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裏の森とフィリスのお願い
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放課後、フィリスと森に行く為の計画の確認をしていると、スマホに一つの
メッセージが届いた。
誰からだろう?って確認をすると、メッセージの相手はルカからで
メッセージの内容は、エミリアとルークと一緒に少し出かけることになったから、しばらくここを離れます。と言った内容だった。私はそのメッセージに
旅行に行くの?と返事を返すと、ルカは、旅行じゃないけれどちょっと遠くまで。と返ってきた。どこに行くのか聞いてみると、それは言えないけれど心配しないでください。と書いてあった。それに私は、分かった。気を付けて行ってきてね。と送ると、すぐに ありがとうございます、とメッセージが返ってきた。
「ルカからですか?」
「うん!なんか今度三人で出かけるんだって」
「三人で……少し寂しくなりますね」
「だねぇ……そうだ!今度私達もお出かけしてみる?」
「二人で?ふふっ、それは楽しそうですね」
ふと、思いついて言ってみたけれど、結構良いかもと思った。
あっちの世界にいた頃は、友達と旅行だなんて行ったこともないし考えたことも無かったからなんだか新鮮だ。
この間のお泊りだって、この世界に来てから初めての事だったし。
これからはもっと色んなことに挑戦していきたいなぁ……
なんて、考えながら私達は計画の準備を進めたのであった。
***
数日後、いよいよ決行の日になった。
私達は朝早く起き、準備を済ませ学園の裏門から出た。
ここからは、歩きで森に向かう。
まだ空は薄暗く、辺りは静まりかえっている。
こんな早い時間の外と言うのは何だか不思議な感覚だった。
「静かだね……」
「そうですね、この時間は人もあまりいませんから」
「なんか変な感じ……」
そう言いながら私達は歩き続ける、目的地である森に向かって。
しばらく歩いていると、段々周りも明るくなってきた。
そろそろ着くかな?と思っていると、前方に大きな建物が見えてきた。
どうやらあれが目的の場所らしい。
近くまで来ると、そこには人が住んでいるような家ではなくて 教会のような建物が建っていた。
「森の中にこんな所が……ここが目的地?」
「えぇ、そうです。さぁ、行きましょう」
「う、うん」
フィリスは私の手を引いて、建物の中へと入っていった。
建物の中に入ると、中には誰もいなかった。
中はかなり広くて、奥の方には祭壇のようなものが見えた。
私達は、そのまま真っ直ぐ進み祭壇の前に着いた。
「ここは一体……?」
「この場所は、元々魔法使いや聖女達が修行する為の場所なの」
私がそう聞くと、フィリスは答えてくれた。
私が、修行……?と聞くとフィリスはさらに話を続けた。
昔は、魔法を使える人間は少なかった為、魔法を使える者は尊敬されていた。その為、人々の為に魔法を使う人達が多くいた。
しかし、いつの間にかその魔力も弱くなっていき、魔法を使える者もいなくなっていった。
そして、魔法を使える者がほとんどいなくなり魔法の存在が忘れられていった。
このままではいけないと考えた当時の国王達は、魔法の力を取り戻す為に様々な研究をした。
その結果、ある一つの結論に達した。
魔力を弱らせないよう修行すればいいのだと。
「へー……そんな事があったんだ、知らなかった」
「この歴史は一部の人間しか知りませんから……さて、ここに来たと言う事は何をするか分かりますよね?」
「えっ?もしかしてここで修行を!?」
フィリスが真面目な顔で聞いてきた為、思わず驚いてしまった。
まさか、そんな事になるとは思っていなかったからだ。
そんな私を見て、フィリスが笑った。
そんなに驚くことですか?と言いながら。
「沙羅も聖女なんです、けれどその力はまだまだ弱い……」
「それは……でも、聖女ならルカがいるんだし!」
「ダメですっ!それじゃダメなんです……」
「フィリス……」
私は、どうしてそこまで聖女にこだわるのか分からなかった。
ただ一つ分かることは、フィリスは私に何かを伝えたいのだと。
そして、それはきっと大切なことだと。
だから私は、フィリスのお願いに答えることにした。
メッセージが届いた。
誰からだろう?って確認をすると、メッセージの相手はルカからで
メッセージの内容は、エミリアとルークと一緒に少し出かけることになったから、しばらくここを離れます。と言った内容だった。私はそのメッセージに
旅行に行くの?と返事を返すと、ルカは、旅行じゃないけれどちょっと遠くまで。と返ってきた。どこに行くのか聞いてみると、それは言えないけれど心配しないでください。と書いてあった。それに私は、分かった。気を付けて行ってきてね。と送ると、すぐに ありがとうございます、とメッセージが返ってきた。
「ルカからですか?」
「うん!なんか今度三人で出かけるんだって」
「三人で……少し寂しくなりますね」
「だねぇ……そうだ!今度私達もお出かけしてみる?」
「二人で?ふふっ、それは楽しそうですね」
ふと、思いついて言ってみたけれど、結構良いかもと思った。
あっちの世界にいた頃は、友達と旅行だなんて行ったこともないし考えたことも無かったからなんだか新鮮だ。
この間のお泊りだって、この世界に来てから初めての事だったし。
これからはもっと色んなことに挑戦していきたいなぁ……
なんて、考えながら私達は計画の準備を進めたのであった。
***
数日後、いよいよ決行の日になった。
私達は朝早く起き、準備を済ませ学園の裏門から出た。
ここからは、歩きで森に向かう。
まだ空は薄暗く、辺りは静まりかえっている。
こんな早い時間の外と言うのは何だか不思議な感覚だった。
「静かだね……」
「そうですね、この時間は人もあまりいませんから」
「なんか変な感じ……」
そう言いながら私達は歩き続ける、目的地である森に向かって。
しばらく歩いていると、段々周りも明るくなってきた。
そろそろ着くかな?と思っていると、前方に大きな建物が見えてきた。
どうやらあれが目的の場所らしい。
近くまで来ると、そこには人が住んでいるような家ではなくて 教会のような建物が建っていた。
「森の中にこんな所が……ここが目的地?」
「えぇ、そうです。さぁ、行きましょう」
「う、うん」
フィリスは私の手を引いて、建物の中へと入っていった。
建物の中に入ると、中には誰もいなかった。
中はかなり広くて、奥の方には祭壇のようなものが見えた。
私達は、そのまま真っ直ぐ進み祭壇の前に着いた。
「ここは一体……?」
「この場所は、元々魔法使いや聖女達が修行する為の場所なの」
私がそう聞くと、フィリスは答えてくれた。
私が、修行……?と聞くとフィリスはさらに話を続けた。
昔は、魔法を使える人間は少なかった為、魔法を使える者は尊敬されていた。その為、人々の為に魔法を使う人達が多くいた。
しかし、いつの間にかその魔力も弱くなっていき、魔法を使える者もいなくなっていった。
そして、魔法を使える者がほとんどいなくなり魔法の存在が忘れられていった。
このままではいけないと考えた当時の国王達は、魔法の力を取り戻す為に様々な研究をした。
その結果、ある一つの結論に達した。
魔力を弱らせないよう修行すればいいのだと。
「へー……そんな事があったんだ、知らなかった」
「この歴史は一部の人間しか知りませんから……さて、ここに来たと言う事は何をするか分かりますよね?」
「えっ?もしかしてここで修行を!?」
フィリスが真面目な顔で聞いてきた為、思わず驚いてしまった。
まさか、そんな事になるとは思っていなかったからだ。
そんな私を見て、フィリスが笑った。
そんなに驚くことですか?と言いながら。
「沙羅も聖女なんです、けれどその力はまだまだ弱い……」
「それは……でも、聖女ならルカがいるんだし!」
「ダメですっ!それじゃダメなんです……」
「フィリス……」
私は、どうしてそこまで聖女にこだわるのか分からなかった。
ただ一つ分かることは、フィリスは私に何かを伝えたいのだと。
そして、それはきっと大切なことだと。
だから私は、フィリスのお願いに答えることにした。
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