【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います

53 ボルドside

　俺が酒におばれ、駄目人間まっしぐらになりかかっている時、ザンザが来たのだ。

　俺の力が必要だと言ってくれた。

　実力はあるのに奇抜すぎるだとか、今の世に合わないとかいう理由で世の中から抹消されかけていた仲間たちを片っ端から声をかけていたのだ。

　ザンザはある令嬢の元で魔道具を作っていると言っていた。

　その令嬢は、俺たちの想像の斜め上をいっていた。

　彼女の話す内容に俺はワクワクしてきたのだ。

　俺たちは手始めに、自分たちが住むための屋敷を作った。

　工房も兼ねたいたので、それなりの大きさになったのだ。

　その後その建物を見て離宮に建ててくれと依頼が来た。

　その依頼が陛下からで、一応陛下の意見を聞きつつアリス嬢を守るための屋敷を作り上げたのだ。

　カラクリ屋敷に魔道具を屈指し陛下を排除するための屋敷だ。

　実は陛下の後にキース殿と宰相殿に頼まれたのだ。

　二人を交え、王子も時に参戦して練りに練った屋敷なのだが、楽しんでいただけると良いなと思う。

　その後の俺たちは、屋敷で依頼のあった家具や、ザンザたちの手伝いをしながら、楽しく暮らしているのだ。

　色々な事情を抱えているようで、俺たちはその手伝いもさせてもらっているのだが、次のターゲットはもちろん、アリス嬢の父親と義母とのことだ。

　両親が帰ってくるまでの間に屋敷を改造し待ち構えるという作戦だ。

　それには使用人たちがこぞって参加している。

　意見も色々でている。

　怖いとさえ思えるぐらいなんだが、なかなかやりがいがありそうなのでそろそろ取り掛かることにしたのだ。