転生魔王と転生勇者

十六夜

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メシア共和国到着

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ーメシア共和国・首都メサイアー

「到着だ!ついに来た。メシア共和国!」

「リオン、五月蝿い。」

「ぐぶっ!」

俺がイシュメールと別れ(物理的に)2日が経過した。
最初は俺に対して口も開いてはくれなかったレイも、今ではこのような会話をするようになった。

「レイ、程々にね。」

「母さん、私は五月蝿い蝿を黙らせただけ、怒られる義理はない。」

「、、、レイ。」

訂正、グレただけだね。たった2日だけど心は開いてはくれないか、まぁ喋れるようになっただけましだと思えば良いか。

「皆、集まってくれ。ここから分担を決めようと思う。俺とリオンは」

「呼びましたか?」

「あ?」

「え?」

「あら、」

なんで、なんで、ここにお前が?!

「兄さん!!!兄さん!!!!」

「イシュメール!!!」

俺達は急遽目的地を傭兵ギルドへと変えた。

ー傭兵ギルド・メサイア支部ー

俺達はジョッシュの粋な計らいで傭兵ギルドの会議室を間借りさせて貰った。その時知ったのだけど、ジョッシュはなんとSランク傭兵らしい。10人といない凄腕だと。

「それで?何故イシュメール、君がここに居るんだ?お前、帰ったんじゃなかったか?」

「ええ、帰りましたよ。僕はね、そこの馬鹿の忘れ物を持ってきたんです。あとジョッシュとの約束を守るために。」

イシュメールはそういうと鞄に手を入れ、絶剣リーガルともう一本、剣を取り出した。

「その鞄、マジックバックね。」

「流石ですね、母様。しかもこれはただのマジックバックではありません。所持者の魔力によって容量が大きくなるのです。僕が自作しました。ほら、リオン、絶剣リーガルの使い方は解りますね?」

「問題ない。」

「ジョッシュにはこれです。僕の技術では魔力を流す事で切れ味の増加、そして手入れが必要なくなる自己再生を付与するのがやっとでした。まったく、師匠の剣は素晴らしい。、、、」

「お前、、、マジか。」

「装飾は最小限、実用性を重視しています。自己再生に関しては生き物を殺せば自然に魔力を吸収して発動しますので。そして、その剣の名前は、、、フトォーロ。未来という意味です。」

「、、、、フトォーロ(未来)。」

おいおい、こいつたった二日で何でこんなになったんだ?しかし、相変わらず

「小さいな。」

「確かに、可愛いわね。」

するとだ。レイが普段らしからぬ行動をとった。

「兄さん、どうぞ!」

「ちょ!レイ、止めなさい!」

イシュメールはじたばた暴れていたが、観念したのか直ぐにレイの膝の上に座った。見た目だけで言ったら、小さい男の子を抱く少女なんだが、、、。

「リオン、なんですか、その目は?」

「イシュメール、ブッ飛ばすわよ?」

うわっ、見事に敵対心丸出しだなんて怖いな~。
こいつらには、優しさなんて言葉は無いのか!

「主様、あのそろそろここに来た本題を、、、。」

「ゴーディ、なら本題といきましょう。ジョッシュとリオンには新しい武器を渡しに、クイーン、ゴーディ、貴女達には新しい任務を与えます。」

なんだ、彼奴の顔が何時にもまして神妙な顔付きに

「レイは昔話した通りだと学園に通う可能性があります。ので、、、蝿が集る事が有れば即座に始末しなさい。」

「待て!」

何か、こいつはレイの事になると壊れるのか?こいつってここまでシスコンなのか?

「まぁ、半分冗談です。ゴーディ、クイーン、耳を貸しなさい。」

リオンはゴーディとクイーンを近付けると、周囲に遮音結界を張り、三人で話始めた。クイーンも何時ものノホホンとした雰囲気とは違い、まるで鬼のような血相で話を聞いていた。時折イシュメールに突っ掛かったりしていたが、彼奴は済ました顔でそれに対応している、、、ように見えた。結界のせいで何を話しているかは解らないが、イシュメール直々に指示を出しに来たんだ。ヤバくない訳がない。

「いやはや、中々楽しい旅をしてきたようで。
レイが僕の事をそこまで思ってくれていたとは、
感謝してもしきれません。」

結界から出てきたイシュメールの第一声がそれだった。相変わらず子供とは思えないな。カレンのレイは2日間の出来事を盛り上がりながら話していたが、ジョッシュとミランダ婆さんは怪しんでいるようだ。ジョッシュは元騎士だし、ミランダ婆さんは経験かな。どちらても、警戒するに越した事はない。イシュメールが俺達に危害を加えないとしても、怪しい物は怪しい。

「さて、話したい内容は話しましたし、ジョッシュとリオンには武器も渡しました。」

「イシュメール、この剣使わせて貰う。」

「絶剣リーガルも俺が使うんだから問題はねえよ。任せな、イシュメール。」

「ふっ、僕はただ約束を守ったに過ぎません。
感謝される筋合いはない。」

イシュメールは子供とは思えない口調で俺達にそう言った。、、、んだが正直、見た目が子供のせいでただのごっこ遊びにしか見えない。

「それでは、レイ、カレン、他の皆も素素晴らしい日々が続くことを祈っていますよ。ゲート。」

イシュメールはゲートを開く、だがカレン、ジョッシュ、ミランダの婆さんも驚いていた。

「いつか来なさい。お婆様、真の争いのない大陸をいつか見せてあげますから。」




ー傭兵ギルド・メサイア支部・前通りー
お兄ちゃんがまた消えた。しかも今度は会えないかもしれない。

「、、、ちっちゃなお兄ちゃんも可愛いのに。」

「レイ、、、大丈夫。イシュメールは私の息子でもあるのよ。いつか必ず会えるわ。今はそれより、学園入学の準備をしましょう。幸い新学期は一週間後、リオンも貴女も簡単に入れるわ。」

「うん、お母さん。」

学園が楽しみじゃなかった訳じゃない。でも、お兄ちゃんと学園に行きたかったな。

「レイ、彼奴は必ず来るよ。時間の問題さね。」

「妹様、主様を信じて下さい。」

「イシュメールは駄目かもしれないけど、レイと僕が一緒に学園に行ってあげるから!」

「皆、ありがと。」

ゴーディさんも、クイーンもお婆ちゃんも皆が私を思ってくれてる。お母さんもだし、お兄ちゃんもきっとそう。だから私も信じてる、早く来てね。

「お兄ちゃん。」

私は誰にも聞かれないように、そう呟いた。

ーメシア共和国・首都メサイア・学園ー
「ジョッシュ、何で俺達が入学手続きなんだ?」

「そう言うな、女性陣の買い物に付き合わされないだけましさ。」

「確かに。」

実際の所、俺とリオンが此方になったのには訳がある。ここの学園長俺の、、、

「あっ、、、止めろ、抱きつくな!」

「ジョッシュ!!!」

「なに?!反応出来なかった?!」

ーグギッゴギッ!

「ぐぶっ!」

「何、やっと私との婚約を認める気になったの?」

そう、、、俺の婚約者なんだわ。

「おい!ジョッシュを離せ。そのままじゃ死ぬぞ、さっきも変な音したし、、、」

俺はリオンの説得の元俺はやっとこの地獄から解放された。ふー、きつかった。俺はそこから彼奴に事情を話した。

「、、、そう、婚約じゃ無いのね。」

「まぁまぁ、姐さん。ジョッシュはこのメサイアに住むんだ。家が決まれば何時でも来てくれ。」

「あら、それは良いことを聞いたわね。ふふふ、、、所で貴方は誰?」

「俺はリオン、リオン・カンナヅキ。ジョッシュの甥だよ。俺も名乗ったし、姐さんあんたの名前は?」

「あら、それな入学したら自然と解るわ。それまでは、、、そうね。その呼び方で構わないわ。」

「了解、宜しくな。姐さん。」

おいおい、リオンの奴なんで意気投合できんだよ。
こいつは大の人嫌いなはずだろ?

「お前、人嫌い治ったのか?」

「貴方ねぇ、、、いったい何年会ってないと思うの?10年よ、10年!人見知り位治るわ。」

「そうか、そうだよな。悪い、昔は俺だけと話してくれてたからさ。、、、俺も独占欲は強いんだな。お前のお陰で自分の改善点を理解できた。ありがとう、これからも頼む。」

「ええ、それじゃあね。これから貴方の甥と姪の入学手続きをしなくちゃいけないのはぁ、、、偽造する書類も増えるんだからねまったく、、、。」

「悪いとは思ってるんだが、、、。」

「良いわよ。」

「ありがとう、また来る。」

「、、、またね。」
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