若い聖女が現れたから私はお役御免!?それならこっちから婚約破棄します! ~今更私の力に気づいて戻ってきてと言ってももう遅いです~

桜乃

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ケーキの準備

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「さて、私達は料理だったよね」
「はい、まずはケーキの準備から始めましょう」
「はーい」
エミリアはそう元気に返事をした、やる気はあるようでいいけれど
そのやる気が、空回りしなければいいけれど
……なんて思いながら私達はケーキ作りを始めた。
「まずは何から始める?」
「そうですね、スポンジとタルト生地を作る所からです」
私はそう言うと、スポンジとタルト生地の材料を取り出し、計量するところから
始めた、私はスポンジをエミリアにはタルト生地の計量をお願いした。
「ちゃんと計らないと……」
そう言ってエミリアは、真剣な表情をしながらスケールを使い材料を計り始めた。
私も、スケールを使いスポンジ用の小麦粉の計量をしていく。
計量する作業は、意外と時間がかかるけれどこれも大事な事なので頑張っていく。
*****
全ての材料を計り終えると、エミリアも
ちょうど終わったようで、机の上には計量された材料が置いてあった。
「ルカー出来たよ!」
「ありがとうございます、では次は……」
私はメモを取り次の手順を確認した。
私はそんなエミリアを労いながらも、次はタルト生地作りの作業に移るように指示した。
すると、エミリアは元気よく返事をして、ザルとボウルを取り出した。
ボーっとエミリアのタルト生地作りの作業を見ていたけれど、エミリアに視線で
サボってちゃダメだよ?そんな風に言われてる気がして、私も急いで作業を始めた。
*****
「ふぅ……大体終わったかな……?」
「えぇ、あとはこの子達をオーブンに入れるだけです」
「やったー」
そんなやり取りをしながら、オーブンの予熱が終わるのを待っていた。
飾りつけの方は進んだかな?とか、ケーキの仕上げは皆でやろうか?とか
そんな話をしていたら、オーブンの予熱終了を告げる音が鳴り響いた。
それを聞いたエミリアは、楽しそうにオーブンへタルト生地を 入れに行った。
そんな姿に私は苦笑しながらも、私もオーブンへ向かった。
*****
「ふぅ……これでひと段落かな?」
「ふふっ、お疲れ様です」
ひと段落ついた私達は、雑談をしていた。
最近の出来事だったり、今日やる事について話したりしていた。
雑談をしていたら、飾りつけが終わったと沙羅とフィリスが知らせに来てくれたので 私達も合流し、最後に全員でケーキのデコレーションをする事になった。
「まだ焼き上がるには時間がかかると思うので……他の料理の準備をしますか?」
「そうだね、材料とかを切るのとかはやっておいた方が良いよね!」
「はい、ほとんどの仕上げは明日やる予定ですが……
少しくらいはやっておいた方がいいかもしれませんね」
私はそう言うと、各材料の下準備を始める。
それは他の皆も同じで、作業を始めてくれた。
パーティの料理は全て沙羅の意見を取り入れた物で、ルカがあっちの世界にいた時の物を中心に、こっちの世界の料理も織り交ぜたメニューになっている。
「まずは、何を作りましょうか?」
「えっとね……」
私達は沙羅の指示で、どんどん下ごしらえをしていく。
中には下処理に時間がかかる物もあるけれど、それは追々やっていく事にした。
そしてある程度の下準備が終わった所で、飾りつけの終わったケーキが焼き上がる音がしたので私達はオーブンへ向かった。
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