7 / 28
第7話
しおりを挟む
食事もすんで、3人は表に出た。
「さ、あとの用はないけど、なにか用立てるものはある?」
と藤代と薫の顔を見回したが、2人には何もないらしく、
「じゃあ帰るだけか。ちょっとつまんないけど、仕方ないね」
時間はもう4時になろうとしていて、11月の陽はもう傾き切ろうとしている。
「帰るのがいいですよ」
あまり遅くなると人混みも増しますしーと言う藤代の言葉に従い、雪は円タクで帰ろう、と道路に向き2人もそれに習い向き直ったときだった。
「こんのヤロウ!」
と言う怒声と共に、馨が後ろに引っ張られ、そして歩道に投げつけられた。
「馨くんっ!」
雪が叫ぶ。
「っっつ!」
反射的に頭を庇い、起き上がった馨は自分を怒鳴った男を見て固まる。
「親方…」
「てめえ捨介!逃げ出しやがって!どこに行ったと思いきやなんだぁ?綺麗なべべ着せられて、どこの金持ちに取り入った!金取って戻ってこい!」
立ち上がった馨の胸を締め上げて、大男は唾がかかるほど近くに顔を寄せ怒鳴りつけてきた。
「あなた何をっ…」
声をあげて無鉄砲にも大男に飛びついて行こうとする雪を止めて、藤代が前に出た。
「すまないが、その子はもう当家主人の世話になっている身だ。そんな乱暴に扱わないでくれ」
馨の胸ぐらを掴む手の手首をギュッと握って、藤代は目を離さずに大男の親方に言う。
大男とはいえ藤代とそう変わらない体格だ。
「なんだおめえは。当家主人だぁ?こいつは俺の子飼いの弟子なんだよ。こいつを10の頃から面倒見て、掏摸教えたのも俺だ。俺の許可なしに世話すんな」
負けじと目を逸らさずに親方も藤代に顔を寄せてくる。
締め上げられている馨は、さっきよりは苦しくないがこの男の大声のせいで銀座の街が騒然としてしまったことが申し訳なくなった。
「暴力でこんな子供を従えさせ、仕事と称して泥棒をさせているお前に渡すわけがないだろう。手を離せ。離さないと、その商売道具の手首を折るぞ」
手首を握る手に力を入れて、藤代は馨から手を離すよう引っ張るが、なかなか頑固で外れない。
「どこの偉いさんか知らねえけどな。礼儀ってものがあるだろう。こいつを譲ってくれ、なり言いにくるのが筋なんじゃないのか?こいつは連れてくから、金持って挨拶に来いと、主人とやらに伝えろ」
胸ぐらを掴む手に力を込め、馨ごと腕を振り切ると反動で馨が道に倒れてしまった。
「2.3日優しくされたくらいでお前、随分やわになったじゃねえか?鍛え直してやる、俺んとこに戻ってこい」
今度は襟首を掴み引き上げようとするのを、藤代が馨を引っ張りあげ自分の後へと送る。
「この子は渡さないと言っただろう。正規の手順を踏んでこの子を預かったわけでもないだろうお前に、挨拶に行く道理はない」
「お前らだって誘拐同然だろうが。金積めばやるって言ってんだ。金もってこい!300円でも持ってくれば考えるぜ」
馨は絶対に戻りたくない気持ちから藤代に捕まってはいたが、親方がーこっちにこいって言ってんだよーと手を伸ばしてきたので咄嗟に逃げようと走り出し、その方向が今ではそれなりに車も走る道路だった。
馨は道路への段差で躓き、車道へ転がり出てしまい右方向からの車を確認したが避けきれず、その場に身を丸めてしまう。
周りからはご夫人の悲鳴や男性のー危ないっ!ーと言った声が響き、車はキイイイーーーッと言う派手なブレーキ音を立てて、転んだ馨の数センチ手前で止まった。
「馨くん!」
雪が走り寄り、身体を触って怪我はないか、痛くはないか、と聞いている、が、そこに止まった車から1人の男性が降りてきた。
インバネスを羽織りハットを被った男性は、道路に座っている2人に
「まずは歩道へ戻りなさい」
と声をかけ、そのまま藤代のところまで歩いて行った。
「あ…旦那様…?」
雪は歩いて行った男性を目で追って呟く。
「藤代、何があった。説明してくれ」
男性が藤代と並ぶと、藤代もその男性が頼政だと気づき、一歩下がって頭を軽く下げて今までの経緯を頼政に話して聞かせる。
「なるほど」
そう呟いて頼政は親方の前へ立ち、身長的に少し高い目線から冷たい目で見下ろした。
「あなたが馨の親方でしたか。私は東堂頼政と申します」
冷たい目と冷たい口調に、親方も負けじと声をあげる。
「俺は川西寅だ。金貸しの寅といやあ、東京中で通用するぜ」
「そうでしたか。有名人とお話ができて光栄です。さて、あの者…あなた方は捨介と呼んでいましたか、捨介くんを面倒見ていた方と聞きましたが?親代わりに?」
「そうだよ。10の頃に浅草でくたばりかけてたのを、俺が看病して掏摸も教えて育てたんだ。ただで渡す訳にはいかねえんだよ」
頼政が随分下手に話してくるものだから、寅は調子に乗っていた。
「細っこかったのによ、あそこまで背も伸びて立派な男にしたのも俺だ。欲しいなら金を払って持っていきな」
頼政はしばし考えるふうに腕を組んでいたが
「そうですか、わかりました」
その言葉に馨は顔をあげ絶望的な目で頼政を見上げた。
「では、治療費300円お支払い頂けますか?あの者を殴って怪我させたのはあなたでしょう?それを治療させたのは私どもです。親御さんであれば支払い義務が生じますね」
寅の顔が歪む。
「お支払い頂けたら、馨を…いえ捨介くんをお渡しいたします」
未だ冷たい目で見下ろして、言ってくる頼政の圧は半端がない。
「な…何を言ってやがる。俺の子飼いに何したっていいんだよ!」
「結果的に内臓に何もなかったからいいようなものの、臓腑に傷でもできていたら彼は今ここにいませんよ。何してもいいというのは殺してもいいことにはなりませんよね。それにそれは法律で決まっていますか?どうなんです?先生」
気づかなかったが、馨と雪の脇にやはりインバネスにハットを被り、こちらは眼鏡をかけた男性がにこにこと立っていた。
「今までの話を聞かせてもらいましたが、誘拐、傷害、最後には人身売買を匂わせるようなことも言っていた気がしますねえ」
「笹倉さん…」
見上げた雪がつぶやくように名を呼ぶと、笹倉は帽子をとって雪に向い
「お久しぶりですね、雪さん。はじめまして、馨くん」
と挨拶をしてくれた。
「彼は弁護士でね、今日ちょっと仕事で一緒になっていたところこんな光景に出くわしてしまって…どうします?なんだかいっぱい罪を背負ってるようですけど」
「お…お前だって誘拐…」
「私どもは、怪我をした子供を助けて治療を施し、面倒を見ているだけです。これから野に放つかもしれないのに、誘拐罪は問えないでしょうね」
笹倉もうなづきながら近づいてきて
「あなた、もう分が悪いことはわかってるんでしょう。子飼いの泥棒の1人欠けたくらいでやってけないんですか?仕立て屋銀次を気取るなら、もっと大らかに生きないとね。子供1人くらい解放してやんなさいよ」
完璧に洋装を着こなし、職業も…片方はわからないけど上流っぽい2人を前に、それなりの着物は着ているが品のない色、品のない持ち物の寅に勝ち目があるわけがなかった。
「わかったよ…捨介なんざくれてやらあ!その代わりおい!捨介!こいつらに捨てられても俺んとこ来るんじゃねえぞ!きやがったら浅草の海に放り込むからな!」
そう捨て台詞を吐いて、寅こと馨の元親方は肩をイカらせて帰って行った。
「旦那様!ありがとうございました」
立ち上がった馨は深々と頭を下げ、本当に感謝した。
親方の顔を見た時にはもう人生終わったような気になっていた分、頼政が本当に神のようだ。
「今度会う時と言いながら、その日のうちに顔を見たが馨、垢抜けたな」
頼政が馨の頭を撫で、そして雪と交互に見ながら
「雪に買い物を任せたら、どうせ銀座だろうと踏んでちょっと回り道をしてよかったよ。怪我はないか?」
「旦那様…ありがとうございました…馨くんも私も怪我はありません」
馨の肩を抱きながら、雪も頭を下げる。
「怪我が無いならいい。藤代もよくやった。礼を言う」
ハットを外して藤代に微笑むと、
「もったいないです」
とまたもう一歩下がり軽く頭を下げた。
「実は馨のことで笹倉を呼んでいる。一度家に戻って少し話がしたい。ええと、車にはあと2人しか乗れないが…」
そこは藤代が
「私はナリも大きいので、円タクで帰らせていただきます。お先にお帰りになってください」
と身を引き、頼政はー済まないなーと藤代の肩をポンと叩き、周りに集まった人々にもお騒がせいたしましたと軽く頭を下げて道路脇に寄せてあった車に乗り込んでいった。
藤代は笹倉という客人がいるなら少々酒の肴でも買って帰ろうと、もう一度銀座の雑踏へと戻ることにした。
「さ、あとの用はないけど、なにか用立てるものはある?」
と藤代と薫の顔を見回したが、2人には何もないらしく、
「じゃあ帰るだけか。ちょっとつまんないけど、仕方ないね」
時間はもう4時になろうとしていて、11月の陽はもう傾き切ろうとしている。
「帰るのがいいですよ」
あまり遅くなると人混みも増しますしーと言う藤代の言葉に従い、雪は円タクで帰ろう、と道路に向き2人もそれに習い向き直ったときだった。
「こんのヤロウ!」
と言う怒声と共に、馨が後ろに引っ張られ、そして歩道に投げつけられた。
「馨くんっ!」
雪が叫ぶ。
「っっつ!」
反射的に頭を庇い、起き上がった馨は自分を怒鳴った男を見て固まる。
「親方…」
「てめえ捨介!逃げ出しやがって!どこに行ったと思いきやなんだぁ?綺麗なべべ着せられて、どこの金持ちに取り入った!金取って戻ってこい!」
立ち上がった馨の胸を締め上げて、大男は唾がかかるほど近くに顔を寄せ怒鳴りつけてきた。
「あなた何をっ…」
声をあげて無鉄砲にも大男に飛びついて行こうとする雪を止めて、藤代が前に出た。
「すまないが、その子はもう当家主人の世話になっている身だ。そんな乱暴に扱わないでくれ」
馨の胸ぐらを掴む手の手首をギュッと握って、藤代は目を離さずに大男の親方に言う。
大男とはいえ藤代とそう変わらない体格だ。
「なんだおめえは。当家主人だぁ?こいつは俺の子飼いの弟子なんだよ。こいつを10の頃から面倒見て、掏摸教えたのも俺だ。俺の許可なしに世話すんな」
負けじと目を逸らさずに親方も藤代に顔を寄せてくる。
締め上げられている馨は、さっきよりは苦しくないがこの男の大声のせいで銀座の街が騒然としてしまったことが申し訳なくなった。
「暴力でこんな子供を従えさせ、仕事と称して泥棒をさせているお前に渡すわけがないだろう。手を離せ。離さないと、その商売道具の手首を折るぞ」
手首を握る手に力を入れて、藤代は馨から手を離すよう引っ張るが、なかなか頑固で外れない。
「どこの偉いさんか知らねえけどな。礼儀ってものがあるだろう。こいつを譲ってくれ、なり言いにくるのが筋なんじゃないのか?こいつは連れてくから、金持って挨拶に来いと、主人とやらに伝えろ」
胸ぐらを掴む手に力を込め、馨ごと腕を振り切ると反動で馨が道に倒れてしまった。
「2.3日優しくされたくらいでお前、随分やわになったじゃねえか?鍛え直してやる、俺んとこに戻ってこい」
今度は襟首を掴み引き上げようとするのを、藤代が馨を引っ張りあげ自分の後へと送る。
「この子は渡さないと言っただろう。正規の手順を踏んでこの子を預かったわけでもないだろうお前に、挨拶に行く道理はない」
「お前らだって誘拐同然だろうが。金積めばやるって言ってんだ。金もってこい!300円でも持ってくれば考えるぜ」
馨は絶対に戻りたくない気持ちから藤代に捕まってはいたが、親方がーこっちにこいって言ってんだよーと手を伸ばしてきたので咄嗟に逃げようと走り出し、その方向が今ではそれなりに車も走る道路だった。
馨は道路への段差で躓き、車道へ転がり出てしまい右方向からの車を確認したが避けきれず、その場に身を丸めてしまう。
周りからはご夫人の悲鳴や男性のー危ないっ!ーと言った声が響き、車はキイイイーーーッと言う派手なブレーキ音を立てて、転んだ馨の数センチ手前で止まった。
「馨くん!」
雪が走り寄り、身体を触って怪我はないか、痛くはないか、と聞いている、が、そこに止まった車から1人の男性が降りてきた。
インバネスを羽織りハットを被った男性は、道路に座っている2人に
「まずは歩道へ戻りなさい」
と声をかけ、そのまま藤代のところまで歩いて行った。
「あ…旦那様…?」
雪は歩いて行った男性を目で追って呟く。
「藤代、何があった。説明してくれ」
男性が藤代と並ぶと、藤代もその男性が頼政だと気づき、一歩下がって頭を軽く下げて今までの経緯を頼政に話して聞かせる。
「なるほど」
そう呟いて頼政は親方の前へ立ち、身長的に少し高い目線から冷たい目で見下ろした。
「あなたが馨の親方でしたか。私は東堂頼政と申します」
冷たい目と冷たい口調に、親方も負けじと声をあげる。
「俺は川西寅だ。金貸しの寅といやあ、東京中で通用するぜ」
「そうでしたか。有名人とお話ができて光栄です。さて、あの者…あなた方は捨介と呼んでいましたか、捨介くんを面倒見ていた方と聞きましたが?親代わりに?」
「そうだよ。10の頃に浅草でくたばりかけてたのを、俺が看病して掏摸も教えて育てたんだ。ただで渡す訳にはいかねえんだよ」
頼政が随分下手に話してくるものだから、寅は調子に乗っていた。
「細っこかったのによ、あそこまで背も伸びて立派な男にしたのも俺だ。欲しいなら金を払って持っていきな」
頼政はしばし考えるふうに腕を組んでいたが
「そうですか、わかりました」
その言葉に馨は顔をあげ絶望的な目で頼政を見上げた。
「では、治療費300円お支払い頂けますか?あの者を殴って怪我させたのはあなたでしょう?それを治療させたのは私どもです。親御さんであれば支払い義務が生じますね」
寅の顔が歪む。
「お支払い頂けたら、馨を…いえ捨介くんをお渡しいたします」
未だ冷たい目で見下ろして、言ってくる頼政の圧は半端がない。
「な…何を言ってやがる。俺の子飼いに何したっていいんだよ!」
「結果的に内臓に何もなかったからいいようなものの、臓腑に傷でもできていたら彼は今ここにいませんよ。何してもいいというのは殺してもいいことにはなりませんよね。それにそれは法律で決まっていますか?どうなんです?先生」
気づかなかったが、馨と雪の脇にやはりインバネスにハットを被り、こちらは眼鏡をかけた男性がにこにこと立っていた。
「今までの話を聞かせてもらいましたが、誘拐、傷害、最後には人身売買を匂わせるようなことも言っていた気がしますねえ」
「笹倉さん…」
見上げた雪がつぶやくように名を呼ぶと、笹倉は帽子をとって雪に向い
「お久しぶりですね、雪さん。はじめまして、馨くん」
と挨拶をしてくれた。
「彼は弁護士でね、今日ちょっと仕事で一緒になっていたところこんな光景に出くわしてしまって…どうします?なんだかいっぱい罪を背負ってるようですけど」
「お…お前だって誘拐…」
「私どもは、怪我をした子供を助けて治療を施し、面倒を見ているだけです。これから野に放つかもしれないのに、誘拐罪は問えないでしょうね」
笹倉もうなづきながら近づいてきて
「あなた、もう分が悪いことはわかってるんでしょう。子飼いの泥棒の1人欠けたくらいでやってけないんですか?仕立て屋銀次を気取るなら、もっと大らかに生きないとね。子供1人くらい解放してやんなさいよ」
完璧に洋装を着こなし、職業も…片方はわからないけど上流っぽい2人を前に、それなりの着物は着ているが品のない色、品のない持ち物の寅に勝ち目があるわけがなかった。
「わかったよ…捨介なんざくれてやらあ!その代わりおい!捨介!こいつらに捨てられても俺んとこ来るんじゃねえぞ!きやがったら浅草の海に放り込むからな!」
そう捨て台詞を吐いて、寅こと馨の元親方は肩をイカらせて帰って行った。
「旦那様!ありがとうございました」
立ち上がった馨は深々と頭を下げ、本当に感謝した。
親方の顔を見た時にはもう人生終わったような気になっていた分、頼政が本当に神のようだ。
「今度会う時と言いながら、その日のうちに顔を見たが馨、垢抜けたな」
頼政が馨の頭を撫で、そして雪と交互に見ながら
「雪に買い物を任せたら、どうせ銀座だろうと踏んでちょっと回り道をしてよかったよ。怪我はないか?」
「旦那様…ありがとうございました…馨くんも私も怪我はありません」
馨の肩を抱きながら、雪も頭を下げる。
「怪我が無いならいい。藤代もよくやった。礼を言う」
ハットを外して藤代に微笑むと、
「もったいないです」
とまたもう一歩下がり軽く頭を下げた。
「実は馨のことで笹倉を呼んでいる。一度家に戻って少し話がしたい。ええと、車にはあと2人しか乗れないが…」
そこは藤代が
「私はナリも大きいので、円タクで帰らせていただきます。お先にお帰りになってください」
と身を引き、頼政はー済まないなーと藤代の肩をポンと叩き、周りに集まった人々にもお騒がせいたしましたと軽く頭を下げて道路脇に寄せてあった車に乗り込んでいった。
藤代は笹倉という客人がいるなら少々酒の肴でも買って帰ろうと、もう一度銀座の雑踏へと戻ることにした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる