夢追い旅

夢人

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謎解き

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 今日からミーの姿がない。置手紙があり池袋でファーストレディ2のオープンの準備にかかるとある。ドアは施錠したままにしている。電話もかかってこない。
 今まで書き留めてきたM商事の赤坂事件をもう一度整理してみる。それを柳沢を主人公にして改めて書き直してみる。柳沢が赤坂担当の一不動産担当から会長と組んで部長になるための藤尾の婦女暴行事件をまとめ上げ原稿を書き上げる。これをケイ君に『噂の真相』まで運んでもらう。
 夕方に轟が姿を現す。新聞記者に変装している。
「寂しいね。ミーさんに会いたかったのだがな」
と冷蔵庫に直行して小瓶を2本抜いてテーブルに置く。
「会長の殺人事件の本部が熱海から警視庁に変わったぞ。朝一番M商事にがさ入れに入った。相談役が任意同行だ。昼からはKジャーナルの鈴木も呼ばれた」
「柳沢手帳だな?」
「中身は少し分かった。警視庁の方がパイプがあるもんでな。あの手帳は柳沢の覚書のようなものだ。だがすべて人名はイニシャルだそうだ。会長から将来専務を約束されていたようだ」
「会長ならあり得るだろうな。これで警察で中途で止まっていた監査役とチンピラと加瀬の殺人事件がつながる。その代り赤坂事件がまた浮上してくる。それがいずれベンチャー事件につながるとはだれも思ってもいないだろうね」
「周平はどうする?」
「旗手社長にはお返しができたが、柳沢の執念には敬意を払わないといけないのかと思う」
「謎解きを手伝うのか?」
「いや謎解きを利用させてもらう」
 Yテレビに社長と総理の顔が浮かんだ。無傷では終わらせない。





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