14 / 58
2××3.4.18.
: 5p.
しおりを挟む
「歓迎会?」
昼休みに鈴音と志保が教室で弁当を食べていた。
志保は、ナベショーの席を借り、ストローでジュースを吸いながら頷く。
机には、ハンカチを広げ、その上に小さい弁当箱。
中身は彩りの良いおかずが詰まっており、一目で手作りだとわかる。
それに比べ鈴音は、コンビニで買ったブリトーウインナーを片手に、エナジードリンクが置いてあった。
『鈴ちゃん、この学校来てから、まだ歓迎会してなかったなって思って』
「え~? そんな悪いよ、なんか…」
ノリ気のない鈴音に耳を貸さず、スマホ打ち終えて画面を見せる。
『二人で遊びに行こうよ』
志保は目を輝かせ、鈴音の返事に期待している。
そんな彼女に、正直戸惑って考えてしまう。
喋れなくなってから、女子と交流できて本当に嬉しいんだろうな。
そりゃ無理もないか。
志保って見た目可愛い上に性格も良いのに、声が出ないってだけで、人じゃないって目で見られてるんだもんね。
一瞬、苦い経験が蘇り、嫌気がさした。
自分を蔑んだ目で睨み、離れて行った少女。
忘れかけていた記憶を思い出し、不思議と腑に落ちた。
お互い様か…。
気分を紛らわすため、ブリトーを口にする。
ツンツン。
「ん?」
志保が不安そうに鈴音の腕を突ついてきた。
どうやら鈴音が黙り込んでしまったため、迷惑だったのではと勘違いさせてしまったようだ。
「あァ、なんでもないよッ、大丈夫ッ。
どこに遊びに行く?」
慌てて答えると、志保の表情が一段と明るくなり、興奮しながら、どこに行くかスマホで検索し始めた。
「そんな、張り切らなくても…」
戸惑う鈴音に構うことなく、映画情報等をチェックする。
よほど嬉しかったのだろうか、そんな志保の様子に、思わず口角が僅かに上がったのだった。
━━休日、福島駅西口。
地下通路へと繋がる入り口の側に、鈴音の姿があった。
普段からかけている丸メガネ、お団子にまとめ上げられた後ろ髪、いつも隠れていた左耳のピアスが映えている。
グレーのヘンリーネックの第2ボタンを開け、 鎖骨をあらわにし、モノクロのチェックシャツをだらしなく着こなしている。
細身の黒スキニーには、両膝に穴が開いており、厚底のハイカットスニーカーを履いて、ベンチに腰掛けていた。
睡眠不足による頭痛と貧血で顔色は悪く、死んだ魚の眼をしながら2本目の野菜ジュースを飲み干し、エナドリの封を開ける。
喉を鳴らし、胃に流し込む姿は、はたからみれば日中から飲んだくれているようにしか見えない。
軽く一息つき、左腕の時計を確認する。
あと少しか…。
現在、午前9時40分。
待ち合わせの時間までに余裕を持ってきたが、相変わらず絶不調だ。
寝たくても眠気がほぼ来ず、時間をかけて気を失う毎日。
本当に気が滅入る。
そして何より…。
自分の中にいる存在に不安を抱き、暴走した場合を考えていた。
今まで人との関わりを極力避けてきたため、万が一そうなった場合の対処方法が分からない。
でも、せっかく志保からの誘いを断るわけにもいかないし…。
頭にモヤがかかった状態のため、 脳がうまく動かず、しんどくなったので考えるのをやめた。
アタシは、一体何がしたいんだろう。
エナドリを口にし、遠くを見つめ、憂鬱になっていると、いつの間にか、誰かが鈴音のそばまで近寄ってきていた。
「━━えッ!?」
視界に入った途端、思わず目を見開いてしまった。
「しッ、志保!?」
そこにいたのは、学校でいつも会う彼女ではなく、印象がだいぶ違っていたため、驚きを隠せなかった。
ベレー帽に、薄生地のラッフルウエストには、編み込みの細いベルト。
チノロングスカートに、ローファーを履いており、肩に小物入れのバッグを下げ、満面の笑みで鈴音を見下ろしていた。
「━━ッと」
興奮のあまり低血圧で一瞬頭がふらついたが、とっさに耐えた。
「可愛いよ、志保。
モデルみたい…」
気の抜けた声で褒めると、彼女は照れながら手を振って否定する。
『ちょっと張り切り過ぎちゃった』
「ちょっとどころには見えないけど…」
志保の姿に見とれている間に、スマホを差し出される。
『そんなことより、行きたいところがあるんだ』
「へッ!? え~っと、どこ?」
志保は鈴音の手を取り、ウキウキしながら先導する。
駅内に入り、次第に騒がしい空間に訪れた。
…なぜ?
ゲームセンターの入り口をくぐり、何台も並んでいるプリクラ機に志保が指をさす。
「プリクラ、撮りたいの?」
尋ねると、志保は目を輝かせてはそう頷いた。
中に入っては、設定を選び、志保がノリノリでポーズを決めていくのに対し、鈴音は戸惑いながらも合わせていく。
私の歓迎会のはずなのに━━━━。
撮影後、志保が夢中になってペンタブを走らせていく。
一番楽しそうな顔してるなぁ━━。
そんな彼女の横顔に、心が安らいでいくのを感じた一時であった。
その後、二人は外のベンチに座り、早速、志保が撮ったばかりのプリクラをスマホカバーに貼り付けていた。
「そんなに嬉しい?」
無邪気に照れてる彼女に、素朴な質問をすると、元気よく頷いて見せた。
『だって、一度でいいから友達と一緒に撮ってみたかったんだ』
志保の文章を読み、ある単語を目に焼き付け、一瞬、気が緩んだ。
すると、志保からの視線に気づく。
「何?」
呆然とする彼女に尋ねると、慌てて首を振り、何でもないと主張する。
「━━この後、どこ行こっか」
志保は、ハッと何か思い出したのか、スマホで映画情報を検索し、これを見に行こうと提案する。
「うん、面白そう。
東口だったよね、行こっか」
穏やかに答えると、志保は微笑みながら頷き、二人ともベンチから離れた。
ワーナーマイカルシネマに向かうため、地下通路を降りようとしたその時━━。
「━━すず、ちゃん?」
衝撃が走った。
地下への入り口で足を止め、顔が一気に青ざめる。
隣の志保は、状況が読めず、鈴音の視線の先をたどる。
そこには、一人の少女が、階段で鈴音を見上げていたのだ。
「すずちゃんだよね? ひッ、久しぶり…」
少女は、ぎこちなく挨拶を交わすが、鈴音は、全く反応せず。
聞き慣れた声、見覚えのある姿━━。
忘れようとした記憶の濁流が、ドッと脳に流れ込んできた。
小さく息切れし始め、明らかに動揺している。
「…まさか、こんなところで会えるなんて」
少女が悲哀のこもった目で一段ずつ近づいていくが、その分鈴音も一歩ずつ後ろへと下がっていく。
「あッ、あれからずっと━━」
そして、鈴音は、その場から逃げ出した。
志保は、とっさに腕を伸ばすが、またしても彼女の手をつかむことができず、その拍子にバランスを崩し、勢いよく転んでしまった。
背後の物音に反応し、反射的に振り向く。
地面に膝をつく志保、地下通路から顔を出す少女。
今と過去、感情と記憶が乱雑に混じり合う。
「あッ…、ああ…」
鼓動が高鳴るにつれ、声が震えてくる。
そして、追い討ちをかけるかのように、深層で大人しくしていた“アレ”もざわつき始め、余裕が無くなってしまった。
「ほっといてよッ!!」
鈴音は、腹の底から声を絞り出し、二人を残して走り去ってしまったのだった。
昼休みに鈴音と志保が教室で弁当を食べていた。
志保は、ナベショーの席を借り、ストローでジュースを吸いながら頷く。
机には、ハンカチを広げ、その上に小さい弁当箱。
中身は彩りの良いおかずが詰まっており、一目で手作りだとわかる。
それに比べ鈴音は、コンビニで買ったブリトーウインナーを片手に、エナジードリンクが置いてあった。
『鈴ちゃん、この学校来てから、まだ歓迎会してなかったなって思って』
「え~? そんな悪いよ、なんか…」
ノリ気のない鈴音に耳を貸さず、スマホ打ち終えて画面を見せる。
『二人で遊びに行こうよ』
志保は目を輝かせ、鈴音の返事に期待している。
そんな彼女に、正直戸惑って考えてしまう。
喋れなくなってから、女子と交流できて本当に嬉しいんだろうな。
そりゃ無理もないか。
志保って見た目可愛い上に性格も良いのに、声が出ないってだけで、人じゃないって目で見られてるんだもんね。
一瞬、苦い経験が蘇り、嫌気がさした。
自分を蔑んだ目で睨み、離れて行った少女。
忘れかけていた記憶を思い出し、不思議と腑に落ちた。
お互い様か…。
気分を紛らわすため、ブリトーを口にする。
ツンツン。
「ん?」
志保が不安そうに鈴音の腕を突ついてきた。
どうやら鈴音が黙り込んでしまったため、迷惑だったのではと勘違いさせてしまったようだ。
「あァ、なんでもないよッ、大丈夫ッ。
どこに遊びに行く?」
慌てて答えると、志保の表情が一段と明るくなり、興奮しながら、どこに行くかスマホで検索し始めた。
「そんな、張り切らなくても…」
戸惑う鈴音に構うことなく、映画情報等をチェックする。
よほど嬉しかったのだろうか、そんな志保の様子に、思わず口角が僅かに上がったのだった。
━━休日、福島駅西口。
地下通路へと繋がる入り口の側に、鈴音の姿があった。
普段からかけている丸メガネ、お団子にまとめ上げられた後ろ髪、いつも隠れていた左耳のピアスが映えている。
グレーのヘンリーネックの第2ボタンを開け、 鎖骨をあらわにし、モノクロのチェックシャツをだらしなく着こなしている。
細身の黒スキニーには、両膝に穴が開いており、厚底のハイカットスニーカーを履いて、ベンチに腰掛けていた。
睡眠不足による頭痛と貧血で顔色は悪く、死んだ魚の眼をしながら2本目の野菜ジュースを飲み干し、エナドリの封を開ける。
喉を鳴らし、胃に流し込む姿は、はたからみれば日中から飲んだくれているようにしか見えない。
軽く一息つき、左腕の時計を確認する。
あと少しか…。
現在、午前9時40分。
待ち合わせの時間までに余裕を持ってきたが、相変わらず絶不調だ。
寝たくても眠気がほぼ来ず、時間をかけて気を失う毎日。
本当に気が滅入る。
そして何より…。
自分の中にいる存在に不安を抱き、暴走した場合を考えていた。
今まで人との関わりを極力避けてきたため、万が一そうなった場合の対処方法が分からない。
でも、せっかく志保からの誘いを断るわけにもいかないし…。
頭にモヤがかかった状態のため、 脳がうまく動かず、しんどくなったので考えるのをやめた。
アタシは、一体何がしたいんだろう。
エナドリを口にし、遠くを見つめ、憂鬱になっていると、いつの間にか、誰かが鈴音のそばまで近寄ってきていた。
「━━えッ!?」
視界に入った途端、思わず目を見開いてしまった。
「しッ、志保!?」
そこにいたのは、学校でいつも会う彼女ではなく、印象がだいぶ違っていたため、驚きを隠せなかった。
ベレー帽に、薄生地のラッフルウエストには、編み込みの細いベルト。
チノロングスカートに、ローファーを履いており、肩に小物入れのバッグを下げ、満面の笑みで鈴音を見下ろしていた。
「━━ッと」
興奮のあまり低血圧で一瞬頭がふらついたが、とっさに耐えた。
「可愛いよ、志保。
モデルみたい…」
気の抜けた声で褒めると、彼女は照れながら手を振って否定する。
『ちょっと張り切り過ぎちゃった』
「ちょっとどころには見えないけど…」
志保の姿に見とれている間に、スマホを差し出される。
『そんなことより、行きたいところがあるんだ』
「へッ!? え~っと、どこ?」
志保は鈴音の手を取り、ウキウキしながら先導する。
駅内に入り、次第に騒がしい空間に訪れた。
…なぜ?
ゲームセンターの入り口をくぐり、何台も並んでいるプリクラ機に志保が指をさす。
「プリクラ、撮りたいの?」
尋ねると、志保は目を輝かせてはそう頷いた。
中に入っては、設定を選び、志保がノリノリでポーズを決めていくのに対し、鈴音は戸惑いながらも合わせていく。
私の歓迎会のはずなのに━━━━。
撮影後、志保が夢中になってペンタブを走らせていく。
一番楽しそうな顔してるなぁ━━。
そんな彼女の横顔に、心が安らいでいくのを感じた一時であった。
その後、二人は外のベンチに座り、早速、志保が撮ったばかりのプリクラをスマホカバーに貼り付けていた。
「そんなに嬉しい?」
無邪気に照れてる彼女に、素朴な質問をすると、元気よく頷いて見せた。
『だって、一度でいいから友達と一緒に撮ってみたかったんだ』
志保の文章を読み、ある単語を目に焼き付け、一瞬、気が緩んだ。
すると、志保からの視線に気づく。
「何?」
呆然とする彼女に尋ねると、慌てて首を振り、何でもないと主張する。
「━━この後、どこ行こっか」
志保は、ハッと何か思い出したのか、スマホで映画情報を検索し、これを見に行こうと提案する。
「うん、面白そう。
東口だったよね、行こっか」
穏やかに答えると、志保は微笑みながら頷き、二人ともベンチから離れた。
ワーナーマイカルシネマに向かうため、地下通路を降りようとしたその時━━。
「━━すず、ちゃん?」
衝撃が走った。
地下への入り口で足を止め、顔が一気に青ざめる。
隣の志保は、状況が読めず、鈴音の視線の先をたどる。
そこには、一人の少女が、階段で鈴音を見上げていたのだ。
「すずちゃんだよね? ひッ、久しぶり…」
少女は、ぎこちなく挨拶を交わすが、鈴音は、全く反応せず。
聞き慣れた声、見覚えのある姿━━。
忘れようとした記憶の濁流が、ドッと脳に流れ込んできた。
小さく息切れし始め、明らかに動揺している。
「…まさか、こんなところで会えるなんて」
少女が悲哀のこもった目で一段ずつ近づいていくが、その分鈴音も一歩ずつ後ろへと下がっていく。
「あッ、あれからずっと━━」
そして、鈴音は、その場から逃げ出した。
志保は、とっさに腕を伸ばすが、またしても彼女の手をつかむことができず、その拍子にバランスを崩し、勢いよく転んでしまった。
背後の物音に反応し、反射的に振り向く。
地面に膝をつく志保、地下通路から顔を出す少女。
今と過去、感情と記憶が乱雑に混じり合う。
「あッ…、ああ…」
鼓動が高鳴るにつれ、声が震えてくる。
そして、追い討ちをかけるかのように、深層で大人しくしていた“アレ”もざわつき始め、余裕が無くなってしまった。
「ほっといてよッ!!」
鈴音は、腹の底から声を絞り出し、二人を残して走り去ってしまったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
恋愛
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
後宮の寵愛ランキング最下位ですが、何か問題でも?
希羽
キャラ文芸
数合わせで皇帝の後宮に送り込まれた田舎貴族の娘である主人公。そこでは妃たちが皇帝の「寵愛ランク」で格付けされ、生活の全てが決められる超格差社会だった。しかし、皇帝に全く興味がない主人公の目的は、後宮の隅にある大図書館で知識を得ることだけ。当然、彼女のランクは常に最下位。
他の妃たちが寵愛を競い合う中、主人公は実家で培った農業や醸造、経理の知識を活かし、同じく不遇な下級妃や女官たちと協力して、後宮内で「家庭菜園」「石鹸工房」「簿記教室」などを次々と立ち上げる。それはやがて後宮内の経済を潤し、女官たちの労働環境まで改善する一大ビジネスに発展。
ある日、皇帝は自分の知らないうちに後宮内に巨大な経済圏と女性コミュニティを作り上げ、誰よりも生き生きと暮らす「ランク最下位」の妃の存在に気づく。「一体何者なんだ、君は…?」と皇帝が興味本位で近づいてきても、主人公にとっては「仕事の邪魔」でしかなく…。
※本作は小説投稿サイト「小説家になろう」でも投稿しています。
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ガチャから始まる錬金ライフ
あに
ファンタジー
河地夜人は日雇い労働者だったが、スキルボールを手に入れた翌日にクビになってしまう。
手に入れたスキルボールは『ガチャ』そこから『鑑定』『錬金術』と手に入れて、今までダンジョンの宝箱しか出なかったポーションなどを冒険者御用達の『プライド』に売り、億万長者になっていく。
他にもS級冒険者と出会い、自らもS級に上り詰める。
どんどん仲間も増え、自らはダンジョンには行かず錬金術で飯を食う。
自身の本当のジョブが召喚士だったので、召喚した相棒のテンとまったり、時には冒険し成長していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる