転生魔王と転生勇者

十六夜

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戦いと

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ーメシア共和国・首都メサイヤ・セリエ教会

はぁ、何でこんな面倒な事になっちまったのかな。

「それでは、この度自分が審判をさせてもらう。双方共に異議はないな。」

「ジョッシュ、そういうのは良いから早く!」

「おじさん、私は大丈夫。」

「ジョッシュ様、問題ありません。」

メール司教の方は、、、異議は最初から無しか。

「それでは、、、始め!」

リオン、生憎だが聖女様やレイがいたところで、奴には勝てない。これは自分の実力を知るいい気会だ。存分に負けてこい!



「タニア、聖女って言うからには回復魔法とか得意なんだろ?」

「問題ありません。リオンとレイさんはどうですか?魔法の実力は知っていますが。」

「俺達は両方とも魔法剣士さ。回復さえしてくれれば何とかする。問題ない!」

「、、、。」

タニアに俺達のスタイルを話しているが、レイは一向に口を開かない。ったく、何だよこいつは!

「、、、はぁ、あなた方にハンデをあげましょう。私は魔法使いです。さぁ、いきますよ。流星。」

魔法使いか、なら距離を積めれば問題はない!

「なっ!くっ、空波斬。」

最初っからコメットなんて魔法使いやがって!驚かせるんじゃねぇよ!

「リオン、避けて!」

タニアにそう言われ気付いた時には遅かった。

「疾っ」

不味い、リーガル。頼む!俺は自分の相棒に俺を守るように頼んだ。すると、ガンッ!と何かが弾き会う音が聞こえた。

「変わった武器を持ってますね。急に盾に変形するとは、、、恐ろしくっ!」

「先生、背中は貰ったよ。」

レイの奴がメールの後ろに回り込み、相棒のミスリルの剣で切った。彼奴の剣捌きは俺以外なら目で追うのも不可能な程、速いものだった。、、、あの頃より腕をあげたな。

「えっ?」

「レイ、避けろ!」

「ごめん、レイ。、、、雷撃。」

「えっ?キャァァァァァァァァ!!!!!!」

レイ、何で反応しなかった!今のは避けられただろうが!

「一時試合を停止する!レイ、立てるか?」

「あっ、うん。おじさん。」
いま、ごめんレイって言ってた。、、、まさかね。

「レイは退場した。試合を再開する!」

「リオン君、妹が退場したのにまだ続けるのかい?そろそろ終わらせるよ?」

「やれるモンならやってみろ!此方も本気だ!」
 
なんだ?メールの雰囲気が変わりやがった。これは、、、

「タニア!マジックシールドで身を守れ!」 

「はい!」
 
「遅いですよ。、、、流星群!」

俺はマジックシールドを展開し、身の回りで起きている悲劇を見ていた。範囲や威力は小さいが、俺のマジックシールドはコメットが1つ当たるごとに確かに魔力を消費していた。終わる頃にタニアは膝をついていた。

「妹様は脱落ですか、後は君だけですね、、、
リオン君。」

「くっ、くそっ、、、。」

「リオン君、君は魔法を放とうとしていますね?
魔力の流れから察するにこれは、、、なんと闇魔法ですか。中々使い手がいない特殊な魔法ですね。しかしね、無駄ですよ。」

奴はそういうと一瞬で俺の視界から消えた。

「甘い。君はチョコレートより甘い。」

魔法なんて感じなかった。素の身体能力で俺の、、、後ろに回り込んだんだ。何もしてこない?
誘ってやがるのか!なら、その誘い、乗ってやる!

「ダークネス!」

「ほぉ、幻影魔法ですか。、、、」


ダークネス。その魔法にかかった者は災厄の悪夢を見る。正直、禁忌魔法よりは弱いがイシュメールぐらいの実力がなけりゃ逃げられ、、、奴が、既に出てきているだと!

「、、、リオン。君は昔から馬鹿だ。」

何だ!何を言って!

「、、、久し振りですが問題はないですね。もう、武器は必要ない。」

「へぇ、、、神官の癖にわかってんな。良いぜ、乗ってやるよ。」



ーメシア共和国・首都メサイヤ・セリエ教会
「何をしているの?」

私はリオンとメール先生が何をしているのかわからなかった。隣にいるタニアも訳が解らないといった表情をしている。いきなり武器を捨て、上半身を脱ぎ捨てる。「、、、男って」などと思ってしまったが、

「「「キャー!!!」」」

などとメール先生の半裸を見ながら騒いでいる女性騎士を見ているも女も変わらないと思えてしまった。

「あぁ!!」

「うぁぁ!」

リオンが右ストレートでメール先生を殴ろうとすると、メール先生は左のストレートでリオンの攻撃を相殺する。

「うおぉぉぉ!!」

「ぐっ!なんとっ!!」

「ぐぶぉ!」

メール先生が横腹にリオンの蹴りを食らって態勢を崩した。けど、腕をバネのように使いリオンの顎に向かって両足蹴りを食らわせた。

「頑張ってリオン!」

「メール先生、頑張って!」

肉弾戦ともなるとさすがにダメージが蓄積しているらしく、メール先生の動きは目に見えて遅くなっている。でも、リオンも同じようで単調な攻撃も避けることができていない。

「リオン!!!!」

「メール!!!!」

 二人は一度膝を着くとにらみ合い体を後ろに下げ、、、起き上がった。その力で頭突きをし、 攻撃を続けている。そこで、、、メール先生は立ち上がった。

「甘い。」

「ぐっ」

メール先生はリオンに馬乗りになり、首を押さえつけている。リオンは逃れるために、メール先生を足で蹴りつけている。

「いい、加減、降りろ!!!」

魔力を纏ったリオンの蹴りがメール先生の背中に直撃し、私達の方へと吹き飛んだ。

「、、、なよ。」

「え?」

メール先生がリオンに向かい何か言おうとしている。でも、私にとってそんな事はどうでも良かった。メール先生の胸には一筋の傷がついていた。それはかつて、お兄ちゃんに私がつけた

「なめるなよ!この程度か?蹴りは、こうやるんですよ!」

ゴゥ!とメール先生が加速しリオンの胴体へドロップキックをした。 

「ががぁば!」

リオンは声にならない声を上げて吹き飛んだ。そこにメール先生が現れ、もう一度蹴り返す。リオンはそれを何度も受け、ついには指一本動くことはなかった。でも、関係ない。

「先生、先生はお兄ちゃんなの?」

誰にも聞こえないように呟いたはずなのに、私はメール先生が私に笑顔を向けたように見えた。前はずっと見ていた無邪気な、あの笑顔を。

ーメシア共和国・首都メサイヤ・セリエ教会
「リオン、よくやったな。」

「、、、ジョッシュか。」

「彼は教会において最も強い。セリエ教の天使の称号を持っている。しかも、四人いる大天使の一人だ。勝てなくて当然だ。」

「、、、違う。違うんだ、奴と戦って直ぐにわかった。経験、技術、判断力、全てにおいて劣っている。でも身体能力では戦える。奴も直ぐに理解しただろう。だから、肉弾戦に変えたんだ。奴は俺にハンデをくれた。武器も、魔法も使わず肉体で戦おうとした。、、、それで負けたんだ。落ち込むのは筋違いだ。」

「なら、何故そんな顔をしている?」

「あばらが折れた。俺は魔力もすっからかんで、治療できない。動くと痛い。、、、わかるだろ?」

「あぁ、、、。」

俺はジョッシュと共に魔力が回復するまで軽く雑談をした。痛みを忘れるには良い時間だった。

「リオン、大丈夫なのですか?」

「、、、そうだタニアに治療して貰えば良かった。」

怪我を治療してなければ、タニアという可愛い女に治療して貰えた。それを忘れていた俺は、、、軽く、本当に軽くだが!残念だった。

ーメシア共和国・首都メサイヤ・セリエ教会
「大司教、珍しく暑くなりましたね。」

「まったくだ、最初っから勝ちが決まった戦いをよ!でも、お前らしいぜ。メール。」

「こらっ、ハロルド!」

「問題ありません。それよりも、ロイド、ハロルド、早く大司教になって下さいよ。約束でしょ?」

かつて、私達三人は同じ時期に教会に入り、共に成り上がろうと誓いました。大司教と司教、いちいち公然で堅苦しいのは嫌です。

「ってもな、、、あのお方が選んだんだぜ。お前しかいないよ。」

あのお方、、、現教皇マリ・アーリア。アーリア会の前会長、彼女のお陰で私はこの地位にいる。しかし、面倒事を押し付けられるキツイお仕事です。
ハロルドは死んでもならないでしょう。ロイドにいたっては全てを抱え込んで、過労死しかねない。

「、、、まったく、仕事がまた増える気がしますよ。その時は、頼みますね。」

「解りました、メール。」

「りょーかいだ、メール。」

私は、、、最高の友人を持っている。
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