6 / 132
第01章 最低な始まり
04 やっと、着いた!
しおりを挟む
街道を歩くこと5日。
って、遠っ!!
遠すぎる。遠すぎるだろ。すげぇ、疲れたよ。
いや、落ち着け、俺、確かに遠かった。しかし、考えてみれば、馬車で2日かかった距離を子供の足で歩いたんだ。
これぐらいかかるのが当然だ。
ふぅ、まぁ、とにかくようやく街の防壁が見えてきたわけだが、果たして本当にテッカラなんだろうか。
そんな疑問を持つ、それはそうだろう、確かに俺は看板に従って街道を進んできた。
時には、街道を進む人たちから身を隠し、結界を張って野宿したり、元現代日本人には少々つらい日々だった。
しかし、その看板が正しいとも、俺がどこかで間違えているとも限らない。
「まぁ、そんなこと考えても仕方ないし、とりあえず中に入ろう。そうすれば、何かわかるかもしれないしな」
それにしても、あそこで、夜営にしなくてよかったな。
実は、そろそろ暗くなって来たことから、ここより1時間ほど手前で今日はここまでにして休もうと思った。
しかし、なんとなくそろそろじゃないかと思って、身体強化を施して高くジャンプしてみた。
するとどうだ、遠くに防壁らしきものが見えたじゃないか。
それを見た瞬間休むのをやめて歩くことを決意したというわけだ。
とまぁ、そういうわけで、街に入ることに。
問題は、どうやって入るかだが……。
この街も当然の如く防壁が張り巡らされている。
そして、現在、すでに説明している通り薄暗くなってきている。
そうなると、当然門はしまっているようだ。
門の前には、時間が間に合わなかったのか、数人が夜営の準備をしている。
まぁ、尤も、ドロッペインと同じく俺みたいなもんがおいそれと入れるわけがない。
となると、やはり侵入か。
はてさてどうしたものか。
俺はそう思いながらも門からなんとなしに左へ外れて、防壁に沿って歩き出す。
こうして、侵入しやすい場所を探すわけだが、広い街を一周して見て周るなんてことは当然できない。
そうなると、自然と門からほど近いところを探ることとなる。
「さてと、探知……おっ、まじか!」
さっそく探知をかけてみるとなんとこの街の防壁はザルだった。
「大丈夫なのか、この街?」
ザル、つまり、防壁の上の見張りがほとんどいない。
「入り放題だな」
侵入を試みる俺としては、ありがたい。
ということで、せっかくおぜん立てしてもらったのだから、侵入することにした。
「さてと、ザルっていっても全くいないわけじゃない、油断せずに、もう一度探知」
もう一度探知をかけて、本当に見張りがいないかを確認する。
よしっ、いないな。そんじゃ、行くか。
ちなみにだが、実は探知とマップを連動させると、マップに探知で得た情報を記すことができる。
つまり、今回の場合、防壁の上にいる見張りの位置が、マップ上に表示されているというわけだ。
まるで、ゲームだな。
なんてことを考えつつも、さっそく防壁を乗り越えることにした俺は、一度上を見つめてから身体強化を施す。
もちろん、それだけではこの防壁は越えられない。
そこで、風魔法を使い足元に突風を起こすことにした。
それだけで、軽い俺の体は浮き上がり、すぐさま防壁の上にたどり着く、後は、素早く駆け抜けて反対側につくと今度は肉体強化を施したのち飛び降りる。
「よっ、ほっ、っと、ふぅ、着地成功っと」
うまく防壁を越え、街に侵入できた。
といっても、現在はすでにあたりが暗くなった夜。
何かをするにしても、時間が遅い。
「でも、まぁ、ここがテッカラかどうかの確認はしたいよなぁ。となると、一応中央の通りぐらいまでは行っておくか」
先ほど防壁を越えるとき、街の中央に大きな通りが見えた。……気がする。
一瞬だったからあまりよくはわからなかったが、けどまぁ、俺の記憶にあるテッカラも街の中心だと思うけど、大きな通りを抜けて門を出た記憶がある。
そんなわけで、降り立った場所から路地を抜けて門の方に向かって歩いていく。
てくてくてくてくてくてくふぅてくてくてく
防壁、つまり街の端から、中央の通りまで行くわけだから、それなりに遠い。
それでも、何とか、息を切らしながら、たどり着いた。
「ふぅ、ほんと、体力ないな俺、まぁ、いずれ何とかするさ。というわけで、着いたわけだけど」
俺はそうつぶやきながらあたりを見渡してみる。
「んっ、おっ、あれか?」
俺が出てきたところは、門から入って、左側2番目の路地、まず目に飛び込んできたのは、4車線ぐらいはありそうな通りだった。
でかいなと、思いながら見ていると前方少し右斜めのところ、方角を時計に例えると、大体1時の方角。
そこにでかい看板があった。
そして、そこには、こう書かれていた。
『冒険者ギルド テッカラ支部』
と、つまり、ここがテッカラという街であり、あそこが冒険者ギルドであるということがわかる。
それと同時に風景、見覚えがある。
この街からドロッペインに行くとき、見た光景だった。
となると、あの奴隷商はあっちか?
俺はあることを思いつき、時間的にもちょうどいいからと、寄り道をすることにした。
その寄り道とは、まぁ、わかると思うが、俺を散々殴ったり、ドロッペインに売り払った、あの奴隷商のところに行ってみることにしたわけだ。
そんなわけで、記憶を頼りにやってきました。懐かしの奴隷商の店。
「さてと、どうやって侵入してやるかなぁ」
そんなことを考えながら、何とか侵入を果たし、そこから目的の物を確保したのち、さっさと店を脱出。
その後、人が来そうにない路地に入り込み、ストリートチルドレンの如く適当に眠りについた。
って、遠っ!!
遠すぎる。遠すぎるだろ。すげぇ、疲れたよ。
いや、落ち着け、俺、確かに遠かった。しかし、考えてみれば、馬車で2日かかった距離を子供の足で歩いたんだ。
これぐらいかかるのが当然だ。
ふぅ、まぁ、とにかくようやく街の防壁が見えてきたわけだが、果たして本当にテッカラなんだろうか。
そんな疑問を持つ、それはそうだろう、確かに俺は看板に従って街道を進んできた。
時には、街道を進む人たちから身を隠し、結界を張って野宿したり、元現代日本人には少々つらい日々だった。
しかし、その看板が正しいとも、俺がどこかで間違えているとも限らない。
「まぁ、そんなこと考えても仕方ないし、とりあえず中に入ろう。そうすれば、何かわかるかもしれないしな」
それにしても、あそこで、夜営にしなくてよかったな。
実は、そろそろ暗くなって来たことから、ここより1時間ほど手前で今日はここまでにして休もうと思った。
しかし、なんとなくそろそろじゃないかと思って、身体強化を施して高くジャンプしてみた。
するとどうだ、遠くに防壁らしきものが見えたじゃないか。
それを見た瞬間休むのをやめて歩くことを決意したというわけだ。
とまぁ、そういうわけで、街に入ることに。
問題は、どうやって入るかだが……。
この街も当然の如く防壁が張り巡らされている。
そして、現在、すでに説明している通り薄暗くなってきている。
そうなると、当然門はしまっているようだ。
門の前には、時間が間に合わなかったのか、数人が夜営の準備をしている。
まぁ、尤も、ドロッペインと同じく俺みたいなもんがおいそれと入れるわけがない。
となると、やはり侵入か。
はてさてどうしたものか。
俺はそう思いながらも門からなんとなしに左へ外れて、防壁に沿って歩き出す。
こうして、侵入しやすい場所を探すわけだが、広い街を一周して見て周るなんてことは当然できない。
そうなると、自然と門からほど近いところを探ることとなる。
「さてと、探知……おっ、まじか!」
さっそく探知をかけてみるとなんとこの街の防壁はザルだった。
「大丈夫なのか、この街?」
ザル、つまり、防壁の上の見張りがほとんどいない。
「入り放題だな」
侵入を試みる俺としては、ありがたい。
ということで、せっかくおぜん立てしてもらったのだから、侵入することにした。
「さてと、ザルっていっても全くいないわけじゃない、油断せずに、もう一度探知」
もう一度探知をかけて、本当に見張りがいないかを確認する。
よしっ、いないな。そんじゃ、行くか。
ちなみにだが、実は探知とマップを連動させると、マップに探知で得た情報を記すことができる。
つまり、今回の場合、防壁の上にいる見張りの位置が、マップ上に表示されているというわけだ。
まるで、ゲームだな。
なんてことを考えつつも、さっそく防壁を乗り越えることにした俺は、一度上を見つめてから身体強化を施す。
もちろん、それだけではこの防壁は越えられない。
そこで、風魔法を使い足元に突風を起こすことにした。
それだけで、軽い俺の体は浮き上がり、すぐさま防壁の上にたどり着く、後は、素早く駆け抜けて反対側につくと今度は肉体強化を施したのち飛び降りる。
「よっ、ほっ、っと、ふぅ、着地成功っと」
うまく防壁を越え、街に侵入できた。
といっても、現在はすでにあたりが暗くなった夜。
何かをするにしても、時間が遅い。
「でも、まぁ、ここがテッカラかどうかの確認はしたいよなぁ。となると、一応中央の通りぐらいまでは行っておくか」
先ほど防壁を越えるとき、街の中央に大きな通りが見えた。……気がする。
一瞬だったからあまりよくはわからなかったが、けどまぁ、俺の記憶にあるテッカラも街の中心だと思うけど、大きな通りを抜けて門を出た記憶がある。
そんなわけで、降り立った場所から路地を抜けて門の方に向かって歩いていく。
てくてくてくてくてくてくふぅてくてくてく
防壁、つまり街の端から、中央の通りまで行くわけだから、それなりに遠い。
それでも、何とか、息を切らしながら、たどり着いた。
「ふぅ、ほんと、体力ないな俺、まぁ、いずれ何とかするさ。というわけで、着いたわけだけど」
俺はそうつぶやきながらあたりを見渡してみる。
「んっ、おっ、あれか?」
俺が出てきたところは、門から入って、左側2番目の路地、まず目に飛び込んできたのは、4車線ぐらいはありそうな通りだった。
でかいなと、思いながら見ていると前方少し右斜めのところ、方角を時計に例えると、大体1時の方角。
そこにでかい看板があった。
そして、そこには、こう書かれていた。
『冒険者ギルド テッカラ支部』
と、つまり、ここがテッカラという街であり、あそこが冒険者ギルドであるということがわかる。
それと同時に風景、見覚えがある。
この街からドロッペインに行くとき、見た光景だった。
となると、あの奴隷商はあっちか?
俺はあることを思いつき、時間的にもちょうどいいからと、寄り道をすることにした。
その寄り道とは、まぁ、わかると思うが、俺を散々殴ったり、ドロッペインに売り払った、あの奴隷商のところに行ってみることにしたわけだ。
そんなわけで、記憶を頼りにやってきました。懐かしの奴隷商の店。
「さてと、どうやって侵入してやるかなぁ」
そんなことを考えながら、何とか侵入を果たし、そこから目的の物を確保したのち、さっさと店を脱出。
その後、人が来そうにない路地に入り込み、ストリートチルドレンの如く適当に眠りについた。
応援ありがとうございます!
8
お気に入りに追加
45
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる