魔術師の少女が仕事にも恋愛にも全力でぶつかっていくお話。

シャロンの日常。

－－－<朝食>－－－

朝7時。

開いたばかりの食堂に入る。

シャロン副団長、おはようございます。と言う声に挨拶を返す。

料理を皿に盛り、席を探すと、アレク団長を見つけた。

「おはようございます、アレク団長。」

「おはよう、シャロン。…相変わらずだな、お前。もっと食えよ。」

持っていた皿をテーブルに置き、座る。

「…アレク団長が食べ過ぎなんですよ。」

朝から、皿三枚、茶色が多い皿を確認し、朝から胸焼けしそうだ。

これでも少なくなったんだけどなー、と言うアレク団長を一瞥し、食事を開始した。





－－－<遠征>－－－

「チッ、ミスった。」

「アリア副団長、ポーションありますか？毒消し効果の。」

「あら、シャロン副団長。あるわよ、はい。」

「ありがとうございます。」

「でも、珍しいわね。貴方がポーションを使うだなんて。」

「そうですか？…あぁ、まぁ…そうですね。少しでも怪我とかすると、うるさいのがいるんで。」

「…そうね。…ほら、噂をするとってやつよ。」

「シャロン様ぁぁあ！怪我⁉︎怪我ですか⁉︎あっ！それは毒消しの⁉︎わぁあぁああ！早く！解毒魔術を始めないと！シャロン様！死んじゃダメですー！」

「勝手に俺を殺すな。」





－－－<王宮>－－－

「オギンスキ団長、俺、用事終わったので、ここで待ってます。」

「おう、すまない。レオン団長にこれ渡して来るだけだから、すぐ終わる。」

「はい。わかりました。」



「あれ？シャロン？」

「…ルシヨンか。」

「久しぶり。…レオン団長に用事？」

「アレク団長がな。」

「そうなんだ。…何か機嫌悪い？」

「別に。…なぁ、お前、この間セシリアと…。」

ガチャ

「待たせたな、シャロン。…ん？おぉ、ルシヨンじゃないか。」

「こんにちは、アレク団長。」

「あぁ、…すまない、話し中だったか？」

「いえ、帰りましょう、アレク団長。」

「は？ちょ、シャロン？」



「あーぁ。行っちゃった。この間、俺とセシリアが出かけたのが気になってるくせに。」


「……まぁ、渡さないけど。」





－－－<学生時代>－－－

「シャロン様ー！おはよーございまーす！」

「あぁ、おはよう。」

「今日も制服姿が良くお似合いですね！かっこいい！」



「あっ！シャロン様だ！剣術訓練、頑張ってください！」

「ああ。」



「シャロン様ー！お昼一緒に食べましょー！」

「今日は魔術訓練してからだから無理だ。」

「大丈夫です！待ってます！」

「いや、先に……はぁ、分かった。行くぞ。」



「シャロン様っシャロン様っ！一緒に帰りましょー！」

「家、逆方向だろ。」

「何言ってるんですか！シャロン様をちゃんとお家に送り届けるまでは、私も安心して帰れません！」

「……もう、好きにしろ。」





－－－<髪>－－－

「なぁ、シャロン。お前、髪長いよな。」

「はい？どうしたんですか、いきなり。」

「いや、ふと思ってな。あ、別に長いのがーとか言ってるわけじゃないぞ？戦闘中とか邪魔にならないかと思って。」

「あぁ、まぁ、そうですね。邪魔だなって思うときはあります。洗うのも時間かかるし、乾かすの大変だし。」

「じゃあ切れば良いじゃん。スッキリするぞ？」

「シャロンはぁ、昔ぃ、セシリーにぃ、私っシャロン様の髪好きです！って言われてからぁ、伸ばしてるんだよねー？」

「－ッ⁉︎ノア団長！いきなり現れないでください！」

「あははー、ごめんねぇ。」

「へぇ、そうだったのか。セシリアがねぇ。」

「違いますから！そう言うのじゃないです。」

「ふふっ、焦っちゃってぇ。まだまだ若いねぇ。」




－－－<遠征2>－－－

「はぁ、やっと終わった。」

「あ、シャロンじゃーん。おつかれー。」

「お疲れ様です。」

「ふふっ。」

「…何ですか？」

「いやぁ、セシリーがいないとぉ、お互い退屈だよねぇ。」

「…俺は平和で良いですけどね。」

「またまたぁ！会いたいくせにぃ！」

「シスコンノア団長と一緒にしないでください。」