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人身御供
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『噂の真相』で赤坂事件を別の目で記事を書いた。これは総理の私設秘書のブラックジャーナルの創刊号である。もちろん周平が記事を書いた。もともとこの情報を持ちまわったのは某ジャーナル誌の編集長であり、情報源はM商事にいた元部長。またそこにかつていた某氏が田辺記者であるとの噂もある。そこまで書いてKジャーナルと舅と小林を牽制した。合わせて旗手社長にミーから小林に関する報告書を提出した。
それからケイ君に再び京都に出張をお願いした。ダミーで融資した底地の上で許の子会社の社長が殺されたのだ。これは旗手社長からの直接の依頼だ。周平は自ら動こうとしたがミーから止められた。何か不穏な動きが続きそうな予感があったのだ。ケイ君にはショウちゃんの店に帰り覗いてもらうことも頼んだ。伯母の情報が入ったと連絡があったのだ。おそらくケイ君から団長に気の重い秘密が漏れるだろうと思った。
珍しく轟がNビルを訪ねてきた。ミーも承知の間柄である。ミーが二人分のコーヒーを入れてくれる。
「今朝黒崎さんところに呼び出された」
「ばれたか?」
「ああ、それでお前はどちらだと言われた。でもそれは今更いい。いよいよ警察が黒崎のところに来たのや」
「警察なら黒崎にルートがあるだろう?」
「別のルートで押さえが利かないらしい。田辺記者を出せと言っている」
「遂に人身御供にされるか」
「そうもいかん。あんたはもう彼らでは切り捨てられない。知りすぎている」
「かもね。でもどうする気だ?」
「黒崎さんが弁護士を入れて話をしたいと言い出した。警察も下がらざる得ない。これは後で社員から聞いた話だが、鈴木さんが小林の情報で初代から引き継いで記事を書いている落ちにするようだ。それに今回の記事のタイミングだ。彼らも予想もしていなかったろうな」
「轟さん、乗ってくれるか?」
「毒を食らわば皿までやなあ」
「あのねぐらに舅と小林の痕跡が残せるか?」
「そんなの訳ないさ」
もともとあのねぐらは周平が人身御供にされるストーリーだったのだ。
それからケイ君に再び京都に出張をお願いした。ダミーで融資した底地の上で許の子会社の社長が殺されたのだ。これは旗手社長からの直接の依頼だ。周平は自ら動こうとしたがミーから止められた。何か不穏な動きが続きそうな予感があったのだ。ケイ君にはショウちゃんの店に帰り覗いてもらうことも頼んだ。伯母の情報が入ったと連絡があったのだ。おそらくケイ君から団長に気の重い秘密が漏れるだろうと思った。
珍しく轟がNビルを訪ねてきた。ミーも承知の間柄である。ミーが二人分のコーヒーを入れてくれる。
「今朝黒崎さんところに呼び出された」
「ばれたか?」
「ああ、それでお前はどちらだと言われた。でもそれは今更いい。いよいよ警察が黒崎のところに来たのや」
「警察なら黒崎にルートがあるだろう?」
「別のルートで押さえが利かないらしい。田辺記者を出せと言っている」
「遂に人身御供にされるか」
「そうもいかん。あんたはもう彼らでは切り捨てられない。知りすぎている」
「かもね。でもどうする気だ?」
「黒崎さんが弁護士を入れて話をしたいと言い出した。警察も下がらざる得ない。これは後で社員から聞いた話だが、鈴木さんが小林の情報で初代から引き継いで記事を書いている落ちにするようだ。それに今回の記事のタイミングだ。彼らも予想もしていなかったろうな」
「轟さん、乗ってくれるか?」
「毒を食らわば皿までやなあ」
「あのねぐらに舅と小林の痕跡が残せるか?」
「そんなの訳ないさ」
もともとあのねぐらは周平が人身御供にされるストーリーだったのだ。
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