幸せが終わるとき。(完結)

紫苑

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こんなに好きなのに。

俺のなのに。

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綺麗で要領のいい彼女は、


「ん?けがしちゃっただけよ?」

心配になって、訊いてると、彼女はぱっと目をそらす。
その後で、大好きな飛び切りの笑顔で嘘をつく。

「レア、大好きよ?」

嘘だ。知ってる。彼女が泣かないのは後で、初めて俺以外に強引に犯されたと言う事実。

「クレハ?ああ、いい女だよな。何でレアなんて彼氏居るんだろうな。あんなエッチも要領も下手なやつさ、俺の方が上手いに決まってるし!」
「あー、お前、クレハさん、犯したんだろ」

高校の時のクレハと同じクラスだったやつ。その話を街中、偶然コンビニで買い物した俺は、それを聞いて、殴りかかりたい衝動に駆られる。俺のなのに。段々俺のじゃなくなってく。彼女は頭がいいから、俺以外を知ったら離れてしまう。

気付いたら、俺は、そのまま刑事さんのお世話になった。

刑事から厳重注意だと怒鳴られたわけは、俺がやっぱりその男どもを殴り飛ばし、下手にケンカの才能なんか身に着けるとこういうことになる。クレハが迎えに来た。

「もう何やってるのよ~」
「…ごめん」

切れた口の端をレースの白いハンカチで拭いてくれた。
「いつっ」
「我慢しなさいよね。大方、あたしの事で喧嘩したんでしょうけど。」
「ぎくり」
「クス。女はね、女優なのよ。アダルトだろうと、素だろうと、アイドルだろうとね、誰も演じてるの。だから、あたしも、本当はレアが思ってるようないい女じゃないのよ。大丈夫、あたしとレアは世界中で誰よりも素敵なカップルよ」
「…」

照れて笑う彼女が愛らしい。抱きしめて壊れ物に触れるような優しいキスで彼女の口を啄みたい。

「あの…君ね、厳重注意なのに…」

刑事さんが明らかに不機嫌になる中、俺はクレハが作ったとんでもないごはんを食べて、ちょっと吐き出して怒られた。

俺たちはいろんな場所に行ったけど、不思議といつも触れ合うことでお互いを補うような関係だった。別にエッチしなくても、俺とクレハは、抱き合って寝ることでくすぐって遊んだり、優しい関係だった。なのに、何で―…。

「何でだよ」

彼女のお墓が何故目の前にあるの?
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