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本編
夜中の悪夢
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夕食後、お風呂から上がると、リリーさんが部屋の前で待っていた。驚いて何事かと思えば、王様から別の部屋へ案内する様に連絡がきたって言われて固まった。……心の準備をする時間が欲しかった。旅の途中は何も思わなかったけど、改めて同じ部屋で休むって……マジで無理です。夕食の時、王様が準備しているって言ったけど……まさか、今晩から同じ部屋で休むとは思わなかったよ。
案内された部屋に入ると、広い部屋を半分にする様に白い布が床から照明の近くまで張ってある。布を挟んだ反対の壁にもベッドがあって、そっちでランバートさんが休むらしい。布の向こう側はまだ来ていないのか静かだった。
「気にしたら寝れないよね……来る前に寝よう」
王都への旅の途中、荷馬車の中で一緒に寝たり同じ部屋に泊まった事もあったけど、部屋がないから仕方ない。今は……ドラゴンさんが嫁とか言うから、変に意識してしまう。いや、いや、いや、これは検証。寝るだけ、寝るだけ。
私は、ベッドに入ると頭から布団を被って、自分に言い聞かせる様に何度も繰り返しているうちに眠っていたみたい。でも、夜中の呻き声で目を覚ました。
「グッ……ウ……や……めろ」
小さな苦し気な声が布を挟んだ向こう側から聞こえる。ランバートさんだよね?同じ部屋でもダメなの?
昼間、寝ていた時とは全く違う彼の様に不安が募る。昼間との違いは……もっと近くにいた事?
仕切りの布を捲り彼が休んでいるベッドに近付くと、枕元に立て掛けてあった剣が強い光を出していた。
「ランバートさん」
ベッドの横に跪くと彼の手を握る。布団を被っている筈の彼の手は、氷水に浸けた様に冷たくて怖くなった。どうして、こんなに冷たいの?これも魔物のせい?それとも魔力不足のせい?
「ウッ……あぁ、イリーナ……ごめん、煩かったな」
目を覚ましたランバートさんが、私を見て謝っている。今は、そんなこと気にしてる場合じゃなないでしょう!
そう思うけど言葉に出せない。冷たい手が恐怖を駆り立て、このままでは彼が危ないと本能的に感じた。
「大丈夫だ……心配するな」
誰が見ても大丈夫じゃないのに、心配かけたくないのか無理に笑っていた。なんて言ったら良いか分からなくて、私はただ首を横に振っただけだった。
『……奴ダ……城ノ……何処ダ』
ドラゴンさんが何かに気付いて、更に光が強くなる。私が無意識に彼の手を強く握り締めた時、頭の中に映像が流れてきた。
『これを城内に置くだけで良いのだな?』
『そうです。それだけで主は貴方を助けます。先ずは、協力料です』
お義父様と同じくらいの貴族の男性が、手の中に収まる程の小さな何かにを受け取った。向かい合って座る黒ずくめの男性は、別で何かにさっきの物より大きめの袋を渡す。
『これは……これ程頂いて宜しいのか?』
『主は、貴方の罪は冤罪と思っております。優秀な人材を助け、国を正すのも使命と……』
貴族の男性は、黒ずくめの男性の言葉を聞いて、ニヤリと嫌な笑みを浮かべる。袋を自分の横に置くと、必ずやり遂げると黒ずくめの男性と約束して立ち上がり何処かへ消えた。
「……今のは……」
混乱したまま彼に視線を向けると、グッタリと力なく寝ていた。今は悪夢を視ていないのか、静かな寝息でベッドに横たわる。
今視たモノは何?ドラゴンさんの時と一緒なら魔具の記憶?直接触れていないのに……いや、違う……きっとランバートさんを通して触れたんだ。オーウェンさんにもっと詳しく聞いておけば良かった。どうしたら、この魔力を捕まえられるんだろう。魔具の記憶を視る事が出来るんだろう。
彼の手を離す事が怖くなった私は、夜が明けるまで手を握り締めていた。
今はただ、彼の傍にいる事しか出来ない。ここにいるから、どうか今は、ゆっくり休んで下さい。
案内された部屋に入ると、広い部屋を半分にする様に白い布が床から照明の近くまで張ってある。布を挟んだ反対の壁にもベッドがあって、そっちでランバートさんが休むらしい。布の向こう側はまだ来ていないのか静かだった。
「気にしたら寝れないよね……来る前に寝よう」
王都への旅の途中、荷馬車の中で一緒に寝たり同じ部屋に泊まった事もあったけど、部屋がないから仕方ない。今は……ドラゴンさんが嫁とか言うから、変に意識してしまう。いや、いや、いや、これは検証。寝るだけ、寝るだけ。
私は、ベッドに入ると頭から布団を被って、自分に言い聞かせる様に何度も繰り返しているうちに眠っていたみたい。でも、夜中の呻き声で目を覚ました。
「グッ……ウ……や……めろ」
小さな苦し気な声が布を挟んだ向こう側から聞こえる。ランバートさんだよね?同じ部屋でもダメなの?
昼間、寝ていた時とは全く違う彼の様に不安が募る。昼間との違いは……もっと近くにいた事?
仕切りの布を捲り彼が休んでいるベッドに近付くと、枕元に立て掛けてあった剣が強い光を出していた。
「ランバートさん」
ベッドの横に跪くと彼の手を握る。布団を被っている筈の彼の手は、氷水に浸けた様に冷たくて怖くなった。どうして、こんなに冷たいの?これも魔物のせい?それとも魔力不足のせい?
「ウッ……あぁ、イリーナ……ごめん、煩かったな」
目を覚ましたランバートさんが、私を見て謝っている。今は、そんなこと気にしてる場合じゃなないでしょう!
そう思うけど言葉に出せない。冷たい手が恐怖を駆り立て、このままでは彼が危ないと本能的に感じた。
「大丈夫だ……心配するな」
誰が見ても大丈夫じゃないのに、心配かけたくないのか無理に笑っていた。なんて言ったら良いか分からなくて、私はただ首を横に振っただけだった。
『……奴ダ……城ノ……何処ダ』
ドラゴンさんが何かに気付いて、更に光が強くなる。私が無意識に彼の手を強く握り締めた時、頭の中に映像が流れてきた。
『これを城内に置くだけで良いのだな?』
『そうです。それだけで主は貴方を助けます。先ずは、協力料です』
お義父様と同じくらいの貴族の男性が、手の中に収まる程の小さな何かにを受け取った。向かい合って座る黒ずくめの男性は、別で何かにさっきの物より大きめの袋を渡す。
『これは……これ程頂いて宜しいのか?』
『主は、貴方の罪は冤罪と思っております。優秀な人材を助け、国を正すのも使命と……』
貴族の男性は、黒ずくめの男性の言葉を聞いて、ニヤリと嫌な笑みを浮かべる。袋を自分の横に置くと、必ずやり遂げると黒ずくめの男性と約束して立ち上がり何処かへ消えた。
「……今のは……」
混乱したまま彼に視線を向けると、グッタリと力なく寝ていた。今は悪夢を視ていないのか、静かな寝息でベッドに横たわる。
今視たモノは何?ドラゴンさんの時と一緒なら魔具の記憶?直接触れていないのに……いや、違う……きっとランバートさんを通して触れたんだ。オーウェンさんにもっと詳しく聞いておけば良かった。どうしたら、この魔力を捕まえられるんだろう。魔具の記憶を視る事が出来るんだろう。
彼の手を離す事が怖くなった私は、夜が明けるまで手を握り締めていた。
今はただ、彼の傍にいる事しか出来ない。ここにいるから、どうか今は、ゆっくり休んで下さい。
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