幸せが終わるとき。(完結)

紫苑

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二人、また出会う日まで。

密かな傍観者。

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ふわり。



花の香りがした。



懐かしいお日様の匂い。



あたしはここに帰って来たんだなと思ったのよ。



お墓をこっそりと見に行くと、目の前で繰り広げられる愛の劇。


愛しくて生涯忘れることのないあたしの過去の旦那様。

優しくて愚鈍でイライラするのは、あたしか彼か彼女か。



そして、この花の花びらが私の華に落ちてもあたしはもう蝶々のように貴方の蜜を吸うだけのティンカーベルになれない。貴方を浮かすのも、貴方に魔法を掛けるのも、もうあたしじゃないからね。



心の奥で手を伸ばし、背を押して、



走れ!!と、あたしは彼を素知らぬ振りで「閲覧者観る側」として、貴方が走るのをずっと見ていたの。刺された恐怖もこの街にまた戻って来た震えも、貴方に会えた純粋な喜びも、あたしが許されたい渇望願いも、全てが今日の為のメッセージ。



あたしは、独りじゃない。



「…馬鹿ね」



涙が零れて、雫は滴り落ちる。洪水のように滝のようにあたしは止まらない海水に戸惑う事さえ忘れるほどに貴方を愛してたんだと思った。憎悪も、悲しみも、慈しみも、優しさも、全部受け止めてくれる横に居る旦那には感謝しかないのよ。ピアスしてチャラチャラしてるけど、あんたなんかよりずっといい男を捕まえたんだからと、あたしは泣きながら肩に寄り添い、浅い眠りを永遠の「思い出」に変えて。



この「思い出」はあたしの本当に欲しかった貴方レアを思う気持ちへ追いやる時間永遠と言う単語ひかり輝くジュエリーボックス。あたしの気持ちは、あたしのもので、貴方レアの気持ちは—



あたしのものじゃなく、



彼女ティアナのものなの。



レアの思いが通じなくても、



あたしはここで彼と貴方幸せを祈ってるよ。
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