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第十三話 春風まとう萌桜 5
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一体いくら払えばアレだけの食事がバイキング形式で、それもかなり本格的な仕上がりのモノを、どれだけお出し戴けたのか。
数ある料理から厳選するのは大変だろうし、何故か軽いモノを重点的に少しずつ回収したが、たかがサンドイッチも侮れない。
パンは手造りでバターとタマゴが利いていて、ふっくらと甘い食パンで新鮮な野菜や、スモークベーコン等が挟んであった。
他にも食材の深みや旨味をこれでもかと引き出して、家事や職務に追われるウチの料理人二名では本職レベルには難しいか。
それでも何時も戴けている夕食があって、今の生活を持続しながら貴重な体験すら、感謝の極みを俺は改めて実感した。
しかし、本職レベルの料理もそれなりの良さが有ることは、当の二人さえ認めながら、ある問題が発生して仕舞っていた。
なんと実瑠は器用に表と裏をスイッチしながら、『二人で』食べた結果か食べすぎたと見えて、腹痛を起こして腹を抱えていた。
慌てて立とうとする奈津美さんを制して、紫英流が実瑠の世話に廻っては、胃薬を出したかそれを飲んで部屋で安静にしている。
それをグループLINEで報告があったから、最後にブラックコーヒーとミニケーキを数個用意して、俺はセルフオーダーストップ。
透き通るキレと深みに湯の分量も程よく、アラビカ種のブレンドか豆のロースト加減、雑味の徹底排除に含有水分の微かな甘味。
どれを取っても高級感すら充実していて、予算的にもリーズナブルだとは思うが、こんなに上手ければ新鮮さに喰い過ぎる。
実瑠以外は割と量をコントロールしていて、惨事に至ることも無くブレンドアンドケーキと、最期まで充実出来ていた。
そして、入浴と就寝が迫って来て、いよいよ堪らなくなる俺は部屋を抜け出して、ラウンジに逃げると小説の続きに手を就ける。
初めて萌香が現れてから大分経って、アレだけ挑発していた割に今では静観に廻る機会も増えて、あの当時が懐かしくなる。
何だかんだで萌香を始めに峰輿勢の世話から、貴重な経験を活かしてそれを発展させて、我ながら高度な事の様に思った。
作業時間僅か三十分程にして誰かが隣に来たが、俺を気にした奈津美さんが容子をと、わざわざ参られた御容子だった。
やはり、見通されているのか分からないが、俺以外は『もう一人の俺』でも『全員女子』で、『美少女』と『美女』しかいない。
だから快適ではあっても俺がコンプラを気にして、全員を奈津美さんに預けた手前でもあって、それすら理解しているのか。
横から俺の手を甘く握って奈津美さんは、「大丈夫、……大丈夫だから……」と、信用に足りるだけのリンケージは既にあると謂う。
艶を圧す様にして目線をフワフワ刺しながら、これまでアレだけ腰を遣って絡まったり、世話や経験すらも思い出させた。
そして、冷たくも熱く光る夜景の光やネオンの街、それを眼前に魅せるラウンジは静寂にして、静かなジャズが聞こえて来ていた。
数ある料理から厳選するのは大変だろうし、何故か軽いモノを重点的に少しずつ回収したが、たかがサンドイッチも侮れない。
パンは手造りでバターとタマゴが利いていて、ふっくらと甘い食パンで新鮮な野菜や、スモークベーコン等が挟んであった。
他にも食材の深みや旨味をこれでもかと引き出して、家事や職務に追われるウチの料理人二名では本職レベルには難しいか。
それでも何時も戴けている夕食があって、今の生活を持続しながら貴重な体験すら、感謝の極みを俺は改めて実感した。
しかし、本職レベルの料理もそれなりの良さが有ることは、当の二人さえ認めながら、ある問題が発生して仕舞っていた。
なんと実瑠は器用に表と裏をスイッチしながら、『二人で』食べた結果か食べすぎたと見えて、腹痛を起こして腹を抱えていた。
慌てて立とうとする奈津美さんを制して、紫英流が実瑠の世話に廻っては、胃薬を出したかそれを飲んで部屋で安静にしている。
それをグループLINEで報告があったから、最後にブラックコーヒーとミニケーキを数個用意して、俺はセルフオーダーストップ。
透き通るキレと深みに湯の分量も程よく、アラビカ種のブレンドか豆のロースト加減、雑味の徹底排除に含有水分の微かな甘味。
どれを取っても高級感すら充実していて、予算的にもリーズナブルだとは思うが、こんなに上手ければ新鮮さに喰い過ぎる。
実瑠以外は割と量をコントロールしていて、惨事に至ることも無くブレンドアンドケーキと、最期まで充実出来ていた。
そして、入浴と就寝が迫って来て、いよいよ堪らなくなる俺は部屋を抜け出して、ラウンジに逃げると小説の続きに手を就ける。
初めて萌香が現れてから大分経って、アレだけ挑発していた割に今では静観に廻る機会も増えて、あの当時が懐かしくなる。
何だかんだで萌香を始めに峰輿勢の世話から、貴重な経験を活かしてそれを発展させて、我ながら高度な事の様に思った。
作業時間僅か三十分程にして誰かが隣に来たが、俺を気にした奈津美さんが容子をと、わざわざ参られた御容子だった。
やはり、見通されているのか分からないが、俺以外は『もう一人の俺』でも『全員女子』で、『美少女』と『美女』しかいない。
だから快適ではあっても俺がコンプラを気にして、全員を奈津美さんに預けた手前でもあって、それすら理解しているのか。
横から俺の手を甘く握って奈津美さんは、「大丈夫、……大丈夫だから……」と、信用に足りるだけのリンケージは既にあると謂う。
艶を圧す様にして目線をフワフワ刺しながら、これまでアレだけ腰を遣って絡まったり、世話や経験すらも思い出させた。
そして、冷たくも熱く光る夜景の光やネオンの街、それを眼前に魅せるラウンジは静寂にして、静かなジャズが聞こえて来ていた。
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