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適当なビジネスホテルの部屋に入ったところで、マスクをしたままだったことに気がつく。
「先にシャワー浴びておいで」
ハタナカさんはツッコんでこなかったが、これは失礼だ。マスクに手をかけて――とまる。
「どうしたの?」
「……す、すみません」
心臓が不安で小さくドクドクと言っているのがわかる。オレの自撮りは多少加工している。期待から外れていたら……でもマスクしたままセックスでいいですか? だなんて訊いたら訝しがられる。
ハタナカさんが小首を傾げている。脳内ですったもんだの末、オレはようやくマスクを外した。
「写真より若く見えるねぇ。ホントに成人してる?」
「あっ、は、はい、それはもちろんっ……」
「なら安心だ。可愛いねぇ」
……可愛い。
「シャワー浴びてきますっ……!」
ニヤついてしまう顔を見せないよう、さっと浴室へ向かう。衣服を脱ぎ捨てて、念入りにシャワーを浴びた。
入れ替わりにシャワーを浴びにいったハタナカさんを備え付けのガウンを着てベッドに座り待つ。足の指を無意味に動かしながら。
ややあってシャワーを終えたハタナカさんがオレを優しく押し倒す。
「んっ……」
ソープが香り、薄い唇に唇を塞がれた途端緊張で硬い体が一気にトロけていくようだった。一旦口が離され、ガウンにハタナカさんの手がかかる。
「……」
「……?」
一瞬、ハタナカさんがフリーズした。
「んっ……んっ……」
が、また口づけられながらガウンを脱がされるとどうでもよくなる。
――なんだ、これは? 全身が熱い。ハタナカさんの唇が首筋におりて、そのまま体中にキスをされただけでチンコが爆発しそうになった。こんなの初めてだ。
「ぁっ……だ、めぇ」
その爆発しそうなオレのチンコをハタナカさんが口に含んでいく。ジュポジュポと音を立てるオッサンとは違う、優しいフェラ。
アッサリとハタナカさんの口内に射精してしまう。チンコを口からずるりと出し喉をゴクリと動かすハタナカさんと目が合うと、頬がカッと熱くなった。ハタナカさんがそんなオレを見て、ふんわりと笑う。
「ぁっ、……ぁ、優しっ……」
ハタナカさんが持参してきたローションを手の平で温め、繊細な指に絡めてそっとオレに挿入し丁寧に拡げてくれる。ゴムをまとったハタナカさんがオレのナカに入ってくる。
「あっ……! ハタナカさん、好きぃー……」
オッサンにされても何も感じないであろうフツーのセックスで、イク時オレは興奮に任せて叫ぶよう告白した。
「今夜はありがとう」
「……アッハイ」
ベッドから身を起こし、財布からフツーのセックスだったのに万札を取り出してオレに差し出すハタナカさんを見た途端、興奮は急に冷めていく。
財布を持つ左手の薬指に指輪が光っていた。
『クロ君は何が好きなんだい?』
『動画見たり、ネサフしたりっすかね……』
『どういうの見てるの?』
『SCPっていうのがあって……』
『へぇ、最近の若い子はこういうのが好きなんだね』
『タピオカのようなものではないっす……』
渡された金に冷めつつ、左手の薬指のきらめきにモヤッとしつつ、リピーターになってくれる様子のハタナカさんの相手をオレは喜んでしていた。オッサンたちがピコピコと鳴らしてくるメッセージアプリの通知音をヨソに。
「ハタナカさんのメッセージ遮んなクソがっ」
スマートフォンの画面の上から出てくるプッシュ通知に毒づく。『次いつ会えますか?』とメッセージを送ったところでレスが途切れ、枕元にスマートフォンを投げる。
布団の上で大の字でボーッと天井を眺めた。
「次、いつ会えるんすか……」
一日、たった。
「当社比でヒマだわー……」
二日、たった。
「ゲームのイベント回すかー……」
三日、四日、五日たった。
「課金、ガマンしねぇとなー……オッサンたちと会ってないし」
十日、たった。
「……」
もうフェードアウトだろ、コレ。あるある。慣れてる。オッサンたちからの溜まっていたメッセージにレスをしてから、スマートフォンを布団に投げてパソコンに向かった。
マスクをして、パソコンを操作する。
「お久しぶりですー……オナニー配信します」
ただシコシコしてるだけじゃつまんないよな、とコードレスのピンク色の電マと辺りを汚さないようにとゴムを持ってきていた。
「んっ……」
微妙な数の視聴者の前でまずは弱めに振動させた電マをスエットの上から乳首に当てる。
ムズムズする感覚が胸に広がり、息が震えた。片手でスエットパンツを脱ぎ、電マを股間へ移し下着の上からチンコに当てた。
「はっ、……」
弱い振動をチンコに与え、じんわりとした快感に悶える。視聴者に見せつけるように脚を開き、膨らみはじめた股間を電マで撫で回す。
中が先走りでヌメり、布にシミができたところで下着を脱ぐ。濡れたチンコにゴムを被せ、電マをそこに当てたいのをガマンし、オレはパソコンに頭を向けて四つん這いになった。
下から手を回し、電マをアナルに当てる。
「はぁーっ……はぁっ……」
ジワジワと射精感が高まり、股間が熱い。
『尻、こっちに向けてよ』
「ンッ……」
頷いて、視聴者のリクエストに応える。電マを当てながらゆっくりとパソコンに尻を向け、腰を振ってみせる。犬みたいだ。
「もっ、イキたい……」
血行が良くなって尻が痒くなってきたのもある。四つん這いをやめて、またパソコンに向いて脚を開いて座る。そして電マを玉に押し当てた。
「んっ、あっ……」
サオの付け根に電マを滑らせ、淡い快感がもどかしく腰を捩る。絶頂への欲求が限界に達し、振動を最大にした。
「あっ、ァ、ぁぁっー……!」
裏筋をなぞり、先端に電マを当てた瞬間イッた。焦らしたぶん、いつもより気持ちいい射精をゴムの中でした。
――配信を終え、賢者タイム。スマートフォンがピコピコと鳴った。
のろのろと確認し、急速に目頭が熱くなる。
『連絡遅くなってごめんね。日曜の昼とか、どう?』
「先にシャワー浴びておいで」
ハタナカさんはツッコんでこなかったが、これは失礼だ。マスクに手をかけて――とまる。
「どうしたの?」
「……す、すみません」
心臓が不安で小さくドクドクと言っているのがわかる。オレの自撮りは多少加工している。期待から外れていたら……でもマスクしたままセックスでいいですか? だなんて訊いたら訝しがられる。
ハタナカさんが小首を傾げている。脳内ですったもんだの末、オレはようやくマスクを外した。
「写真より若く見えるねぇ。ホントに成人してる?」
「あっ、は、はい、それはもちろんっ……」
「なら安心だ。可愛いねぇ」
……可愛い。
「シャワー浴びてきますっ……!」
ニヤついてしまう顔を見せないよう、さっと浴室へ向かう。衣服を脱ぎ捨てて、念入りにシャワーを浴びた。
入れ替わりにシャワーを浴びにいったハタナカさんを備え付けのガウンを着てベッドに座り待つ。足の指を無意味に動かしながら。
ややあってシャワーを終えたハタナカさんがオレを優しく押し倒す。
「んっ……」
ソープが香り、薄い唇に唇を塞がれた途端緊張で硬い体が一気にトロけていくようだった。一旦口が離され、ガウンにハタナカさんの手がかかる。
「……」
「……?」
一瞬、ハタナカさんがフリーズした。
「んっ……んっ……」
が、また口づけられながらガウンを脱がされるとどうでもよくなる。
――なんだ、これは? 全身が熱い。ハタナカさんの唇が首筋におりて、そのまま体中にキスをされただけでチンコが爆発しそうになった。こんなの初めてだ。
「ぁっ……だ、めぇ」
その爆発しそうなオレのチンコをハタナカさんが口に含んでいく。ジュポジュポと音を立てるオッサンとは違う、優しいフェラ。
アッサリとハタナカさんの口内に射精してしまう。チンコを口からずるりと出し喉をゴクリと動かすハタナカさんと目が合うと、頬がカッと熱くなった。ハタナカさんがそんなオレを見て、ふんわりと笑う。
「ぁっ、……ぁ、優しっ……」
ハタナカさんが持参してきたローションを手の平で温め、繊細な指に絡めてそっとオレに挿入し丁寧に拡げてくれる。ゴムをまとったハタナカさんがオレのナカに入ってくる。
「あっ……! ハタナカさん、好きぃー……」
オッサンにされても何も感じないであろうフツーのセックスで、イク時オレは興奮に任せて叫ぶよう告白した。
「今夜はありがとう」
「……アッハイ」
ベッドから身を起こし、財布からフツーのセックスだったのに万札を取り出してオレに差し出すハタナカさんを見た途端、興奮は急に冷めていく。
財布を持つ左手の薬指に指輪が光っていた。
『クロ君は何が好きなんだい?』
『動画見たり、ネサフしたりっすかね……』
『どういうの見てるの?』
『SCPっていうのがあって……』
『へぇ、最近の若い子はこういうのが好きなんだね』
『タピオカのようなものではないっす……』
渡された金に冷めつつ、左手の薬指のきらめきにモヤッとしつつ、リピーターになってくれる様子のハタナカさんの相手をオレは喜んでしていた。オッサンたちがピコピコと鳴らしてくるメッセージアプリの通知音をヨソに。
「ハタナカさんのメッセージ遮んなクソがっ」
スマートフォンの画面の上から出てくるプッシュ通知に毒づく。『次いつ会えますか?』とメッセージを送ったところでレスが途切れ、枕元にスマートフォンを投げる。
布団の上で大の字でボーッと天井を眺めた。
「次、いつ会えるんすか……」
一日、たった。
「当社比でヒマだわー……」
二日、たった。
「ゲームのイベント回すかー……」
三日、四日、五日たった。
「課金、ガマンしねぇとなー……オッサンたちと会ってないし」
十日、たった。
「……」
もうフェードアウトだろ、コレ。あるある。慣れてる。オッサンたちからの溜まっていたメッセージにレスをしてから、スマートフォンを布団に投げてパソコンに向かった。
マスクをして、パソコンを操作する。
「お久しぶりですー……オナニー配信します」
ただシコシコしてるだけじゃつまんないよな、とコードレスのピンク色の電マと辺りを汚さないようにとゴムを持ってきていた。
「んっ……」
微妙な数の視聴者の前でまずは弱めに振動させた電マをスエットの上から乳首に当てる。
ムズムズする感覚が胸に広がり、息が震えた。片手でスエットパンツを脱ぎ、電マを股間へ移し下着の上からチンコに当てた。
「はっ、……」
弱い振動をチンコに与え、じんわりとした快感に悶える。視聴者に見せつけるように脚を開き、膨らみはじめた股間を電マで撫で回す。
中が先走りでヌメり、布にシミができたところで下着を脱ぐ。濡れたチンコにゴムを被せ、電マをそこに当てたいのをガマンし、オレはパソコンに頭を向けて四つん這いになった。
下から手を回し、電マをアナルに当てる。
「はぁーっ……はぁっ……」
ジワジワと射精感が高まり、股間が熱い。
『尻、こっちに向けてよ』
「ンッ……」
頷いて、視聴者のリクエストに応える。電マを当てながらゆっくりとパソコンに尻を向け、腰を振ってみせる。犬みたいだ。
「もっ、イキたい……」
血行が良くなって尻が痒くなってきたのもある。四つん這いをやめて、またパソコンに向いて脚を開いて座る。そして電マを玉に押し当てた。
「んっ、あっ……」
サオの付け根に電マを滑らせ、淡い快感がもどかしく腰を捩る。絶頂への欲求が限界に達し、振動を最大にした。
「あっ、ァ、ぁぁっー……!」
裏筋をなぞり、先端に電マを当てた瞬間イッた。焦らしたぶん、いつもより気持ちいい射精をゴムの中でした。
――配信を終え、賢者タイム。スマートフォンがピコピコと鳴った。
のろのろと確認し、急速に目頭が熱くなる。
『連絡遅くなってごめんね。日曜の昼とか、どう?』
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