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水を得たバラは再び美しく咲き誇る
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サクラは散る。
ユラユラと太陽光を翻弄しながらその身で誰もを魅了するその姿は見る人の心さえも奪っていくのだ。
「今年も綺麗に咲いたね」
大和はつい二ヶ月ほど前に樹が産み落とした子ども、樹里をその腕に柔らかく抱きながら庭の巨木を見上げた。
それは大和や樹が産まれるよりずっと前からその場所にあり、必ず春がくるとその身に花をつけるのであった。
あの日、樹が勇樹の夫になった日からもう一年が経過した。
大和の予想通り、樹の腹の中には新たな生命が身を結んでいた。
レントゲンに映る、小さな小さな影に誰よりも喜びを示したのは大和だった。
病院帰りの車の中で樹の肩を抱きながら「男の子かな? 女の子かな?」とはしゃぐ大和は子どものようで、樹はそんな彼を眩しく感じた。
樹は迷っていたのだ。本当に勇樹との子を産んでもいいのかと。
大和は樹を受け入れてくれたが、子どもまで受け入れてくれるとは限らない。
理由もわからず、この世に産まれ落ちた瞬間から父親に憎まれてしまうのは何より子どもが不憫で仕方ないと思ったのだ。産まれてくる子どもには何の罪もない。
ならばいっそ……とさえ考えていた。
それが恐ろしく身勝手な行為だったとしても……。
だが大和は望んでくれたのだ。
新しく出来た、まだ見ぬ我が子を。
樹の頬には二筋の涙が伝う。それは腹の中で今もスクスクと育つ子どもへの祝福だった。
君は望まれて産まれるのだと、待っている人がいるのだと、樹は無意識に自身の腹を手で撫でた。
まだ大きく膨らんではいない腹の中で、子どもは樹に応えるようにしてもがいていた。
それからは目まぐるしく日々が経過した。
月に一回はある検診に大和はどんなに忙しかろうと付いて来た。
それこそすでにその地位を退こうとしていた金城家の当主、惣左衛門に仕事を押し付ける時もあった。
一人で行けるから大丈夫だといくら樹が主張しようとも、大和は自分の意思を曲げることはなく、いつの間にか取り込んだらしい惣左衛門にすら樹は諭されるようになっていた。
樹自身、自分が箱入り息子であることは理解していたがまさかそこまで心配されるとは思わず頬を膨らまして「そこまで信用ならないか!」と大和にむくれて見せたこともある。
だがそんな時、タイミング悪くも妊娠中にやってくる吐き気が襲って来たため、彼らの心配はますます大層なものへと変わっていったのだった。
出産予定日の二ヶ月前ともなると、金城家の、樹にとっては親戚にあたる家から大量のベビー服やおもちゃが贈られてきた。
それは数ヶ月前に出産した他の親戚にはなかったことだが、現当主惣左衛門が樹と大和を可愛がっていること、そして大和が次期当主となることが影響していた。
樹は申し訳ないと思いつつ、段ボール箱を見つめていたのだが、仕事から帰ってきた大和は別室で休んでいた惣左衛門を連れて早速段ボールの中身を開けては部屋に並べた。
そしてベッドで横になる樹を横目に子ども服のカタログを眺め始めた。
「どれがいいか……」
「いや待て。まだ女児か男児かわからぬ今、決めるのは早計ではなかろうか?」
「いっちゃんの子どもなら何でも似合うに決まってる」
「うむ、そうだな。儂はこれなんかいいと思うぞ」
まだ産まれてもいないというのに、彼らの目にはすでに子どもの姿が写っているようだった。
そんな彼らにこれだけ服もおもちゃもあるのだから、買う必要なんてないだろうと水を差すような行為、樹には出来なかった。
そして出産。
辛い辛いとは聞いていたが、まさかあそこまでとは思いもしなかった。
あれが新しい命を生み出すことなのだと知ったことを一月経った今も、そしてこれからも、痛みは忘れてもあの感覚を樹は忘れないだろう。
涙さえ出ないほどの痛みの代わりに手に入れたのは周りに望まれて産まれてきてくれた一人の女の子だった。
真っ白なお包みに巻かれた子どもの指をちょんと触ると途端にその子どもが何にも代え難い愛しいものへとなっていったのだ。
「いっちゃん、いーっちゃん? 眠い?」
「ううん。大丈夫」
「そう? 無理しないでね」
「大和こそ」
樹里が産まれてから大和は正式に金城家の当主となった。
忙しいはずの彼は合間をみては樹と樹里の様子を見るために母屋へと帰ってくる。まるでそこが自分の居場所と主張するかのごとく。
その度に樹は安息を得るのだった。
大和が隣にいるだけで樹は恐怖から気をそらす事ができるのだ。
樹はオメガだ。それはもう変えようのない普遍的な事実である。
勇樹と番った日、樹は子を孕んだ。だから樹は樹里を生み落すまでの間、一度だって発情期を迎えることはなかった。
だが樹は二ヶ月前に樹里を産んだ。そして先月、数ヶ月ぶりに発情期が樹の身体を襲った。
金城の人間には大和と番になったと思い込んでいてもらわなくてはならないからと、大和が差し出した抑制剤を樹は拒んだ。
番を作ったオメガからその香りを感じ取れるのは番になったアルファしかいない。
どうせ誰にも、大和が樹の本当の番ではないなんて事実はわかりはしないのだ。
自分がヘマをしなければこの幸せがずっと続くことを信じて、樹は一年前以来の発情期をやり過ごした。
ずっと薬で抑えていたからだろう。一週間にもわたるそれは激しく樹の身体を蝕んでいく。
番を求めろと叫び続けるのだ。
だが樹はそうするわけにはいかないのだ。
発情期だからと言って使用人に樹里を預けた手前、大和は仕事が終わるとすぐに樹の部屋へと足を運んだ。
樹は自分の乱れ狂う姿を、シーツに皺を刻みながら必死でやり過ごす姿を大和に見せたくはなかった。失望されたくなかった。
それはひどく今さらのことだが、熱に侵された樹は大和に何度も「見ないでくれ」と乞うた。
けれど大和が樹の願いを聞き届けることはなかった。
「いっちゃん、ゆっくり息を吸い込んで?」
あの夜と同じように髪を撫でて、あやすように言い聞かせる。
「大丈夫だから、ね?」
肺に冷たい空気が入り込むと柔らかな声が耳に届いた。
「やま……と」
「なぁに、いっちゃん」
「ありがと、な」
樹の言葉に大和は何を返すわけでもなく、変わらず髪を撫で続けた。
そんな大和だからこそ樹は感謝している。いくら熱に脅かされても正気を失わないでいるのは大和がそこに居てくれるからだった。
思えば彼は樹が初めて発情期を迎えた時ですら側にいてくれた。
そして今も変わらず彼は樹の側にいる。
「ずっと……そばに、いて?」
樹がこんな我儘を言ってしまうのもきっと彼なら許してくれるという確証があるからだ。
どんなに熱に浮かれていようがそれだけは確かにここにあるのだ。
「もちろんだよ、いっちゃん」
「ぅあっ、んっ……」
大和が樹の目を覆うようにして抱きつくと、不意に目の前が真っ白く変わった。
それは長く樹を苦しめた熱の終わりを告げる合図だった。
ユラユラと太陽光を翻弄しながらその身で誰もを魅了するその姿は見る人の心さえも奪っていくのだ。
「今年も綺麗に咲いたね」
大和はつい二ヶ月ほど前に樹が産み落とした子ども、樹里をその腕に柔らかく抱きながら庭の巨木を見上げた。
それは大和や樹が産まれるよりずっと前からその場所にあり、必ず春がくるとその身に花をつけるのであった。
あの日、樹が勇樹の夫になった日からもう一年が経過した。
大和の予想通り、樹の腹の中には新たな生命が身を結んでいた。
レントゲンに映る、小さな小さな影に誰よりも喜びを示したのは大和だった。
病院帰りの車の中で樹の肩を抱きながら「男の子かな? 女の子かな?」とはしゃぐ大和は子どものようで、樹はそんな彼を眩しく感じた。
樹は迷っていたのだ。本当に勇樹との子を産んでもいいのかと。
大和は樹を受け入れてくれたが、子どもまで受け入れてくれるとは限らない。
理由もわからず、この世に産まれ落ちた瞬間から父親に憎まれてしまうのは何より子どもが不憫で仕方ないと思ったのだ。産まれてくる子どもには何の罪もない。
ならばいっそ……とさえ考えていた。
それが恐ろしく身勝手な行為だったとしても……。
だが大和は望んでくれたのだ。
新しく出来た、まだ見ぬ我が子を。
樹の頬には二筋の涙が伝う。それは腹の中で今もスクスクと育つ子どもへの祝福だった。
君は望まれて産まれるのだと、待っている人がいるのだと、樹は無意識に自身の腹を手で撫でた。
まだ大きく膨らんではいない腹の中で、子どもは樹に応えるようにしてもがいていた。
それからは目まぐるしく日々が経過した。
月に一回はある検診に大和はどんなに忙しかろうと付いて来た。
それこそすでにその地位を退こうとしていた金城家の当主、惣左衛門に仕事を押し付ける時もあった。
一人で行けるから大丈夫だといくら樹が主張しようとも、大和は自分の意思を曲げることはなく、いつの間にか取り込んだらしい惣左衛門にすら樹は諭されるようになっていた。
樹自身、自分が箱入り息子であることは理解していたがまさかそこまで心配されるとは思わず頬を膨らまして「そこまで信用ならないか!」と大和にむくれて見せたこともある。
だがそんな時、タイミング悪くも妊娠中にやってくる吐き気が襲って来たため、彼らの心配はますます大層なものへと変わっていったのだった。
出産予定日の二ヶ月前ともなると、金城家の、樹にとっては親戚にあたる家から大量のベビー服やおもちゃが贈られてきた。
それは数ヶ月前に出産した他の親戚にはなかったことだが、現当主惣左衛門が樹と大和を可愛がっていること、そして大和が次期当主となることが影響していた。
樹は申し訳ないと思いつつ、段ボール箱を見つめていたのだが、仕事から帰ってきた大和は別室で休んでいた惣左衛門を連れて早速段ボールの中身を開けては部屋に並べた。
そしてベッドで横になる樹を横目に子ども服のカタログを眺め始めた。
「どれがいいか……」
「いや待て。まだ女児か男児かわからぬ今、決めるのは早計ではなかろうか?」
「いっちゃんの子どもなら何でも似合うに決まってる」
「うむ、そうだな。儂はこれなんかいいと思うぞ」
まだ産まれてもいないというのに、彼らの目にはすでに子どもの姿が写っているようだった。
そんな彼らにこれだけ服もおもちゃもあるのだから、買う必要なんてないだろうと水を差すような行為、樹には出来なかった。
そして出産。
辛い辛いとは聞いていたが、まさかあそこまでとは思いもしなかった。
あれが新しい命を生み出すことなのだと知ったことを一月経った今も、そしてこれからも、痛みは忘れてもあの感覚を樹は忘れないだろう。
涙さえ出ないほどの痛みの代わりに手に入れたのは周りに望まれて産まれてきてくれた一人の女の子だった。
真っ白なお包みに巻かれた子どもの指をちょんと触ると途端にその子どもが何にも代え難い愛しいものへとなっていったのだ。
「いっちゃん、いーっちゃん? 眠い?」
「ううん。大丈夫」
「そう? 無理しないでね」
「大和こそ」
樹里が産まれてから大和は正式に金城家の当主となった。
忙しいはずの彼は合間をみては樹と樹里の様子を見るために母屋へと帰ってくる。まるでそこが自分の居場所と主張するかのごとく。
その度に樹は安息を得るのだった。
大和が隣にいるだけで樹は恐怖から気をそらす事ができるのだ。
樹はオメガだ。それはもう変えようのない普遍的な事実である。
勇樹と番った日、樹は子を孕んだ。だから樹は樹里を生み落すまでの間、一度だって発情期を迎えることはなかった。
だが樹は二ヶ月前に樹里を産んだ。そして先月、数ヶ月ぶりに発情期が樹の身体を襲った。
金城の人間には大和と番になったと思い込んでいてもらわなくてはならないからと、大和が差し出した抑制剤を樹は拒んだ。
番を作ったオメガからその香りを感じ取れるのは番になったアルファしかいない。
どうせ誰にも、大和が樹の本当の番ではないなんて事実はわかりはしないのだ。
自分がヘマをしなければこの幸せがずっと続くことを信じて、樹は一年前以来の発情期をやり過ごした。
ずっと薬で抑えていたからだろう。一週間にもわたるそれは激しく樹の身体を蝕んでいく。
番を求めろと叫び続けるのだ。
だが樹はそうするわけにはいかないのだ。
発情期だからと言って使用人に樹里を預けた手前、大和は仕事が終わるとすぐに樹の部屋へと足を運んだ。
樹は自分の乱れ狂う姿を、シーツに皺を刻みながら必死でやり過ごす姿を大和に見せたくはなかった。失望されたくなかった。
それはひどく今さらのことだが、熱に侵された樹は大和に何度も「見ないでくれ」と乞うた。
けれど大和が樹の願いを聞き届けることはなかった。
「いっちゃん、ゆっくり息を吸い込んで?」
あの夜と同じように髪を撫でて、あやすように言い聞かせる。
「大丈夫だから、ね?」
肺に冷たい空気が入り込むと柔らかな声が耳に届いた。
「やま……と」
「なぁに、いっちゃん」
「ありがと、な」
樹の言葉に大和は何を返すわけでもなく、変わらず髪を撫で続けた。
そんな大和だからこそ樹は感謝している。いくら熱に脅かされても正気を失わないでいるのは大和がそこに居てくれるからだった。
思えば彼は樹が初めて発情期を迎えた時ですら側にいてくれた。
そして今も変わらず彼は樹の側にいる。
「ずっと……そばに、いて?」
樹がこんな我儘を言ってしまうのもきっと彼なら許してくれるという確証があるからだ。
どんなに熱に浮かれていようがそれだけは確かにここにあるのだ。
「もちろんだよ、いっちゃん」
「ぅあっ、んっ……」
大和が樹の目を覆うようにして抱きつくと、不意に目の前が真っ白く変わった。
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