I.B.(そこそこリアルな冒険者の性春事情!)

リカトラン

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2nd season 第一章

109 Sewing Machine

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知ってるか?
ミシンって使う糸、一本じゃ無いんだぜ?

針の穴に通された上糸、生地を貫いてる一瞬の間に、その上糸に下糸を引っ掛けられないと縫えない。
もうね、ほんとね、まじ、ムキーッってなるから?

そもそもネジにしろ、板バネにしろ、ミシン作る前に、部品を作るための工作機械を作るための道具を作るとこからやんなきゃなんない。

ふーっ。
そりゃ産業革命とか起きちゃいますわ。
もうね、自動車とか余裕で作れる気がする。
タイヤ無いけど。

「・・・出来た・・・のか?」
「ああ、ナルドさん、俺達はやり遂げた!これで、これで、みんなに内緒で、マイクロビキニの生産ができるっ!」

うん。
頼んだらね?エマなら作ってくれると思うんだ。
でもね?
さすが、ちょっと恥ずかしい・・・。

「じゃ、早速作るぜ!」

カタカタカタカタ カタカタカタカタ

うむ、マイクロビキニは布面積が地球に優しい。
図面も無しでいきなり作れる。
なんて画期的な服なんだ!
服じゃないけど。

「か、カイン!?おまっ、それっ、ちっちゃ過ぎんだろ?」
「チッチッチッ、ナルドさん、わかってないなー。コレはエロい事する為だけに着る水着だ。だから小さければ小さいほどいいんだ」

「そこまで行ったらマッパでいいだろ?」
「はぁー、もうね、わかった。この試作一号、ナルドさんにあげるから、ちょっと娼館行って試してみ?もうね、戻ったら絶対俺の事尊敬すっから。忠誠とか誓っちゃうから」
「言うじゃねぇか?ヲイ。そこまで言うなら試してきてやらぁ!待ってろよ!」

しかし・・・この技術、どう扱ったもんかね?

『異世界に平成の技術を持ち込むのは如何なものか!』的なモラルは俺に無い。
しかし、ひとたび世に出してしまった技術は、俺の手を離れて勝手に育っていくだろう。
そうなったとき、俺はそれを越える力を持っていなければならない。
この世界の技術成長に追い抜かれたら、大切な嫁達を守れないからだ。

あ、いい事思いついたっ!
俺様ちょー天才っ!

完成した一号機のあちこちに、おもむろに図柄を刻んでいく。
使用文字は・・・うん、漢字にしちゃえ。
円と星型と文字を刻めば、あーら不思議、なんちゃって魔法陣の出来上がり~。
仮にその道の専門家に調べられても、漢字だから解読不能っ!
技術者が分解しない限り、特別な魔道具だと思われるだろう。
うんうん、一件落着。

では心置きなくマイクロビキニの量産にかかるとしよう。
何色がいっかなー?
個人的には白が好きなんだよねー。
でも黒も捨てがたい。
ゴールドはアリだが、ピンクやブルーはダメだ、何故かエロさが半減する。
よし、黒いひもに白い布でいってみようじゃないか?

やっべ、楽しいっ!
洋服つくんのちょー楽しいっ!

カタカタカタカタ カタカタカタカタ

「アンタ、それ、何つくってんの?」

ぎっ くぅ!

「えーと、えーと、おまえのビキニ?」
「ふーん、コレがミシン?」
「ああ、ついさっき完成した!だから最初におまえの縫ってる!」

「ほんとアンタ、あたしの事、好きすぎよねっ?」
「素直に認めよう。大好きです!」
「・・・もぅ、ばかっ!・・・っていうか、随分ちっちゃくない?」
「ちっちゃくないっ!ちっちゃくないよっ!」

「まっ、いいわ・・・それ、着て欲しいんでしょ?」
「まじ?着てくれる?ほんとに?ほんとに?」
「ほら、貸しなさい。ユリアと着てあげるから、少ししたら来なさい?」
「はいっ!行きますっ!ちょー行きますっ!」

何ということだ!?
土下座してお願いしようと思ってたのに、あっさり着てもらえるとはっ!
神に感謝をっ!

シリアの部屋の前でウロウロすること数分。
もういいかな?もういいよね?

コンコンッ

「入ってもいいか?」
「いいわよっ」

ガチャリ・・・Oh!!!

「女神だ・・・女神様がいる・・・二人もっ!」
「ばかっ!」
「ちょっ、ねっ!回って見せて、クルって、回って見せてっ!」

クルリっ・・・Oh!!!

「アンタ、ほんとスケベよね?」
「旦那様のえっちっ!」

思いの外、二人とも機嫌がいい。
やっぱ、手作りって嬉しいのか?

「死ぬほど苦労してミシン作った甲斐があった。ミシンがあれば、俺でも二人に着せたい服が縫える!」
「もうっ、外で着れないようなのばっかり作る気でしょ?」
「はい、作りますっ!全力で作らせていただきますっ!」







「まっ、でも、ちょっと嬉しいわね?」
「はい。旦那様に服を縫って貰えるなんて・・・想像もしてませんでしたっ!」
「ねっ、今度ちょっと、寝転がって見せて?こう、むにゅーっと、むにゅーっと!」

この世界にカメラが無いのが恨めしい。
照れながらも、リクエストに応えてポーズを決める嫁達ちょーかわいい!
感動のあまり、夕食前なのに二人ともぐちゃぐちゃにしたった(きゃはっ!

~~~~~

「むっ、奥方様、少し顔が赤いぞ?熱があるのでは無いか?」
「あれあれ~?ユリアちゃんもフラフラしてる?風邪かな?かなかな?」
「コイツに襲われて足腰立たないっつーの。お腹減ったわっ!」

神聖なる神殿の食堂で相応しくない会話を始めたところでナルドさんが戻った。

「カイン猊下・・・俺の負けだ、生涯の忠誠、誓ってやろうじゃねぇか!」
「おっちゃんどったの?」
「ナルドさんにもマイクロビキニの素晴らしさを教えたかったんだけど、さすがに見せてあげらんないじゃん?だからちょっと娼館行って試すように言ったんだ」
「いやあぶなかったぜ?危うく娼館の娘にプロポーズしそうんなった・・・やっぱカインはすげーわ」
「「「「「・・・」」」」」
「ナルドおじちゃん、不潔ですっ!」
「あんたら・・・まっ、いいけどね。おっちゃんもオスだし」

「主殿、そのというのは何なのだ?」
「あー、コレです。っていうかみんなの分も縫った・・・ごめんなさい・・・スケベな主でごめんなさい・・・」
「???・・・あっ、ミシン、完成したかな?かなかな?」
「食事の後で見せるよ。一台できればあとはナルドさんが量産してくれるから」
「おうっ、アレはいいもんだ。ガンガン増やすぜっ!」

~~~~~

「すごっ!ライザが服縫ってるわよっ!」
「これが普及したら、本当に安く服が買えるようになるな」
「あー、しくみは外に伝えたくないから、門外不出のって事にして、救護院の仕事にしようかと思うんだ」
「主殿っ!良い考えです!施されるだけでは、人は幸せになれないですからっ!」

そうなると・・・機織り、紡績・・・うーん、飛杼シャトルって単語は知ってても、しくみとか全然知らないんだよね。
うん、そこはちょっと気づかなかったフリで行こう。
大事なのはそこじゃない。

思い思いのエロ可愛い服を縫って、それを着てくれる嫁達にメロメロになる。
文明の発展とかどうでもいい。
光の速さで世界とつながっても、あんま幸せとか感じなかったし。
ほどほどに、ほどほどに、それが大事だよな?
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