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和寇3

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 今日は朝から屋敷の円卓にゴラク、りー、ヒデ、船長、九郎、果心居士と茉緒7名が集まった。テーブルには海図が拡げられている。ここには集められた情報が書き込まれている。
「情報を集約するとこの台湾と言う大きな島が本拠地だと思います」
 ヒデが情報の収集を統括している。
「前回襲われて豪と凜が降りたところはこの高雄と言う場所です」
 船長が言う。
「今度は2艇で出発する。だが1艇は積み荷を乗せてこの島に乗り込む。新南蛮船は和寇の本拠地で凜を救う。新南蛮船には私と船長、九郎、果心居士が乗る。下忍はもう1艇に10人、こちらに30人乗せる。リーは前も言っていた通り親衛隊を使ってアユタヤの和寇の基地を襲ってくれ。出来るだけ派手にしてくれ」
「和寇の基地には50人いる。それに相当な荷物が残っている。親衛隊を5百動かすよ」
「よし、商人隊も護衛隊の力を借りてビルマの基地を襲おう」
「ビルマは3百が動かせます」
 ヒデが答える。
「明日朝一番い出航できるか?」
「準備万端です。それと改造した大砲を新船には乗せました。火薬は果心のものを使っています」
「だが茉緒は豪と子供は期待するな。生きている臭いは凜しかしない」
 それは感じている。
「でもすっきりしたい」
「分かっているさ」



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