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第1章 天使との契り

13話 勉強会のお誘い

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450号室 ヒョウガ達の部屋

 今ーーーヒョウガとアミリの二人きりの状態。

 ―――ヒョウガはソファーに座っていて、少女は立っていて。

 他のカナミ達は何処かに出掛けてる様だ。

 「ん…‥!? 何か聞きたいことがあるのか?」

 「べ、別に無くも無いわよ。た、ただ」

 彼の顔を窺うアミリに気付くと、ヒョウガはさり気無く聞く。

 ―――予想通りの反応が少女から返って来る。

 「こ、今週の土曜だけど、その空いてるわけ?」

 「何為どうせテスト勉強だろ! 良いぞ、別に」

 「え? つ、付き合ってくれるの?」

―――ヒョウガの返答にとても嬉しそうだ。

「んで誰が来るんだ?」

 「しょ、仕様が無いわね。特別に教えてあげても良いわよ。わ、私のクラスメイトの友達。ミューフィとサラも一緒にやるの」

 そう言って、ソファーに座る彼の隣に腰かけ。

 「い、良いでしょ。別に直ぐ傍に座ったって!」

 「ああ、全然良いぞ。それよりもおやつ食うか?」

「た、食べるわよ」
 
 ヒョウガはその言葉を聞くと、冷蔵庫の方へ向う。
少女もソファーから降り、食卓へと移動する。

 「プリンとケーキ、どっちが良いんだ?」

 「そ、そんなの選べる訳無いわよ。で、でもどっちかと言うと、ケーキ」

 「ん、分かった。んじゃあ、ホイ」

 と言って、彼が渡したのは苺がたっぷり入ったチーズケーキだ。

 ケーキを美味しそうに食べるアミリを見て、ヒョウガは口を緩めて微笑む。

 「な、何ニヤニヤしてるのよ。そ、そんなに私が可愛いの!?」
 
 「ん‥…!? ああ、そりゃあ可愛いぞ」

「―――あ、ありがとう」

 自分で聞いておいていざ言われると照れ臭い。


 ―――その頃部屋の入り口付近では。

「ねえねえ、どんな感じ?」

 「えっとですね。二人とも仲睦まじい様ですの」

「それ本当!?」

「冗談ですの!」

 こっそりと四人が、部屋の様子を窺う。

 犯罪的な匂いがすると思ったのも束の間。
 冗談だと知らされて何だと納得する。
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