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 ハルが誘拐されそうになった事件からは早や2か月がたった。

 だいぶ騎士団に馴染むことができたと思うが、一つ変わったことがある。

 レオン団長が所かまわず口説いてくるようになったことだ。

 確かにあやふやなまま最後までいたしましたが、そのこと自体同意の上だったはずなのに、気づくと寝室に連れ込もうとしてくるので逃げ回っているのが今の現状だ。

 「ハル~諦めて団長のものになったら?」

 「無理、あの人に捕まってみろ朝まで離してもらえないんだぞ!
 その後は腰は立たないわ動けないわで大変なんだからな」

 「ご愁傷様、でも今日は遅いよ」

 視線を感じ振り向くと仁王立ちでニッコリ笑っているレオン団長がいた。

 顔は笑っているが絶対笑っていない、マジで怖いです。恐怖の大魔王です。

 「ハルはそんな風に思っていたのか、まだ愛情表現が足りないみたいだな」

 「そっそんなことないです。レオン様からの愛情はこれでもかというぐらいもらってます。それ以上は過剰化と思います」

 「そうか、遠慮することないぞ」

 「遠慮しても押し付けてくるじゃないですか!」

 ほぼほぼ日常化しつつあるやり取りに団員もハルの手助けをする傍ら、時たま団長の手助けをし、円滑に騎士団が運営されればいいかなと思う今日この頃である。
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