ネオたく!

夜夏

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出会い編

登校!

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「これで終わりだ!魔王!
くらえご主人ソード!」

「み、見事な剣だ……努力のスクエアフォースを持ちし者
だが忘れるな……これが魔王と勇者の血塗られた歴史の始まりだということを……」

そして魔王は消滅し、世界を包み込んでいた暗黒の闇は晴れ
世界に平和の兆しが訪れた。

~FIN~

「思いっきりパクリじゃねーか!
なんだよご主人ソードって
そこって、マ○ターソードだよね。
それにスクエアフォースってなんだよ!
力、知恵、勇気、努力
1つ多いわ。

まさかこんなクソゲーをやらされるはめになるとは……
しかし、徹夜したせいで眠いな。
1日攻略は徹夜しないといけないからな~
寝るか。」

その時携帯からよく聞くアニソンが流れた。
「あ、この番号は。」

携帯にかかってきた番号は俺にあのクソゲーをやらせた張本人神楽 拓かぐら たくだった。

「どうだった、今世紀最大の最低なパクリゲーと呼ばれてるクソゲーは。」

「最悪だ、おかげで睡眠時間が無くなった。」

「まぁ、でもクリアはしたんだろ。
あれをクリアするなんてな。
たいていの奴は途中でやめるらしいから。

で、感想は?
柚葉 奏良ゆずは そら君。」

「ゴミ以下だな。
なぁ、ほんとにこれをレビューしないといけないのか?」

「お前がやってみたいっていうから
俺がやる予定だったそれをやらせてあげたんだぞ。」

「クソ、押し付けられた。」

こうして、俺柚葉 奏良と通称ネオたくの神楽 拓との日常が始まった。

~~~~~~~

朝か、ラノベとかなら幼馴染のかわいい女の子が起こしてくれるんだよな。
この家には妹はいない弟も兄もいない
いるのは……

「ほら、拓さっさと起きな。
おきないと、私の腐男子友達を呼んで掘らせるわよ。」

腐った姉だ。
姉の名前は神楽 夏来かぐら なつき

「起きた起きた。
はぁ、今日から中3かよ。
めんどくせーな。」

そう今日から新学期
普通ならテンションが上がるらしいが
何分、まったく興味がないものでね。

「はいはい、私はもう行くから。
あんたも遅刻しないようにね。」

「ん、もう部活に行くのか?」

「そ、帰宅部のあんたとは違って私は忙しいの。」

「いいだろ、その分ネット方面で稼いでんだから。」

「時間も時間だし私は行くから
戸締りよろしくね。」

「う~い」

バタンとドアが閉まり姉ちゃんが自転車で学校に行ったのを確認すると。

「よし、さぼろう。
どうせ始業式だしいてもいなくても変わらないし。
それならちょっとでも実況動画上げたりとかして金を稼ぐ。」

こうしてさぼりを決め込みパソコンを立ち上げたが。
プツンと糸が切れるようにパソコンの電源が落ちた。

「あ、今日ここの区域一斉停電してメンテするとか言われてたな。
仕方ない、スマホゲームをするか。

……あ、圏外になってるからできない。
しゃぁない学校行くか。」

こうして運悪くさぼることができずに
渋々制服に着替え学校に向かった。

そして通学路の十字路に差し掛かった時。
パンを咥えた女の子が十字路から出て―――




来ずに、上から来た。
小さいパラシュートを広げながら。

「……は!?」

なんとか間一髪でかわすことができたが当たったらただじゃすまなかった。

「ナンデ、躱スノ~デスカ~?」

「いや、躱すわ!」

か、かわいい。
綺麗に腰まで伸びた金髪と綺麗な碧眼
豊かに育った胸少し短めのスカートからスラッと伸びる足

誰がどう見ても美人と答える。
その容姿の持ち主は、おそらくどこか抜けているらしい。

ていうか見えてる見えてる。
地面にベタッと座っているせいで
ピンクのものが丸見えになってる。

「顔ガ赤イデスヨ?」

「なんでもない。」

「それよりなんで上から降ってきた!?」

何で外国人が上から降ってきたんだよ。
名前にラピュタって入ってんの?
飛行石持ってんの?

「ジモトノ~友達ガ~
十字路ノ、上カラ落チタラ。
運命ノ~人ニ~会エルト聞キマシタ~」

「ていうか、お前電線に触れてたらお陀仏だったぞ。」

「oh、ソレハ危ナイネ。」

「軽いな。」

「ソレヨリ、オダブツッテナンデスカ~」

知らねーのかよ。

「まぁ、知らなくてもいいことだ。」

それより、始業式にこんなことがあるとか
ギャルゲーかよ。

「とりあえず、気をつけろよ。
俺は学校に行かなきゃならん。」

「ドコノ、ガッコ―デスカ~」

「そこの、鳴神中だ。」

「ソレハ奇遇デスネ!
私モ今日カラソコニ通イマス!」

「マジで……?」

「マジデス。
ソレデハ行キマショウ。
エット、スズキサン。」

誰やねん。

「自己紹介してなかったな。
俺は神楽、神楽 拓だ。」

「ok、ヨロシクネェ~タク。
私ハ、シャーロック・シェリンフォードデス。」

「ミ○キーホームズか!」

「正解は1つじゃないデスヨ。」

駄目だ、ペースを持ってかれる。

「それで、本名は?」

Luna lilyルナ リリーデス。
気安ク、ルナト呼ンデ下サイ。
後、アメリカ人デス。」

ルナ リリー月の百合

「へ~いい名前だな。」

「日本デ名前ヲ褒メルノハ
ナンパダト聞キマシタ。」

「違うわ!」

「oh、ソレヨリタク
時間ガピンチデェス。」

確かにスゲー話し込んでた。
やば……くはないか。
さぼる予定だったし。

「ア、1ツ忘レテマシタ。」

「何か忘れものか?」

「ドコ見テンノヨ~」

そういって軽くびんたされた。
???……あ、テンプレか。

「友達ニコウスルト教ワリマシタ。」

「うん、それはまぁあってる。」

ただ、自分がやられると腑に落ちないもんだな。

「デハ、参リマショウ。」

そして、俺とルナは学校に向かった。

学校に着いたのは8時20分だった。
25分までに校門通過しないといけないからぎりぎりだった。

「ホヘ~ココガ鳴神中デスカ。
綺麗デスネ。」

「とりあえず職員室に行くぞ。」

「okデ~ス」

そして、職員室に着いたが……

ルナがいない。

少し周りを見渡すと、購買にルナはいた。

「何してんだよ。」

「タク、ココガジャパニーズ
カフェテリアデスカ?」

「違う、とりあえず先生にあいさつしないといけないだろ。」

「ソウデシタ。」

「じゃ、俺は教室に行くから
じゃぁな。」

「マ、待ッテ下サイ。
最後マデ、着イテキテ下サイ。」

「でもなぁ、時間も時間だし。」

「ダメデスカ?」

上目遣いはだめだろ。

「分かったよ、いてやるから早く行ってこい。」

「yes.……チョロイデスネ。」

「おい、聞こえてんぞ。」

「ナンノコトカワカリマセ~ン。

失礼シマ~ス。」

あいつノックなしに。
アメリカ文化がわからねー。

「転校シテキタ
シャーロック・シェリンフォードデス。」

「そのネタいつまで引っ張んねん。」

しまった流れで突っ込んでしまった。
だが、気づいた時すでに遅し
職員室にいる人たちの視線がルナからこっちに向いた。

「神楽君。
何故君がここにいるのかしら。
もうHR始まってるわよ。」

「私ノ、付キ添イデス。」

「え、ルナさんの?」

「yes.偶々会ッテ送ッテモライマシタ。」

「あら、そうだったの。
じゃぁ、時間もそろそろだし体育館に向かいましょうか。
神楽君も。」

「はいっす。」

そして、長―――――い始業式も終わり。
新しいクラスへ向かった。

面倒くさい。

ガラッと教室の扉を開けると視線がこちらに向いた。

「お、ネオたくが来たぞ!」

ネオたく、それは俺の小6からのあだ名だ。
なんでも、Neoとオタクと俺の名前の拓を全部混ぜたらしい。

「いつにもまして疲れてる顔だな。
何かあったのか?」

「ああ、奏良か
また、お前と同じクラスかよ。」

「確かに9年連続
小1からずっとだもんな。」

「「はぁ」」

「で、結局何があったんだ?」

「今日来た転校生いるだろ。
あいつに朝から絡まれた。」

「あの子に?確かにハイテンションそーなこだけど
そこまで疲れるのか?」

あいつは、始業式中もずっとうるさかった。
なんか、長い校長の話に加え、あいつのハイテンションが加わると
疲労感が半端じゃないな。

「ああ、出合頭に空から落ちてくるわ。
謎のハイテンションだわで
完徹したとき並みにつかれた。」

「うん、俺はあえて突っ込まないからな。」

「は~い、皆さん席についてくださいね~」

その時ぽわぽわした先生が入ってきた。
確かこの人って、男子人気ナンバー1の先生だったよな。

周りをぐるりと見渡すとガッツポーズしてる人が何人も目に付いた。

「このクラスは~今いる生徒37人と
今日転校してきた1人の計38人で~す。

そして担任になった、皆嶋 水月みなしま みづきです。
1年間よろしくね~」

担任の自己紹介が終わると
いかにも真面目そうな委員長キャラの子が手を挙げた。

「ん~どうしたの~木下 優那きのした ゆうなさん。」

「その転校生はどこにいるのでしょうか?」

「あら?ほんと、いないわね~
どこに行ったのかしら~
神楽君探してきてくれない?」

「は?何で俺なんすか?」

「だって~あのことこの学校内でかかわったことがあるのは~
あなただけだもの~」

何故だろう、このぽわぽわした空気に中てられると断りにくい。

「分かりました、探してきます。
ていうか、トイレとかだったらどうするんすか?」

「そうね~じゃぁ、優那ちゃんお願いね~」

「わ、私ですか!」

「そうよ~このクラスに優那ちゃんはあなたしかいないわ~」

「い、いえ、そういうことではなく何故私なのかという質問なのですが。」

「あなたが、最初にあの子の事を気にかけたからよ~」

「そ、そうですか分かりました。
よろしく頼む、えっと……神楽だったか?」

「ああ、神楽 拓だ。
よろしく、木下さん。」

そして、簡易のルナ捜索パーティーが組まれた。

暫く探していると、風通りのいいところにルナはいた。
その姿は、まるで絵画のように美しかった。

思ったことは同じようで木下さんもフリーズしていた。

「オヤ?タクジャナイデスカ?
ドウシマシタカ?」

「なんで、ここにいるんだよ。」

「ここが俺のベストプレイスだからさ。」

また、唐突な……

「はいはい、教室行くぞ。」

「スルーシナイデヨ。
ン?ソチラノ方ハ?」

「あ、あなたが転校生なのか?」

「ソウデ~ス。
Luna Lilyデス。」

「木下 優那です。」

「oh、ユウナハ照れ屋サンデスカ?」

此奴ズバッというな。

「そういうことは後でいいから
とりあえず教室にもどろーぜ。」

「ソウデスネ。
全ク誰ノセイデ時間ヲ取ラレタンデスカ。」

「お前だよ。」

「テヘッ」

あ~駄目だ此奴早く何とかしないと。

「あ、あなたたち仲がいいのね。」

「まぁ、衝撃的な出会いだったからな。」

「ソウデスネ~アノ出会イハ忘レラレマセン。」

「そ、そんなに衝撃だったのね。」

そして俺たちは教室へと戻った。

「あら~やっと戻ってきたのね~」

「お待たせしました。」

「もう、あなたたち以外の自己紹介は終わったわ~」

先にやったのかよ。

「じゃ~神楽君からお願いね~」

「あ、はい、神楽 拓です。
趣味はゲームです。
ちょくちょく学校をさぼりますが
よろしくお願いします。
まぁ、気軽にネオたくって呼んでください。」

(((まさかの堂々のさぼり宣言!)))

何故だろう、クラスの心の声がは持った気がする。

「次~木下さん。」

「はい、木下 優那です。
趣味は特にありません。」

「最後は~リリーさん」

「ok、Luna Lilyデス。
趣味ハ、アニメデス。
nice to meet  you.」

こうして、1学期初日が幕を下ろした。
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