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第1章 眠れるあいつの隠し事(基本壱輝目線)
2.There was no veto power ...
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彩兎はつい先程着いて、真っ直ぐこの教室に来たらしい。
授業中は、ほとんど窓の外を眺めていた。
(じゃあまだ寮の部屋決まってねーのか…同室になったらやだな…)
寮は基本的に二人部屋だか、この学年は奇数なので一人余る。
そのため、何かと近寄り難く思われている壱輝が、一人で部屋を使うことになったのだ。
だから彩兎が振り分けられる部屋といえば、壱輝の部屋しかないのだ。
(決定事項か…)
深い溜息をついて横を見ると、こちらを見ていた彩兎と目があった。
なかなか逸らさないので気まずくなる壱輝に、彩兎が口を開いた。
「ねぇ壱輝」
(いきなり呼び捨てかよっ)
心の中で毒づいてから、ん?っと首をかしげた。
俺、こいつに名乗ったっけ?
「なんで名前知ってるんだよ。名乗った覚えねーぞ」
「え?あぁ、担任に聞いてたんだ。隣の席の人の名前」
なるほどね。びっくりしたわっ。
「んで?なに」
「今日の放課後この学校案内してよ」
「え、やだ」
「そんなこと言わずにさ~」
その後、担任にも頼まれて結局案内することに。俺に拒否権はねーのかよ…。
授業中は、ほとんど窓の外を眺めていた。
(じゃあまだ寮の部屋決まってねーのか…同室になったらやだな…)
寮は基本的に二人部屋だか、この学年は奇数なので一人余る。
そのため、何かと近寄り難く思われている壱輝が、一人で部屋を使うことになったのだ。
だから彩兎が振り分けられる部屋といえば、壱輝の部屋しかないのだ。
(決定事項か…)
深い溜息をついて横を見ると、こちらを見ていた彩兎と目があった。
なかなか逸らさないので気まずくなる壱輝に、彩兎が口を開いた。
「ねぇ壱輝」
(いきなり呼び捨てかよっ)
心の中で毒づいてから、ん?っと首をかしげた。
俺、こいつに名乗ったっけ?
「なんで名前知ってるんだよ。名乗った覚えねーぞ」
「え?あぁ、担任に聞いてたんだ。隣の席の人の名前」
なるほどね。びっくりしたわっ。
「んで?なに」
「今日の放課後この学校案内してよ」
「え、やだ」
「そんなこと言わずにさ~」
その後、担任にも頼まれて結局案内することに。俺に拒否権はねーのかよ…。
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