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番外編
★落ち葉降る7
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「りょーくんは、あの陸橋で皐月さんが落ちてしまって……辛い別れを経験したよね。
私だってこの先、病気や怪我をするかもしれないから『皐月さんの時みたいにりょーくんを悲しませないよ』って言いきれない。だけど、なるべく長くずっとずっと一緒に居たいって思う。りょーくんがなるべく不安を抱えないように、これからも一緒に色んな体験をしたいって思うんだ大々的に派手な事でも、逆にささやかな事でも……なんでも。だって、私達は皐月さんが陸橋から落ちて共に悲しんだけれど、黄色い銀杏の葉っぱがゆっくりと落ちていくのを『綺麗だね』って言い合える仲になっているんだもん」
朝香の言葉に亮輔は
「……」
唇を開きかけるも、声にならず白い吐息だけが空へと昇る。
「無理にイベントの事ばかり考えてがんじらがめになったら意味ないから、出来なかった時は次の年のお楽しみって事で次回に繰り越しちゃってもいいんだし、毎年毎年同じイベントを繰り返しちゃってもいいの。今日みたいに切ない思い出が頭を駆け巡っちゃって、何にも出来なくなっちゃってもいいの私達には『その次』があるから。
ただただ、りょーくんが安心出来るように私はりょーくんの為に行動したい。そうやって私も楽しく過ごしたい。
今日予定してたデートコースを全部回れなくたって、黄色の絨毯は観れたでしょ? そんな風に規模が小さくても良いから季節感のある事をいっぱいして、いっぱい見て……一緒に楽しく過ごそうよ」
朝香は今、秋用のコートに身を包んでるのが煩わしいと思うくらい亮輔と触れ合いたいと願っている。
そしてその興奮や欲求は相手が大好きな亮輔であり大好きな人の幸せを一番に望んでいるからなのだと自覚した。
「あーちゃんは凄いな……俺なんてまだまだだ。凄く未熟だし」
亮輔は眉を下げて目を細め……
「そんな行動起こされたら、言われたら、もっともっと甘えたくなっちゃうよ」
涙混じりの弱々しい声を上げながら、朝香を強く抱き締め返した。
「甘えても良いんだよ。夕紀さんとりょーくんがもっともっと仲良く出来るよう私も努力するし、その他の事だってちゃんとサポートするよ」
朝香は彼を安心させようと背中をなでながら優しく返答をしたのに
「変態でエッチな甘えもしちゃっていいの?」
耳元で急にセクシーな冗談を囁いたものだから
「もうっ!」
朝香はそのまま背中を拳でコンッと叩き、彼から離れて唇をタコみたいに尖らせる……が、求められるのは嫌ではない。
「りょーくんに甘えられちゃったら拒めないよぉ♪」
仕方ないなぁという意味合いで笑って返事した。
「あーちゃん大好き♡ 余計に恋に落ちちゃった♡」
亮輔は少年みたいな笑顔になって朝香を優しくふんわりと包み込むようなハグする。
「恋は充分に落ちちゃってるよ、私は」
嬉しい気持ちいっぱいになって彼の温もりに顔を埋めてみせると
「やばいもう俺、我慢出来ないっ」
亮輔は朝香の身体をひょいっと持ち上げ、マンションのエントランスに向かって一気に走り始めた。
「えっ?! ちょっ……きゃあ!」
急に全速力で自分の身が運ばれるので朝香は悲鳴を上げてしまったが
「近所迷惑になるから我慢だよあーちゃん♡」
亮輔は器用にプチュッと朝香の唇にキスをして黙らせる。
部屋に着いたらそこからはもう亮輔の独壇場。
「あーちゃんが火をつけたのが悪いんだからね♡」
「ふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁん♡♡♡」
ベッドの上でコートもミニスカートも脱がされ、今朝確認したピンク色の秘所を舌でたっぷりと愛撫すると……
「っ……あぁん」
「んぁっ」
「ひゃあん」
「えへへ♡ 下半身だけ裸にしてエッチするのも興奮しちゃう♡」
変態性高まった亮輔による熱烈な夜が過ぎていき……
朝香がクタクタになって目を閉じる直前……
「あーちゃんのからだにぃ、あかいモミジいっぱいおとしちゃったぁ♡」
とろけた亮輔の声が鼓膜を震わせ、この日何度目か分からないくらいの絶頂に達してしまったのだった。
私だってこの先、病気や怪我をするかもしれないから『皐月さんの時みたいにりょーくんを悲しませないよ』って言いきれない。だけど、なるべく長くずっとずっと一緒に居たいって思う。りょーくんがなるべく不安を抱えないように、これからも一緒に色んな体験をしたいって思うんだ大々的に派手な事でも、逆にささやかな事でも……なんでも。だって、私達は皐月さんが陸橋から落ちて共に悲しんだけれど、黄色い銀杏の葉っぱがゆっくりと落ちていくのを『綺麗だね』って言い合える仲になっているんだもん」
朝香の言葉に亮輔は
「……」
唇を開きかけるも、声にならず白い吐息だけが空へと昇る。
「無理にイベントの事ばかり考えてがんじらがめになったら意味ないから、出来なかった時は次の年のお楽しみって事で次回に繰り越しちゃってもいいんだし、毎年毎年同じイベントを繰り返しちゃってもいいの。今日みたいに切ない思い出が頭を駆け巡っちゃって、何にも出来なくなっちゃってもいいの私達には『その次』があるから。
ただただ、りょーくんが安心出来るように私はりょーくんの為に行動したい。そうやって私も楽しく過ごしたい。
今日予定してたデートコースを全部回れなくたって、黄色の絨毯は観れたでしょ? そんな風に規模が小さくても良いから季節感のある事をいっぱいして、いっぱい見て……一緒に楽しく過ごそうよ」
朝香は今、秋用のコートに身を包んでるのが煩わしいと思うくらい亮輔と触れ合いたいと願っている。
そしてその興奮や欲求は相手が大好きな亮輔であり大好きな人の幸せを一番に望んでいるからなのだと自覚した。
「あーちゃんは凄いな……俺なんてまだまだだ。凄く未熟だし」
亮輔は眉を下げて目を細め……
「そんな行動起こされたら、言われたら、もっともっと甘えたくなっちゃうよ」
涙混じりの弱々しい声を上げながら、朝香を強く抱き締め返した。
「甘えても良いんだよ。夕紀さんとりょーくんがもっともっと仲良く出来るよう私も努力するし、その他の事だってちゃんとサポートするよ」
朝香は彼を安心させようと背中をなでながら優しく返答をしたのに
「変態でエッチな甘えもしちゃっていいの?」
耳元で急にセクシーな冗談を囁いたものだから
「もうっ!」
朝香はそのまま背中を拳でコンッと叩き、彼から離れて唇をタコみたいに尖らせる……が、求められるのは嫌ではない。
「りょーくんに甘えられちゃったら拒めないよぉ♪」
仕方ないなぁという意味合いで笑って返事した。
「あーちゃん大好き♡ 余計に恋に落ちちゃった♡」
亮輔は少年みたいな笑顔になって朝香を優しくふんわりと包み込むようなハグする。
「恋は充分に落ちちゃってるよ、私は」
嬉しい気持ちいっぱいになって彼の温もりに顔を埋めてみせると
「やばいもう俺、我慢出来ないっ」
亮輔は朝香の身体をひょいっと持ち上げ、マンションのエントランスに向かって一気に走り始めた。
「えっ?! ちょっ……きゃあ!」
急に全速力で自分の身が運ばれるので朝香は悲鳴を上げてしまったが
「近所迷惑になるから我慢だよあーちゃん♡」
亮輔は器用にプチュッと朝香の唇にキスをして黙らせる。
部屋に着いたらそこからはもう亮輔の独壇場。
「あーちゃんが火をつけたのが悪いんだからね♡」
「ふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁん♡♡♡」
ベッドの上でコートもミニスカートも脱がされ、今朝確認したピンク色の秘所を舌でたっぷりと愛撫すると……
「っ……あぁん」
「んぁっ」
「ひゃあん」
「えへへ♡ 下半身だけ裸にしてエッチするのも興奮しちゃう♡」
変態性高まった亮輔による熱烈な夜が過ぎていき……
朝香がクタクタになって目を閉じる直前……
「あーちゃんのからだにぃ、あかいモミジいっぱいおとしちゃったぁ♡」
とろけた亮輔の声が鼓膜を震わせ、この日何度目か分からないくらいの絶頂に達してしまったのだった。
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