が始まった。

何の物音もしないが、偶にページを捲めくるだけで静かな空間が続き。

 そんなこんなしている内に、授業は終わる五分前になってしまう。
 なので、先生が小説の解説を始め―――。

 「この小説を書いた、エレクーロ・マラーネは、こちらの『禁断術を止めろ!』と言う作品も書いている人ですよ。テストには、この作品と、著者の名前を出すから」
 「それと、禁断術については、また今度の授業でしっかりやりますよ。後、今日やったことも張と復習しておいて下さいね!」

 手にに持っていた本を見せて、テストに必ずる一つを教えてくれる。
 そして最後には、次回の授業の内容もチラッと触れて。

 そして、授業終了のチャイムが鳴った。

 「それじゃあ、今日はここまでだよ。宿題を一人一人に配りに行く。配られた人から終わりにして良いから」」

 予告通り―――眠っていた生徒には二倍になったプリントが配られていく。

 全員分を配り終えると、荷物を持って職員室に帰って行った。

「ガーン。宿題が増えたぜ」

 「仕様が無いよ。寝てたんだもんね」

 「そ、そうよ。自業自得よ! 恨むなら自分を恨みなさい」

 チャリの机には、アミリやローゼンの二倍のプリントが乗っている。

 ―――誰として、助けるつもりはないようだ。

それも当たり前の話。

話しながら帰りの準備を済ませ、十分が経った頃、HRが開始された。

 内容は―――先生の連絡で、来週からテストだから、気を引き締まってとか、授業変更の知らせ、テストの範囲表が配られただけ。

 「では、これでお終わりだ。さよなら」

[[[[さよなら]]]]

 先生が言うと、サヨナラを返し先生は教室を出て行く。

「テスト範囲多いね」

 「ホントそうだぜ。こんなに広いのか!?」

 「そ、そりゃそうね。じゃあ、さっき言ってた勉強会の件聞いてきてあげる。じゃあねよ」

「じゃあね。アミリちゃん」

「またな」

 それだけ言うと、二人と別れて、部屋に戻った。
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