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1st season 第四章
070 名も無き受付さん
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翌早朝、西門前。
「おっ、おっ、おはようございますっ!」
ペコリっ
「あー、宜しくお願いします」
「・・・」
「じゃっ、とりあえず出発しますか」
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
「あれ?そういえば潜ってる間、馬車どうすんのよっ!」
「あー、それは入り口の所に預かる業者が居るから大丈夫らしい。魔石の買い取り屋とかも居るらしいぞ」
「魔石は・・・本当はギルドで換金して欲しいのですが、違反では無いですからね」
「あれ?そんなの居たらギルド、やってけないんじゃない?」
「いえ、魔石だけが商材では無いですから・・・それに、ギルドで換金してくださる方々の方が多いですし・・・」
「あー、それって受付さん目当てだよねー」
「・・・はい。私はもうお局ですが、若くて可愛い子が採用されますから」
「そういえば、オークの時も、シリアの彼氏殺しちゃった時も受付さんでしたね」
「言い方びみょー」
「えっ?旦那様?奥様の彼氏さんを殺して奪い取ったのっ?ですかっ???」
「あー、そうじゃないけど、そう言えない事も無い?」
「彼氏違うしっ!元カレだしっ!」
「あの時は驚きましたー。でも、シシラル・ビレッジの解散も、ユリアさんにお伝えしたのも、試練の洞窟の完了報告も私が担当させて頂きましたので、なんだか懐かしいですね~」
「「ごふっ!(ケフッ!)」」
「やめたげてっ!泣いちゃってる子だって居るんですっ!」
「まったく悪意なく地雷を踏み散らかすリサさんであった・・・」
「考えてみたら私達ってすんごいトラウマパーティーですよねー」
「「「「「・・・」」」」」
「あの?何かマズイこと言っちゃいました?」
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
「あっ、そういえば・・・」
「ん?リサさん、どうしたの?」
「あー、リサさんね、リサさん・・・」
「アンタ、5年目にしてようやっと名前わかったわね」
「えっ?カインさん、私の名前・・・知らなかったんですか?」
「あー、その、なんていうか、機会が無かったと言うか・・・」
「・・・自信・・・無くしそうです・・・ちゃんと覚悟してきたのに・・・」
「「「「「?」」」」」
「覚悟?」
「だ、ダンジョンですからっ!私もちゃんと知ってますっ!外のルールは通用しないって!中であったことは外に出たら内緒だってっ!私、ちゃんとした下着で来ましたからっ!それはもう乱れた夜になっちゃうって!」
「「ぶふぉっ!(ケフケフッ!ケフケフッ!ケフケフッ!)」」
「ちょ、ユリア? アンタ大丈夫?」
「大丈・・・ぶじゃないかも知れません・・・」
「リサさん・・・おそろしい娘っ!」
「「「「「・・・」」」」」
「あの?何かマズイこと言っちゃいました?」
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
~~~~~
「え~、思わぬ刺客が潜んでいましたが~、一日目もなんとか終わり、今日はここで野営します。リサさんが居るので、お風呂は男女別れて入ることにしますねー」
「「「「「はーい」」」」」
「だ、旦那様・・・出来ればわたしは旦那様とご一緒に・・・」
「あー、そうだな。そうしようか」
ちゃぽんっ・・・・・ぴとっ
「・・・ユリア・・・心配しなくても、大丈夫だがら」
「あの・・・その・・・ごめんね?」
「全然気にならないって言ったら嘘になるけど、とっくに許してるし、エッチのときに酷いことしちゃうのはまた別物だから・・・しかも今の状況だとそもそも俺にどうこう言う資格無いじゃん?ほんと、もう、安心していいからね?」
「・・・うん・・・ありがとう」
ちゅっ
やばい・・・何このかわいい生き物?ムラムラっときちゃうってば!
~~~~~
「あの~シリアさん、は、カインさんの奥さんなんですよね?」
「そうよ?」
「その・・・いいんですか?」
「ユリアのこと?別に問題ないと思うけど?」
「嫉妬したりしないんですか?」
「あー、まー傍から見たらそうね・・・リサさん、Lv50オーバーとエッチしたことある?」
「無い・・・と、思います」
「一度してみればわかると思う。あれは、本気になられたら一人で相手するとか無理だから・・・」
「そ・・・そんなに凄いんですか?」
「そうね。ここの全員で挑んでも半分は気絶させられるわ。本能なのかな?そうなると独占しようって気持ちが薄れるの。その上、心もちゃんと満たしてくれる奴だしね」
「・・・私・・・大丈夫でしょうか?」
「?・・・あー、ダンジョンでって事?アイツ、リサさんとはしないわよ?」
「えっ?そうなんですか?」
「9人も女囲ってればヤリチン野郎だって思われて当然だけど、アイツ、そうゆんじゃないから・・・」
「きゅ、9人って・・・パーティーメンバーより多いじゃないですかっ!」
「でも、考えてみたら、9人中8人はあたしが連れて来てた疑惑?あたしも含めて?」
「・・・ちょっとわかんないです」
「いいのよ。コレはあたしらのカタチ。わかる必要も無ければ、混ざる必要も無いわ」
「シリアさん・・・なんかカッコよくなっちゃいましたね・・・昔はダメな娘だったのに・・・」
「ちょっ!昔のことはナシよっ!あの頃のあたしは死んだわっ!」
~~~~~
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
「そろそろ着きますね」
「よしっ、じゃ、余計なトラブル防止の意味も含め、全員フル装備で。マスクもね」
「はーい」
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
「あの・・・中身知ってても怖いんですが・・・」
「あー、傍から見たら、リサさん誘拐してる、悪の一味以外のナニモノでもないよねー」
「まぁ、基本、会話はリサさん任せって事で、俺達は護衛に徹しとこ」
「敵視認!、前方広範囲、距離1000くらい?種別不明っ!数・・・めちゃめちゃいっぱい居るって!逃げるっ?」
「おっ、おっ、おはようございますっ!」
ペコリっ
「あー、宜しくお願いします」
「・・・」
「じゃっ、とりあえず出発しますか」
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
「あれ?そういえば潜ってる間、馬車どうすんのよっ!」
「あー、それは入り口の所に預かる業者が居るから大丈夫らしい。魔石の買い取り屋とかも居るらしいぞ」
「魔石は・・・本当はギルドで換金して欲しいのですが、違反では無いですからね」
「あれ?そんなの居たらギルド、やってけないんじゃない?」
「いえ、魔石だけが商材では無いですから・・・それに、ギルドで換金してくださる方々の方が多いですし・・・」
「あー、それって受付さん目当てだよねー」
「・・・はい。私はもうお局ですが、若くて可愛い子が採用されますから」
「そういえば、オークの時も、シリアの彼氏殺しちゃった時も受付さんでしたね」
「言い方びみょー」
「えっ?旦那様?奥様の彼氏さんを殺して奪い取ったのっ?ですかっ???」
「あー、そうじゃないけど、そう言えない事も無い?」
「彼氏違うしっ!元カレだしっ!」
「あの時は驚きましたー。でも、シシラル・ビレッジの解散も、ユリアさんにお伝えしたのも、試練の洞窟の完了報告も私が担当させて頂きましたので、なんだか懐かしいですね~」
「「ごふっ!(ケフッ!)」」
「やめたげてっ!泣いちゃってる子だって居るんですっ!」
「まったく悪意なく地雷を踏み散らかすリサさんであった・・・」
「考えてみたら私達ってすんごいトラウマパーティーですよねー」
「「「「「・・・」」」」」
「あの?何かマズイこと言っちゃいました?」
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
「あっ、そういえば・・・」
「ん?リサさん、どうしたの?」
「あー、リサさんね、リサさん・・・」
「アンタ、5年目にしてようやっと名前わかったわね」
「えっ?カインさん、私の名前・・・知らなかったんですか?」
「あー、その、なんていうか、機会が無かったと言うか・・・」
「・・・自信・・・無くしそうです・・・ちゃんと覚悟してきたのに・・・」
「「「「「?」」」」」
「覚悟?」
「だ、ダンジョンですからっ!私もちゃんと知ってますっ!外のルールは通用しないって!中であったことは外に出たら内緒だってっ!私、ちゃんとした下着で来ましたからっ!それはもう乱れた夜になっちゃうって!」
「「ぶふぉっ!(ケフケフッ!ケフケフッ!ケフケフッ!)」」
「ちょ、ユリア? アンタ大丈夫?」
「大丈・・・ぶじゃないかも知れません・・・」
「リサさん・・・おそろしい娘っ!」
「「「「「・・・」」」」」
「あの?何かマズイこと言っちゃいました?」
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
~~~~~
「え~、思わぬ刺客が潜んでいましたが~、一日目もなんとか終わり、今日はここで野営します。リサさんが居るので、お風呂は男女別れて入ることにしますねー」
「「「「「はーい」」」」」
「だ、旦那様・・・出来ればわたしは旦那様とご一緒に・・・」
「あー、そうだな。そうしようか」
ちゃぽんっ・・・・・ぴとっ
「・・・ユリア・・・心配しなくても、大丈夫だがら」
「あの・・・その・・・ごめんね?」
「全然気にならないって言ったら嘘になるけど、とっくに許してるし、エッチのときに酷いことしちゃうのはまた別物だから・・・しかも今の状況だとそもそも俺にどうこう言う資格無いじゃん?ほんと、もう、安心していいからね?」
「・・・うん・・・ありがとう」
ちゅっ
やばい・・・何このかわいい生き物?ムラムラっときちゃうってば!
~~~~~
「あの~シリアさん、は、カインさんの奥さんなんですよね?」
「そうよ?」
「その・・・いいんですか?」
「ユリアのこと?別に問題ないと思うけど?」
「嫉妬したりしないんですか?」
「あー、まー傍から見たらそうね・・・リサさん、Lv50オーバーとエッチしたことある?」
「無い・・・と、思います」
「一度してみればわかると思う。あれは、本気になられたら一人で相手するとか無理だから・・・」
「そ・・・そんなに凄いんですか?」
「そうね。ここの全員で挑んでも半分は気絶させられるわ。本能なのかな?そうなると独占しようって気持ちが薄れるの。その上、心もちゃんと満たしてくれる奴だしね」
「・・・私・・・大丈夫でしょうか?」
「?・・・あー、ダンジョンでって事?アイツ、リサさんとはしないわよ?」
「えっ?そうなんですか?」
「9人も女囲ってればヤリチン野郎だって思われて当然だけど、アイツ、そうゆんじゃないから・・・」
「きゅ、9人って・・・パーティーメンバーより多いじゃないですかっ!」
「でも、考えてみたら、9人中8人はあたしが連れて来てた疑惑?あたしも含めて?」
「・・・ちょっとわかんないです」
「いいのよ。コレはあたしらのカタチ。わかる必要も無ければ、混ざる必要も無いわ」
「シリアさん・・・なんかカッコよくなっちゃいましたね・・・昔はダメな娘だったのに・・・」
「ちょっ!昔のことはナシよっ!あの頃のあたしは死んだわっ!」
~~~~~
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
「そろそろ着きますね」
「よしっ、じゃ、余計なトラブル防止の意味も含め、全員フル装備で。マスクもね」
「はーい」
ぽっく ぽっく ぽっく ぽっく
「あの・・・中身知ってても怖いんですが・・・」
「あー、傍から見たら、リサさん誘拐してる、悪の一味以外のナニモノでもないよねー」
「まぁ、基本、会話はリサさん任せって事で、俺達は護衛に徹しとこ」
「敵視認!、前方広範囲、距離1000くらい?種別不明っ!数・・・めちゃめちゃいっぱい居るって!逃げるっ?」
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