【R18本編完結&番外編更新中】この雨が上がったら一緒にコーヒーを飲みませんか?

silverchaff

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番外編

★落ち葉降る3

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 日曜日の朝になり、約束していたデートの日がやってきた。

「おはよ」
「おはようあーちゃん! 今日のデート楽しみだね」
「うんっ! 天気も良さそう……だし」

 爽やかな笑顔で朝香に目覚めの挨拶をする亮輔と違い、朝香は彼から視線を逸らし窓の明るさから好天気を感じ取っている。

「あーちゃんどうしたの?」

 亮輔ほどの元気さはない。そんな朝香を不思議に思ったのだろう、彼は首を傾げた。

「えっと……昨日のエッチが濃厚だったから、お股が」

 実は昨夜のイチャイチャが激しさを増していたので、さっきから股からピリッと痛みが走っているのだ。

(んもぉ~……りょーくんがスケベ過ぎる所為でこうなってるのにぃ。なんでそんな爽やか笑顔が出来ちゃうんだろう)

 今も全裸で抱き締め合っている中、彼氏にこんな事を話すのは正直恥ずかしい。

「ごめんごめんあーちゃん! 昨夜ヤリ過ぎたよねぇ♡」

 理由が濃厚イチャイチャだと知った亮輔は途端にニヤついた顔つきになり

「お股、ちょっと見せて♡」

 ……と、エッチなお願いを朝香にしてきた。

「ええ!?」
 
 朝っぱらから「お股の具合を見せて」というのは変態過ぎないだろうか。朝香が怪訝な表情を見せると

「なんでそこに驚くかなぁ~あーちゃんの大事な大事なデリケートゾーンが赤く腫れていたり擦り切れたりしてないかをチェックしたいだけなのにぃ♡」

 爽やか笑顔で「さも当然である」といった意見を朝香に向け反論する。

「それって彼氏の役目なのぉ?」

 あまりにも爽やかな雰囲気でいるものだから朝香はついそういう確認をしてしまった。

「彼氏じゃなかったら逆に誰の役目なのぉ?」

 すると亮輔は朝香の口調を真似て強引に朝香を仰向けに寝かせ

「いいから見せて! 真っ当な理由だから見せてっ!」
「きゃあ!」

 男性的な強い力で朝香の両脚をパカンと開かせる。

「うぅぅ……恥ずかしいよぅ」

 ベッドルーム内の空気は秋らしくひんやりとした爽やかさを保っているというのに、朝香の下半身だけは開脚しながら高々と上げられるという羞恥な体勢にさせられていて梅雨時のような湿り気を帯びている。

「うーん……もうちょっとよく見せてっ!」
「きゃあ!」

 亮輔は真面目な声で私の膝裏に手を添え、更にグリンッとお尻を上げさせる。

(こ、これってまんぐり返しってヤツだよねぇ)

 変態彼氏のおかげで隠語に詳しくなってしまっているのも照れ臭いし恥ずかしい。朝香の顔は赤面し熱くなっていく。

「うーん……中はあかいけど、入り口とか肌はいつも通り普通かなぁ」

(りょーくんはかなり真面目な声を出してるけど体勢がめちゃくちゃ恥ずかしいよぉ!! リビングからの朝の光が差し込む中やっていいヤツ?? ダメなヤツじゃない??)

「紅くなってないならもういいよぉ! この体勢戻してっ!」

 たまらず朝香は声をあげて解放を望んだのに

「でもあーちゃんは痛いんでしょう? 敏感な部分だし大切に扱わないと」

 彼はスルーして更に顔を近付け、ペロンとお股全体をひと舐めする。

「うひゃあああああんっ!!」

 ビックリと快感が入り混じった声が出た朝香を、亮輔はねっとりとした目付きで見つめながら妖しく微笑んだ。

「美味しそうだったからつい♡」
「つい、じゃないよぉりょーくんの変態っ!!」

(私が怒ってもりょーくんの妖しげな微笑みが変わらなくて余計にムカつくぅ~!
 真っ当な理由って言ってたのに舐めちゃうんだからっ!! りょーくんのドスケベド変態っ!! )

「でも気持ち良かったでしょ。ピリッとした痛みとかあった?」
「それはぁ」

 ……とはいえ、彼の「気持ち良かったでしょ」の疑問形でない問い方に朝香は言葉に詰まる。

「じゃ、フーッて息を吹きかけてみるね♡」

 それから今度は湿り気の残るお股にゆっくりと息を吹きかけられた朝香は

「あっ、は、あ……やあああああああぁぁぁぁぁぁ♡」

 「吐息が敏感なデリケートゾーン振りかけられる」というシチュエーションや強制的に熱を奪われるという急な刺激にまた喘ぎ声を出してしまった。

「うーん大丈夫そうかなぁ。デート中に痛くなったら遠慮なく言ってねあーちゃん♪」

 亮輔はそこで満足したのかドスケベな診察を急停止して朝香への拘束を解放し、ベッドから出てシャツを羽織るとカーテンを開けて部屋に天然の明かりを取り込み始めた。

(もうっ……朝からエッチで意地悪過ぎるよぉ)

 振り回された朝香はその場でビクビクとセクシーな震えを続けるしかなく、今も飄々としている亮輔を「意地悪」と罵りたい気持ちでいっぱいになる。

(りょーくんったら、もうっ……!!!)

 亮輔の変態性は日に日に高まっていっているような気がする……が、彼曰く「女性とホテル行ってた頃から変態だった」のだという。
 
(「真面目な部分もあれば変態な部分もあるのが俺だ」ってこの前も言ってたけどぉ~別に変態なりょーくんが嫌いって意味じゃなくて魅力の一つだって思ってはいるんだけどぉ)

 変態極まっていってるのはイヤじゃなくても複雑な気持ちにはなる。


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