転生魔王と転生勇者

十六夜

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入学

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ーメシア共和国・首都メサイヤ・新カンナヅキ邸
あれから一週間が経過した。そして今日が新学期、
つまり俺とレイの入学の日だ。

「リオン、レイ。忘れ物はない?全部持った?」

「母さん、まったく小言が多いんだから。」

「大丈夫よ、お母さん。リオンが忘れ物とかしてたら嘲笑ってあげるし。」  

「あ?」「何?」

「まったく、仲がよろしくて。ジョッシュがあっちで待ってるから。多分、職員室にいると思う。着いたら向かってね。」

ちっ、俺の妹ながら何でこんなに邪険な関係になっちまったんだ?イシュメール、覚えてろよ。

「まったくなにしてんだい、速く行き。初日から遅刻するよ。」

レイと睨みあっていると、婆ちゃんが俺達を仲裁しに来た。確かにこんな事をしてる場合じゃあない。

「母さん、婆ちゃん。行ってくる!」

「お母さん、お婆ちゃん、行ってきます。」

俺とレイは家から出て学園へと向かった。
これから、俺とレイの三年間の学園生活が始まる。

ー道中
「たっ助けてくれ!殺される!」

「貴様ら、、、たった一人相手に何をしておるか!さっさと引っ捕らえい!」

「よりにもよって、シスターに手を出そうとはな!
このブタ!て目に神のご加護なんてありはしねぇ!おら!死ね!そして地獄へ堕ちろ!」

学園へと向かう道中、正にブタと言える男と必死に助けを求める騎士、そして仁王立ちする神官に出くわした。しかも、騎士を倒したのは、会話から神官だとわかる。

「オラオラ!」

「ガバッあ」「ひー!」

「ん?そこの女、エルフだな?」

バックが悲惨な事になっているのに、状況を理解できないのかブタはレイに近づいてきた。

「ふーむ、肉付きもまぁまぁ、お主、ワシの妾になれ、フムフム。」

「あ?てめえ、なにいってやがるんだ?」

「なんだ貴様は!ワシに向かってその様な口の聞き方、ワシを誰だと思っとる!元老院議員ゲルハルトだぞ貴様を死刑にすることなぞ容易いのだ!」

そう言ってリオンの胸に触ろうとする。
ふざけやがって、、、

「リオンやめ、、え?」

「ぶっころ、、、へ?」

俺がブタを魔法で燃やそうとすると、なんとブタの両腕が糸でがんじがらめにされていた。

「元老?議員?笑わせるな。貴様はただのブタだ。」

「なんだと!貴様も死刑だ!」

「ふふっ、本当に愚かなのですね。
ゲルハルト・ローダー。セリエ教会メシア共和国支部の要請により、貴方を断罪します。」

「まっまさか!お前いや、貴方様方は、、、」

「おい、嘘だろ。」

「いや、でも、、、」

ブタやぼろぼろの騎士達も揃って顔を青ざめながら、同じ言葉をはいた。

「「セリエ教会の三司教!」」

「さぁ、神の断罪のお時間だ。メール、良いよな?ロイド、手出し無用だぜ。」

「ハロルド。殺しはしないように、ロイドは警備隊を呼んできて下さい。」

「はい、メール司教。」

「さて、二人とも自分の仕事を始めましたね。
騎士の方々、貴方達は罪を犯しました。理解していますね。」

「「「はい、司教様。」」」

「貴方達はセリエ様の子ですね。私と同じだ。私もかつて罪を犯し、そして償った。すると、我が主はお許しになられただけでなく、、、女神セリエの名の下に迷える子羊達を救いたまえ。アウクシーム。」

神官が魔法を唱えると、辺りの民間人も巻き込んで、大きな魔法が起きた。

「どうなってんだ。」

誰かがそう言うと、目の前に大きな、、、女性が現れた。いや、ここにいる全ての存在を包み込む優しさを感じる。

「ここは女神セリエの手の平です。」

神官がそう言うと、女性が口を明け微笑んだ。

「私はセリエ。、、、あなた方は罪を犯しています。私は願います、いつか私の下に変えるとき、その罪を償って、私はセリエ。全ての存在を愛するもの。」

何が起きたのか解らなかったが、何らかの精神魔法だと思うが、、、回りには涙を流す人までいる。どうなってやがるんだ。ってヤバい!

「レイ、行くぞ!入学初日から後れるのはまずい!」

「あーもう、あのブタのせいで!」

俺達は加速魔法も使った全力疾走で瞬時に学園へは到着できた。、、、魔法無かったら初日遅刻待った無しだったな。
 
ーメシア共和国・ レジアナ魔術学園・職員室
「おや?どうしたんだい。君達は、、、」

「俺は、今日からこの、、、」

「まったく、レジアナ魔術学園でしょう。しっかりしなさいよ。」

「まぁまぁ、正式名称より学園の方が広がってるんだ、仕方ないさ。どうやら君達は姉弟みたいだね。学園長が言っていたのは君達か、、、さぁ、学園長が奥で待ってるから行ってきなさい。」

兄妹が姉弟のような気もするが、まぁいいさ。

「「ありがとう。」」

感謝の言葉を忘れるべからずってね。

ーメシア共和国・レジアナ魔術学園・学園長室
「来たわね、義弟君に義妹ちゃん。私がこの学園の学園長、ミーシェ・レジアナよ。改めてよろしくね。」

「「宜しくお願いします。」」

俺とレイがそう返事をすると、ミーシェさんは不思議そうな顔をしながら質問してきた。

「あれ?私が学園長をしてるなんて話してないのに、、、」

「いや、書類の偽造とか出来るのは学園長ぐらいですよ。話の流れから理解できました。」

「ふーん、まぁ良いわ。それより、普通に喋りましょ。私、敬語とか、嫌いだし。」

「わかった。姉さんが本当に姉さんになることを祈ってるよ。」

そう言うと、ミーシェは笑い。ジョッシュは焦り、レイはどういうこと?って顔をしていた。

「それより、速く運動場へ。皆が待ってるから。」

「「へ?」」


ーレジアナ魔術学園・運動場
姉さんに連れられて運動場へ来た。しかし、罠だった。なんと全校生徒が俺達を見ていたのだ。

「さぁ、諸君。君達に集まって貰ったのは新学期の挨拶だけじゃない。今回、編入生が来た。そして、なんと実力者よ。さぁ、二人とも得意の魔法を!」

、、、全校生徒も何故こんな事に?といった顔をしていて、、、面倒だけど!

「皆さん、まず最初に魔法障壁を展開することをオススメします。、、、俺は手加減する気はない。」

俺が声を風魔法に乗せ殺気を込めて言うと、全校生徒の二分の1が魔法障壁を展開した。

「インフェルノ」

「え?」

ミーシェが驚きの声を上げながら見た風景は、業火で燃え盛る運動場だった。

「手加減しないと言ったが、殺気も理解出来ないのか?馬鹿か?」

俺は最後に煽りを含んでそう言った。

「私は弟よりはまともですよ。コキュートス。」

燃え盛る業火は一瞬で凍りつき、砕けちり運動場には霜だけが残った。一部の生徒の足が凍りついているが、自分で対処はできるだろ。

「わーお!流石私の婚約者の兄妹ね!あっ、そしてこれが私の婚約者の、、、神速剣のジョッシュよ。今日から新しい剣術の教師として頼んだわ。」

「、、、まず前半の婚約者の件だが、事実だ。次に、前の剣術の担当教師は子供ができ、育児に専念するそうだ。代役として俺が来た。教師としては不甲斐ない所も有るかも知れない、、、が宜しく頼む。」

ジョッシュがそう挨拶すると結構な一部の女子生徒が顔を伏せてる。笑えるな。

「次に、魔法、地理、世界史の新しい教師の先生をお伝えします。皆さん、心して聞くように。」

ミーシェは急に敬語になると、三人の男が、、、って彼奴等は!

「おう、まず地理の教師に担当になった
ハロルド・エージーだ。セリエ教会の司教をしている。宜しくな!」

「ハロルド!?、、、全く、ロイド・アーリーです。世界史を担当します。同じく、セリエ教会の司教です。」

「メール・イーシェンと申します。魔法の授業を担当します。セリエ教会の司教、そしてアーリア会の会長をしています。貴殿方に神のご加護を。」

まさかさっきの奴等とはな、、、しかも先生かよ。
あのハロルドって人は本当に教師できるのか?

「皆さんも知っての通り、前任者の方々はここでの任期を終えて、セリエ教会に戻りました。しかし、セリエ教会の三大司教様に来ていただけました。皆さん、女神セリエに感謝を。」

「「女神セリエに感謝を!!」」

全員が膝まずいて祈りを捧げて、俺の俺達の編入式は終了した。
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