少年英雄の学園生活記

天満月

文字の大きさ
5 / 34

少年英雄の過去譚 Ⅴ

しおりを挟む
魔王軍の奥は、意外と魔物がいないんだな。

辺りを見回すウラノスの視界には、見回す限り広大な大地が広がる

ッ!

ウラノスは鋭い殺気を感じとり、後ろを向く。

そこにいたのは、一人の青年だった。

こいつの体細くないか
さっきの爺さんよりは、肉が付いている。
だが、あの暗殺者程でもない。
それに、あんな弱そうな奴があんな鋭い殺気を放てるのか?
そんな事を考えていると、青年がどこか弱々しい感じの喋り方で言葉を発する。

「初めましてだね。報告部隊から聞いているよ。五傑戒であるバゼル、デッド、ヘルト、ガルムンを倒したって。
そして、残る五傑戒は第一席の僕だけ....。
それにしても、よく影の王であるガルムンを倒せたものだ。報告部隊の話だと、君の髪色が白になって、一瞬でガルムンの懐に入り込み....心臓を貫いたってね。」

貫いたね....まぁ大体あってるかな

「まさか、人の子に僕ら五傑戒が殺られるなんてね。」

何だ....?あいつの雰囲気が一瞬で変わったぞ

「あっ、まだ僕の名前を言ってなかったね。
僕は五傑戒統率者にして、五傑戒第一席の〔ゼルド=ブリュット〕。よろしく、ウラノス=フェリオン君。
そして、さよなら。」

ゼルドが右手で指を鳴らす
すると、ウラノスの背後に浮いていた漆黒の闇に覆われた槍10本の矛先をウラノスの心臓に向ける。

「あまいんだよ、第一席さん。ヘルトとの戦闘で背後を何回もとられたからな、この程度で勝った気になるなよ。」

「『氷地針』」

氷地針で後ろの闇槍を破壊する
そして、ウラノスはあのスキルを発動する。

「『身体能力限界突破・神領域』」

「それが報告部隊が言っていた、白髪。面白い、僕の仲間を殺したその力、僕に思う存分見せてください!
『闇黒針』」

ゼルドは小さな闇の針を無数に展開

「直ぐに終わらせる」

「よく吠えるねぇ。行きなさい、闇針」

ゼルドの意に従い、闇針は高速で襲いかかってくる。
それをウラノスは、矢のような速さで楽々に避けて行く。

だが、ゼルドの猛襲はこれだけでは終わらない。
ゼルドは2匹の漆黒の炎で生成されたドラゴンを、展開する。


と指示をする。

指示された2匹のドラゴンが空高く咆哮をあげる、その咆哮は周囲に響き渡る。
ドラゴンは咆哮をあげた後、ウラノスを捉えその大きな口を開けながら迫ってくる。

ウラノスはその場から一歩も動かず、ドラゴンを待ち構える。右拳に魔法を付与させ、放つそのタイミングを見計らう。

そして、その時が来た。ドラゴンとウラノスとの距離およそ5メートル「『光焔拳コウエンケン』」
ウラノスの右拳には光り輝く炎が燃え盛っており、身体能力限界突破・神領域を合わせドラゴンをタコ殴りにする。

「まだですよ『黒闇コクアンたるツルギ』」

ゼルドがそう言葉を発すると、何も無い所から漆黒の長剣が現れる。

「『』」

そう発すると、漆黒の剱は後ろからゼルドを突き刺す。

腹から真っ赤な血がポトポトと垂れ落ちる。
その光景に驚くウラノスは、
「何を....!?」と唖然していた。しかし、ゼルドは己を刺した剱を体から抜き宙へと戻す。

そして、剱を戻した瞬間ゼルドは奇声を上げながら暗き闇に覆われて行く。
「何が起きてんだ....?」そう思った次の瞬間、
ウラノスは、感じ取った…ゼルドであろう人物から放たれる禍々しい力を。

ゼルドを覆っていた闇は少しづつ薄れていき、ゼルドの姿が徐々に見えてくる。

完全に覆っていた闇が消え、ゼルドの姿があらわになった。

ウラノスは絶句した。何故なら、ゼルドの姿が変わっていたのだ。

先程は生えていなかった四本の腕、黒い肌、赤い眼にゼルドが纏う赤い稲妻。

「これが魔族を超越した姿≪魔人≫。あの剱は、超越する為の鍵。さて、第二ラウンドと行こうか。」

そう言って、ゼルドは地面を力強く蹴る。
ウラノスもまた、地面を蹴る。
そして、ウラノスとゼルドは互い拳に魔法を付与し拳でぶつかり合う。

そのぶつかり合いは、激しくぶつかり合う度にその場所は大きなクレーターが出来た。この激闘は数分続き、この戦いを終わらせる攻撃をウラノスが放つ。

それは、ゼルドのみぞ落ちへの一撃だった。

「グァッ!」

ゼルドが一瞬怯んだ瞬間を見て、ウラノスは猛襲を仕掛ける。

何度も何度もゼルドを殴り、殴り飛ばす。そして、ウラノスのある技で戦いに終止符がうたれる。

「これで終わりだ!『光焔手刀コウエンシュトウ』!!!」

親指を折り曲げ残りの四本を伸ばし密着させた手刀に、光焔を付与させゼルドの心臓を一突きする。

一突きした所が空中だった為、地面へと落ちてゆく。

そして、地面に落下し砂煙が舞いあがる。
砂煙がおさまり、ウラノスはゼルドに視線を向ける。

視界に映りこんだのは、心臓を一突きされ体がボロボロの状態で元の姿に戻ったゼルドであった。

「疲れた....」

ウラノスはそのまま後ろへと、倒れ込み空を眺めながらそう呟く。


後は魔王だけ。
魔王との戦いで、残りの力を使い切らないとな。
...........休んでから、魔王の所に行こう!

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

犬の散歩中に異世界召喚されました

おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。 何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。 カミサマの許可はもらいました。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

オマケなのに溺愛されてます

浅葱
恋愛
聖女召喚に巻き込まれ、異世界トリップしてしまった平凡OLが 異世界にて一目惚れされたり、溺愛されるお話

処理中です...