若い聖女が現れたから私はお役御免!?それならこっちから婚約破棄します! ~今更私の力に気づいて戻ってきてと言ってももう遅いです~

桜乃

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何も変わらないアルマ

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「よっと……はぁ~やっと帰れた~」
そう言って沙羅はぐぅ~と背伸びをした。
でも、確かに……数時間しかあっちの世界に行っていただけなのに、数年ぶりに
帰ってきたようなそんな気がする。
皆がワイワイとしている後ろで、事件を起こした二人はずっと下を向いたまま黙っていた。そんな二人を見て、ルークが話しかける。
「お前達の事は、これから俺が国に報告しに行く。それから……おい、そこで寝ているバカ、さっさと起きろ」
「っえ!?ここは!??!ルカは!??!」
「気軽にルカの名前を呼ぶな……お前の事も勿論報告しに行く、自分が何をしたのか分かっているだろう?」
「ひっ……!!る、ルカ……助けて……」
「……助ける?私がそんな事する訳無いでしょう?私が今までどんな気持ちでいたか……貴方には分からないでしょうね?」
私は冷たい声でそうアルマに告げた、そんな私を見てアルマ様は驚いた顔をした。そして、次は何をするのか観察していると、沙羅の方を見つめ沙羅に近づこうとした。その行動を見て、私やルークが止めようとする前に、フィリスに止められていた。
「沙羅……!!お前は俺の事を助けてくれるよな!?だってお前は俺の婚約者だもんな!?」
「残念ですけど、貴方との婚約は破棄させてもらいます」
「どうして……!??!!婚約者が捕まってもいいのか!!??俺はただあいつらに騙されていたんだ!!!!それを助けようとは思わないのか!!??」
「はぁ…………この際だから言うけれど、私はあんたの事なんかだーーーーいっきらい!!婚約破棄したくせにルカに粘着していじめて……本当最低な男」
「貴様……婚約者に向かってなんて口を……若いからって婚約者にしたのが間違いだったんだ……そもそも、お前がこの国に来なければ……そうだ、全部お前のせいだ」
本当にこの人は何も変わらない、あの世界で話した時も思ったけれど
ほんとに傲慢で我儘で自分が悪くないと思ってる 本当にバカだ……。
しかも、沙羅に対してあんな事を……許せない……
アルマ様に反抗しようした時、フィリスが私の方を見てそれを止めた
そして、私の代わりにmフィリスがアルマ様に向かって口を開いた。
「そろそろ、その汚い口を閉じたらどうですか?」
「は?なんだ貴様は……」
「失礼、私はフィリスと申します。沙羅とは仲良くさせてもらっています」
フィリスはそう言って、ニコリとアルマ様に微笑んだ。その微笑みが怖かったのか、私は思わずがゾッとしてしまった。
そんな笑顔を見て怯んだのかアルマ様は少し後ろに下がった。
フィリスはそんなアルマ様の事など気にせず話を続けた。
「なんでただの婚約者……いえ、元婚約者にそんな事言われないといけないのですか?元はと言えばすべて貴方の責任ですよね?その責任を何故沙羅に求めるのですか?おかしいですよね?」
「うるさい、うるさい……!!何なんだお前らは……!!俺ばっかりに責任を擦り付けて……」
「…………ルカ」
「はい、アルマ様……」
「な、なんだ……」
「私の事を悪く言う事には、もう何も言いませんけれど、沙羅を悪く言ったこと
だけは、許せません」
そうアルマ様に言い私は、アルマ様に魔法を掛けた。
すると、アルマ様はあっちの世界にいた時と同じようにすぅ……と深い眠りについた、きっと次起きた頃には彼は……いいえ、もう考えるのはやめましょう。
この人の事を考えるだけで時間がもったいない。
「ルーク、お願い」
「あぁ、じゃあ皆俺はこれで失礼するよ。ほら、行くぞ」
そう言ってルークは三人を連れて、部屋から出て行った。
その瞬間、体の力がすべて抜けその場に座り込んでしまった……
終わったんだ……これですべて…
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