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嵐1
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もうアユタヤには暑い夏が来た。ヒデを残し千の近衛軍を率い戻ってきて1月になる。入れ替わりにゴラクが商人隊と開拓屯田兵を2千カトマンズに率いて出発した。いよいよカトマンズに都の移動を始めている。最近は租界地で列強の軍隊が何度も接触をしている。とくに後から出てきたスペインが強硬だ。
今日は久しぶりに岬の館に主要な人物が集まる。リーに九郎、今回は凜も来ている。船長が今は3人戻ってきている。
「どうだ王宮は?」
「列強の強談判にヘキヘキとしているわ」
すでに香港も植民地化されてしまった。
「別宮の案は秘密にしているな?」
「王と一部しか知らせてないわ」
恐らく反対者が多く出ると判断している。それと列強に知られたくないのだ。
「でカラチはどうだ?」
「カラチはすでに東インド会社の進出が進んでいます。私は少し南のスラトを推薦します」
と第1船長が言って地図を開く。
「行ってきたのか?」
「インドに行ったときにカラチとスラトを寄ってきました。ここは造船所を作るのには資材が揃っています」
「よし、今度は南蛮船2艇でそのスラトに行くのだ。造船所の機械とスタッフをすべて乗せろ。それと下忍を50人と近衛軍から千を選んで乗せていくんだ」
「いよいよですか?」
「もうここの南蛮船の港も知られている。早すぎるくらいがいい。スラトの指揮は第一船長がするのだ。まず造船所を作って港を整備する。同時に2千ほど入る長屋も作っておいてくれ。私も遅れて行く」
翌日から荷の積み込みが始まって、近衛軍の選別が行われる。夕刻から1艇1艇と港を出て行く。茉緒が乗るのはまだ建設中の新船だ。これにはあのフランスの下士官が試みで魚雷を取り付けた。彼は新船でスラトに行くが凜が付いてくると言っている。二人はもう夫婦だ。
今日は久しぶりに岬の館に主要な人物が集まる。リーに九郎、今回は凜も来ている。船長が今は3人戻ってきている。
「どうだ王宮は?」
「列強の強談判にヘキヘキとしているわ」
すでに香港も植民地化されてしまった。
「別宮の案は秘密にしているな?」
「王と一部しか知らせてないわ」
恐らく反対者が多く出ると判断している。それと列強に知られたくないのだ。
「でカラチはどうだ?」
「カラチはすでに東インド会社の進出が進んでいます。私は少し南のスラトを推薦します」
と第1船長が言って地図を開く。
「行ってきたのか?」
「インドに行ったときにカラチとスラトを寄ってきました。ここは造船所を作るのには資材が揃っています」
「よし、今度は南蛮船2艇でそのスラトに行くのだ。造船所の機械とスタッフをすべて乗せろ。それと下忍を50人と近衛軍から千を選んで乗せていくんだ」
「いよいよですか?」
「もうここの南蛮船の港も知られている。早すぎるくらいがいい。スラトの指揮は第一船長がするのだ。まず造船所を作って港を整備する。同時に2千ほど入る長屋も作っておいてくれ。私も遅れて行く」
翌日から荷の積み込みが始まって、近衛軍の選別が行われる。夕刻から1艇1艇と港を出て行く。茉緒が乗るのはまだ建設中の新船だ。これにはあのフランスの下士官が試みで魚雷を取り付けた。彼は新船でスラトに行くが凜が付いてくると言っている。二人はもう夫婦だ。
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