アユタヤ＊＊＊続復讐の芽＊＊＊

冷戦9

「茉緒寂しいんでしょ？」
　リーが珍しく茉緒の国境のアジトの部屋に忍んできて布団の中に潜る。久しぶりにリーの口の中で果てる。
「凜とは全然なの？」
「ああ」
「豪と出来ているものね」
「葡萄酒を出してくれ」
　リーはグラスを手に布団に潜ってくる。
「王子とは？」
「王子は茉緒さま命だから。でもこのおちんちん見たら吃驚すよね？」
「駄目よしゃべったら。それより王宮の方は？」
「サンベット王子はよく頑張っているよ。内々に親衛隊は半分は引き込んだわ。豪の護衛隊は今私が見ている」
「チャクラバットは？」
「ビルマから戻ってきている。ゴラクさまの話ではビルマの大将軍と何か話し合いをしてきたようです。和寇の海のルートで荷がビルマに運び込まれているのよ。この資金が大将軍の資金になって国境にさらに盗賊隊が送り込まれてくるとみている」
「ここはこちらの砦基地を中心に30人、護衛隊を2百人、商人隊からも百人でしばらく防衛するしかないな」
「チャクラバットを追い出すことはできないの？」
「彼はビルマの出島みたいなものなのよ。この国の宿命ね。だからビルマでのチャクラバット派の勢力を抑えることよ。これは宗久さまのビルマでの働きに頼るしかないようね」