ダンボールの中身は捨て幼女でした

ルナ

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日常

遊園地デビュー

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「結局着いてきたし」
「逆に着いてこないと思ったの?」

 遊園地当日。そこにはチケットを握りしめた三人と現金を握りしめた一人の少女がいた。

「俺達学生からしたらここの入場料、結構なもんだけど」
「ロリ狂いのアイツには関係ないんだろう」
「なんか言った?」
『イイエ、ナニモ』

 しばらく並ぶ長蛇の列。四人で軽く雑談をしているうちに最前列まで辿り着いた。
 俺達が順番にチケットを差し出す中、少女は一人現金を机に叩きつけていた。

「学生…一人、お願いします」
「は…はい、かしこまりました…」

 受け付けの人可哀想に、横塚の迫力にすっかり萎縮してしまった。無事にチケットと現金は受理され、遊園地へと続くゲートが開かれる。そこをくぐれば夢の国。ある程度の自由が許される金と笑顔とジャンクフードに溢れた素敵な所。

「心美、行くz」

 グイッ

「心美ちゃ~ん、お姉さんとアレに乗りましょ~?」

 横塚が指さしたのは観覧車。ここの観覧車は他のテーマパークと比べると段違い大きく、一周して降りるまでかなりの時間がかかる事で有名だ。横塚は半ば強引に心美の手を引いて連れて行こうとする。優しいお姉さんと幼女。一見平和な構図だが、亮太はそれを阻止するのであった。

「待て」
「…なによ」
「密室で心美に何する気だ」

 観覧車なんて一回中に入ってしまえば辿り着くは上空。途中で降りる事は不可能。すなわちそこは確実に逃げ場の無い密室となる。そんな場所にロリコンとロリ。阻止をしない理由が無い。

「…君のような勘のいいガキは嫌ー」
「同い年だろがっ」
「がハッ…」

 横塚の頭上に軽くチョップをお見舞いする。見たところ全く痛くないはずの攻撃だったが、横塚は大袈裟なリアクションを見せつけて後方に仰け反った。その時に心美を掴んでいた手が緩んだので、その隙に心美の手を取り駆け出した。

「よし、今のうちに逃げるぞ心美」
「へ?あ、うん…」
「グッ…待ちなさい!ロリ泥棒ー!」

 亮太は心美を連れて颯爽と走り出し、それを追いかける形で横塚も人の波に消えていった。

「こんなとこまで来て何やってんだか…俺も早く追いつかー」

 チョンチョン

「ん?」

 一人迷子にならないためにも二人を追いかけようとした矢先、誰かに後ろから肩を叩かれた。振り向くとそこには全く知らない男の人が立っていた。

「すみません、少しお話よろしいでしょうか?」
「えっと…ごめんなさい、俺今友達を追ってて…」

 なんだか気持ち悪かったので速急に断って逃げようとしたが、男は見ず知らずの人である俺に深々と頭を下げた。土下座でもするかの勢いで頭を下げられ思わず困惑してしまう。

「お願いします。少しだけで良いので…」
「ぅ…わ、分かりましたよ。何ですか?」

 男の気迫に負け、少しだけ話を聞いてみる事にした。今思えばこれが大きな間違いだった。さっさと無視して逃げて、亮太達と合流していれば…。

「先程の二人が連れていた女の子について…聞きたいのですが」

 当たり前の日常が終わりを告げた。
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