10年前のあなたへ

 明日が来ることが当たり前だと思っていた。笑顔であなたに「おはよう」と言える明日が。でも私に、あなたとの明日は永遠に来なかった──。
 千家真弓は夫の春彦とともに、高校時代の共通の友人である南小夜子の10回忌に出席する。その日の夜も変わりなく春彦に「おやすみ」と言った。だが、「おはよう」を言う前に、真弓は春彦の異変を察知して110番通報をする。
 一命は取りとめたものの意識の戻らない春彦に対して、献身的な介護をする真弓。だが、治療の甲斐なく春彦は亡くなり……。
 夫を亡くして消沈する真弓に起こった不思議な出来事とは?
 そして、亡くなった夫に起こっていた、もう1つの物語とは──。

*本作は雑魚ぴぃ著『10年後の君へ』の番外編になっております。本作だけをお読みいただくと、少し物足りなく感じられると思われます。先に『10年後の君へ』をお読みいただくことを、おすすめいたします。
『10年後の君へ』https://www.alphapolis.co.jp/novel/409206663/292823465
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