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体調管理も仕事のうちです。
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その日は、朝からおかしかったのだ。
side.アレクサンダー
____________________
「おっ、おはよう。セシリア。珍しいな、今日は1人か?」
今日はあいにくの雨で、朝の訓練を中止した。
いつもより遅い朝食を食べに、食堂に行くと、セシリアを見つける。
基本的に兄妹でいるのをよく見かけるのだ。
一人でいるのは珍しい、と声を掛けた。
「…あ、アレクサンダー団長、おはようございます。」
ボーとしていたのだろうか。少し間をおいて返事が来る。
「お兄ちゃんは、今日、朝から王宮に用事があると言っていました。」
だから今日は一緒じゃないんです。だから好きなの食べられます。と言う彼女に違和感を覚える。
あぁ、いつも仕事の時は、ノア団長、と言っていたからか、とすぐに気付く。
たまには間違う事もあるだろう、そう思って聞き流した。
side.アリア
____________________
パリンッ
「セシリア……?」
「あ、すみません、すぐに片付けます。」
「…うん。」
これで3度目。
ポーションの器具を落とし、割った数だ。
「どうしたの?何か悩み事でもあるの?」
「え?悩み?そうですね…シャロン様に会えない悩みならいつでも。」
心配して聞けば、いつものセシリアだった。
「はいはい。もう、次は落としちゃダメよ?」
「はーい。」
少し違和感は残るけど、まぁ、そう言う日もあるかと、見過ごした。
side.オギンスキ
____________________
昼から晴れた為、参加可能な剣士の者を集め、訓練を開始する。
数十分ほどし、ひと休憩しようと剣を置いた。
ちょうどその時だ。
植物園の帰りだろう、薬草が入った籠を持ったセシリアが、何もないところで躓き、地に倒れた。
「セシリアっ、大丈夫か?」
「すみません、オギンスキ団長。ありがとうございます。」
手を差し出せば、素直に掴み、立ち上がる。
「よく転けちゃうんですよね、私。」
ドジっ子属性じゃないはずなんですけどね、と笑いながら散らばった薬草を拾うセシリアは、いつもより元気がないような気がする。
「ほら、これでも食べて元気出せ。」
そう言って飴を渡せば、ふふっ、いつもありがとうございまーす!と、ノアと似た表情で笑っていた。
side.イリヤ
____________________
綺麗に手入れさえたベージュの髪を結び直していると、イリヤ副団長!と部下の剣士に呼ばれる。
要件を聞き、上司であるオギンスキ団長を探していると、訓練場近くで誰かと話しているのを確認する。
「あらぁ、セシリアちゃんじゃなーい!」
「イリヤ副団長!お久しぶりです。」
その人物は、薬草が入った籠を持った、この騎士団最年少のセシリアちゃんだった。
「あら?なんか元気ないんじゃなぁい?」
「今、ここで転んじゃったからですかね…?失態でした。」
そう言って笑う彼女は、やはり元気がないように見える。
いつも元気な彼女を見て、私は元気をもらっているのだ。心配もする。
まぁ、転けたりした後ってテンションさがるものねぇ、と納得し、セシリアちゃんと別れる。
私は、オギンスキ団長に向き直り、本来の用事に取りかかった。
side.シャロン
____________________
「ぁ、シャロン様!」
「……セシリアか。」
アレク団長に頼まれ、研究所に資料を持っっていく途中、植物園帰りのセシリアに出くわす。
「お仕事お疲れ様です!」
毎日大変ですね!、というセシリアは、いつものセシリアだ。……と最初は思った。
「あぁ。ノア団長に用事があってな。」
「ノア団長にですか?それなら、まだ王宮から帰ってきていませんよ?」
言付けなら、承りますよ?と言うセシリアに、だからか、と納得する。
「そう言う事ならお願いしたいが…セシリア、お前、熱あるだろう?」
「え?熱?」
そんなの、ないと思いますけど……?と首を傾げる彼女に、はぁ、とため息が出る。
「良いから、今日はもう休め。それも俺が持って行くから。」
そう言って、セシリアが持っていた籠を奪えば、シャロン様!と籠に手を伸ばしてくる。
それを無視し、歩き出そうとすると、セシリー!と背後から声が聞こえた。
はぁ、良かった。この人が帰ってきて。と思い振り向けば、
「ギャッ!セシリー顔色悪いじゃんかー!なんでお仕事してるのー⁉︎ばかなのぉ⁉︎」
「え、ちょっとノア団長⁉︎」
そこには、顔を一瞬見ただけで妹の体調がわかる兄が、焦った顔をして立っていた。
____________________
「もう!なんで無理するかなぁ?熱測ったの?薬飲んだの?ご飯は?食べれた?」
「果物食べた!熱は測ってないし、薬も飲んでない!」
「ダメじゃん、バカ!」
「バカって言う方がバカなんだ!」
「はいはい、おとなしくしてなさぁい!そんな状態で仕事しても邪魔でーす。……あ、ごめんねぇ、シャロン。僕に用事ぃ?」
「はい。これをアレク団長から。…後にしましょうか?」
「んー?いやぁ、受け取って行くよぉ。ただ、その薬草は研究所にお願いできるかなぁ?僕はセシリーを寮に連れて行くからぁ。」
「わかりました。では。」
「あっ!シャロン様!」
「よろしくねぇ。…ほらぁ、行くよー、セシリー。」
side.アレクサンダー
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「おっ、おはよう。セシリア。珍しいな、今日は1人か?」
今日はあいにくの雨で、朝の訓練を中止した。
いつもより遅い朝食を食べに、食堂に行くと、セシリアを見つける。
基本的に兄妹でいるのをよく見かけるのだ。
一人でいるのは珍しい、と声を掛けた。
「…あ、アレクサンダー団長、おはようございます。」
ボーとしていたのだろうか。少し間をおいて返事が来る。
「お兄ちゃんは、今日、朝から王宮に用事があると言っていました。」
だから今日は一緒じゃないんです。だから好きなの食べられます。と言う彼女に違和感を覚える。
あぁ、いつも仕事の時は、ノア団長、と言っていたからか、とすぐに気付く。
たまには間違う事もあるだろう、そう思って聞き流した。
side.アリア
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パリンッ
「セシリア……?」
「あ、すみません、すぐに片付けます。」
「…うん。」
これで3度目。
ポーションの器具を落とし、割った数だ。
「どうしたの?何か悩み事でもあるの?」
「え?悩み?そうですね…シャロン様に会えない悩みならいつでも。」
心配して聞けば、いつものセシリアだった。
「はいはい。もう、次は落としちゃダメよ?」
「はーい。」
少し違和感は残るけど、まぁ、そう言う日もあるかと、見過ごした。
side.オギンスキ
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昼から晴れた為、参加可能な剣士の者を集め、訓練を開始する。
数十分ほどし、ひと休憩しようと剣を置いた。
ちょうどその時だ。
植物園の帰りだろう、薬草が入った籠を持ったセシリアが、何もないところで躓き、地に倒れた。
「セシリアっ、大丈夫か?」
「すみません、オギンスキ団長。ありがとうございます。」
手を差し出せば、素直に掴み、立ち上がる。
「よく転けちゃうんですよね、私。」
ドジっ子属性じゃないはずなんですけどね、と笑いながら散らばった薬草を拾うセシリアは、いつもより元気がないような気がする。
「ほら、これでも食べて元気出せ。」
そう言って飴を渡せば、ふふっ、いつもありがとうございまーす!と、ノアと似た表情で笑っていた。
side.イリヤ
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綺麗に手入れさえたベージュの髪を結び直していると、イリヤ副団長!と部下の剣士に呼ばれる。
要件を聞き、上司であるオギンスキ団長を探していると、訓練場近くで誰かと話しているのを確認する。
「あらぁ、セシリアちゃんじゃなーい!」
「イリヤ副団長!お久しぶりです。」
その人物は、薬草が入った籠を持った、この騎士団最年少のセシリアちゃんだった。
「あら?なんか元気ないんじゃなぁい?」
「今、ここで転んじゃったからですかね…?失態でした。」
そう言って笑う彼女は、やはり元気がないように見える。
いつも元気な彼女を見て、私は元気をもらっているのだ。心配もする。
まぁ、転けたりした後ってテンションさがるものねぇ、と納得し、セシリアちゃんと別れる。
私は、オギンスキ団長に向き直り、本来の用事に取りかかった。
side.シャロン
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「ぁ、シャロン様!」
「……セシリアか。」
アレク団長に頼まれ、研究所に資料を持っっていく途中、植物園帰りのセシリアに出くわす。
「お仕事お疲れ様です!」
毎日大変ですね!、というセシリアは、いつものセシリアだ。……と最初は思った。
「あぁ。ノア団長に用事があってな。」
「ノア団長にですか?それなら、まだ王宮から帰ってきていませんよ?」
言付けなら、承りますよ?と言うセシリアに、だからか、と納得する。
「そう言う事ならお願いしたいが…セシリア、お前、熱あるだろう?」
「え?熱?」
そんなの、ないと思いますけど……?と首を傾げる彼女に、はぁ、とため息が出る。
「良いから、今日はもう休め。それも俺が持って行くから。」
そう言って、セシリアが持っていた籠を奪えば、シャロン様!と籠に手を伸ばしてくる。
それを無視し、歩き出そうとすると、セシリー!と背後から声が聞こえた。
はぁ、良かった。この人が帰ってきて。と思い振り向けば、
「ギャッ!セシリー顔色悪いじゃんかー!なんでお仕事してるのー⁉︎ばかなのぉ⁉︎」
「え、ちょっとノア団長⁉︎」
そこには、顔を一瞬見ただけで妹の体調がわかる兄が、焦った顔をして立っていた。
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「もう!なんで無理するかなぁ?熱測ったの?薬飲んだの?ご飯は?食べれた?」
「果物食べた!熱は測ってないし、薬も飲んでない!」
「ダメじゃん、バカ!」
「バカって言う方がバカなんだ!」
「はいはい、おとなしくしてなさぁい!そんな状態で仕事しても邪魔でーす。……あ、ごめんねぇ、シャロン。僕に用事ぃ?」
「はい。これをアレク団長から。…後にしましょうか?」
「んー?いやぁ、受け取って行くよぉ。ただ、その薬草は研究所にお願いできるかなぁ?僕はセシリーを寮に連れて行くからぁ。」
「わかりました。では。」
「あっ!シャロン様!」
「よろしくねぇ。…ほらぁ、行くよー、セシリー。」
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