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天海の子5
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日光東照宮の建造に天海が着手したようだ。それで伊賀にも莫大なお金を要求された。家老は服部屋に泣きを入れて借金を申し入れた。服部屋はようやく伊賀での力を回復したようだ。狐の薬問屋の2階で酒を飲んでいると屋根裏からムササビが降りて来た。
「江戸から戻ったのか?」
「はい」
「揚羽が修験者を連れて堺に行きました」
「また?」
「どうやら日光東照宮に本当の家康の遺体を埋葬するようです。揚羽の後は鼠が3人を連れて追っています」
「やはりな」
「襲いますか?」
「いや、今更それを家康と言ってみても始まらないだろう。だが服部と柳生は取り合いをするだろうな?それを見てみたい」
「なぜ今更家康の遺骨を運ぶのよ?」
狐が首を傾げる。
「徳川は家康があっての徳川だ。影武者では徳川は長く続かない」
「なら暗がり峠でしょうね?幾らいる?」
「火薬玉くらいお見舞いするか?火薬に強い下忍を5人を頼む」
「見張りに薬売りを5人出すわ」
翌朝下忍が報告に来た。村田与三が集まってきた柳生を20人連れてすでに奈良に向けて出発したとのことだ。狗はムササビと下忍を連れて火薬玉を背負ってその後を追う。奈良に近づいてくると繋ぎがあって服部が100ほど尾根伝いを走ったという報告が入った。柳生と服部のどちらが勝ち残るか勝負どころとなる。もはや天海と組むのがどちらになるかだ。
「江戸から戻ったのか?」
「はい」
「揚羽が修験者を連れて堺に行きました」
「また?」
「どうやら日光東照宮に本当の家康の遺体を埋葬するようです。揚羽の後は鼠が3人を連れて追っています」
「やはりな」
「襲いますか?」
「いや、今更それを家康と言ってみても始まらないだろう。だが服部と柳生は取り合いをするだろうな?それを見てみたい」
「なぜ今更家康の遺骨を運ぶのよ?」
狐が首を傾げる。
「徳川は家康があっての徳川だ。影武者では徳川は長く続かない」
「なら暗がり峠でしょうね?幾らいる?」
「火薬玉くらいお見舞いするか?火薬に強い下忍を5人を頼む」
「見張りに薬売りを5人出すわ」
翌朝下忍が報告に来た。村田与三が集まってきた柳生を20人連れてすでに奈良に向けて出発したとのことだ。狗はムササビと下忍を連れて火薬玉を背負ってその後を追う。奈良に近づいてくると繋ぎがあって服部が100ほど尾根伝いを走ったという報告が入った。柳生と服部のどちらが勝ち残るか勝負どころとなる。もはや天海と組むのがどちらになるかだ。
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