異世界転生した俺は最強の魔導騎士になる

ひとつめ帽子

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第3章 少年期中編

第57話 ジーナスの三英雄

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 リンデント公爵の屋敷の前に三人が立った途端に扉が勢いよく開き、年配の執事が出迎えてきた。
その周りには複数の衛兵が不安そうな顔付きで各々武器を手に様子を伺っていた。

「御三方……。
どうお礼を申し上げれば良いか……ッ」

 感極まったように震えた声を出す執事。

「ジャン……公爵はいるか?」

 最初に口を開いたのはフレデリック。
その問いかけに執事は強く頷き、こちらへ、と俺達を奥へと促した。



 上階の一室にて俺達を迎え入れたのはジャンカルロ・リンデント公爵。
公爵は俺達を見ると深々と頭を下げる。

「本当に……命を助けられたよ……。
フレデリック、君が窮地に立っていたのにも関わらず、ここで助けを待つばかりの私をどうか許してほしい」

「ジャン。
謝る事ではない。
私とあなたとでは立場も生業も違う。
私は戦う事を生業としているのだ。
倒されたとしても、それは自分の実力が無かっただけの事。
何より、戦う事こそが私のやるべき事なのだ。
そしてあなたのやるべき戦いはこれから始まる。
そうだろう?」

 フレデリックは真剣な眼差しでリンデント公爵を見つめる。

「その通りです。
今、街の人達は恐怖と混乱で怯え、荒れています。
一刻も早く事態を収束させなくては。
その為に僕等も全力で協力します」

 俺の言葉に頷くアネッサ。
リンデント公爵もまた顔を上げ、顔を引き締めると強く頷いた。




 朝焼けの空が長い夜の終わりを告げ、暖かな日差しがジーナスの街を照らし出した。

 シンとアネッサ、そしてタマリウスとフレデリック。
その他に動ける衛兵や警備隊、冒険者や傭兵達が総出で街中を警戒しながら見回った。
残党の盗賊達はまだ数名残っており、それぞれ拘束して牢獄行きとなる。
彼等からは今回の事態の全貌を知る為にも、情報を少しでも多く吐き出してもらわなければいけはい。

 リンデント公爵はこの事態を王都へと知らせ、救援を要請。
そして街の人々に危機は去った事の伝達と被害の状況把握に努めた。

 一人の魔族と元傭兵の腕利き、そしてかき集められた盗賊が出した被害は甚大なものであった。
建物の被害こそ時計台や門が凍結して動かなくなった程度でそこまで大きくは無いものの、失われた人命はあまりに多い。
その日はレイクサイド・ジーナスが出来て以降最大の惨劇として、後世へと語り継がれる。




 その惨劇の夜から二週間の時が流れた。

 商業の大都市、レイクサイド・ジーナス襲撃の一報は国中へと広がった。
それは改めて魔族の脅威を国民が再認識する事になり、それぞれの街や村では警戒が強まった。
そして、その一大事に対応出来なかった王国最強の騎士団でもある魔導騎士団への非難も少なからず出たものだ。
しかし、その魔導騎士団もジーナスから離れたのには理由があった。
彼等が向かった先である聖都と王都、そしてジーナスを除く複数の大都市で幻獣が確認されたからだ。
しかし、それらは全て幻影。
実物と見分けもつかぬその大規模幻術を扱える幻獣は唯一つ。
幻獣、“九尾狐キュウビコ”。
それが扱う魔法とは違う妖術と言われる術で作り出された幻影はあまりに特殊で魔導に精通している魔導騎士達ですら実物と見分けがつかぬ程。
それが複数の大都市で確認された為、魔導騎士団はその警戒及び都市の護衛へと向かわざるを得なかった。
その幻影による被害はさしたるものではなかったが、ジーナスの襲撃を考えれば一つの事実が浮かび上がる。
それは幻獣をその身に宿す誰かが、魔族に付いているという事実。
その事実はジーナス襲撃の一報と同じくらい王国を震撼させた。




 その日、ジーナスでもっとも巨大な広場にて、街中の人々が集まっていた。
特殊な魔鉱石を使った拡声器が広場に複数の設置され、壇上の上にはその発声源たるマイクに似たモノが設置されていた。
その前にリンデント公爵が立つ。
それを固唾と見守る街の人々。
リンデント公爵は一つ大きく深呼吸して、口を開いた。

「あの悲劇の夜から二週間が経ちました。
たった一夜の出来事とは思えない程の甚大な被害がこの街で起こり、多くの犠牲がありました。
それを防ぐ事が出来なかった事を、まず深くお詫びしたい。
そして失われた多くの尊い命に、深い哀悼の意を表します」

 目を瞑り、リンデント公爵は下唇を噛み締め、また目を開き、続けていく。

「しかし、悲しみに暮れている訳にはいきません。
残された我々はその悲しみを背負い、共に手を取り合い生きていかねばなりません。
それを教えてくれた存在が、この街にもいるのです。
この度、このような場を設けたのはこの街を救い、ジーナス最大の危機を退けた三名の英雄を表する為。
我々の希望そのものを皆にお伝えしたいからです。
その者達は皆、このジーナスを訪れ間も無い者達。
しかし、その命を懸けてこの街を襲った大きな敵へ立ち向かい、我々を救ってくれました。
彼等のような存在いる限り、終わらない悪夢は無いと私は確信しています。
その英雄達をどうか皆さんにも知っておいて欲しいのです」

 そう言って壇上で片手を伸ばすリンデント公爵。

「紹介しましょう。
このジーナスの門番達の命を救い、多くのグール達から街の人々を救った精霊。
タマリウスッ!」

 その呼び掛けに紅蓮の炎を纏って空から登場するタマリウス。
壇上へ着地と同時に纏った炎が消し飛び、二本足で立つ猫が優雅に一礼する。
盛大な拍手が起こり、特に門番や冒険者達からは大きな声援が響く。

「ニャハハハ、そんなそんな讃えすぎだニャ。
オイラ恥ずかしいニャ!
んー、照れ臭いニャァ。
もっと褒めるニャーッ!」

 壇上で高笑いするタマリウス。
俺とアネッサは壇上の脇でドン引きした顔をしてそれを眺める。
この場にいないからどっから来るのかと思ったら、無駄に派手な登場しやがって。

「続いて、このジーナスを襲撃し、その諸悪の根源とも言える魔族を討ち倒した英雄。
狼人族、アネッサ・エルフィンッ!」

 その呼び掛けにアネッサは俺を見て微笑むと、歩き出してタマリウスの横に並ぶ。
その美貌には多くの男性陣から歓声が上がる。

「最後に、私の命の恩人でもあり、魔族に並ぶ今回の襲撃の首謀者を討ち倒した少年。
ご存知の方も多い事だろう。
“運び屋”、シン・オルディールッ!」

「運び屋は止めて下さいよ……」

 俺は溜息をついて歩き出し、アネッサの横に並ぶ。
商人達からは大歓声のシン。
一際でかい声でシンくーんっ!愛してるーっ!と叫んでる誰かがいた。
恥ずかしいので勘弁して欲しい。

「多くの方々がこのジーナスを守る為に奮闘してくれたが、ここにいる三名がいなければ大いなる脅威を退けれなかった事だろう。
我らのジーナスを守護してくれた事に、この街を統治する者として深い感謝を」

 そう言って深々と頭を下げるリンデント公爵。
タマリウスが崇め奉るのニャー、と抜かしていたのでアネッサがその足を踏みつけていた。

「皆も、どうかジーナスの三英雄たる彼等の存在を忘れないで欲しい。
そして、彼等のような存在こそが我らの希望だという事も。
とれほどの大きな闇が訪れても。
悲しみや苦しみがあっても。
それを打ち砕き、乗り越える強さを持つ者がいる。
彼等のように。
そして、その存在が我々に道を示す。
哀しみに暮れず、前を向き、再び立ち上がり進む事を」

 リンデント公爵はもう一度深呼吸して、声を張り上げる。

「我々は屈しないッ!
どのような事があってもッ!
多くの犠牲を胸に刻み、皆もまた前に進んで欲しい。
終わらない悪夢は無い。
その悪夢を終わらせる希望が、ここにある事を、忘れないで欲しい!
ジーナスの三英雄に、今一度大きな拍手をッ!!」

 割れんばかりの歓声が巻き起こる。
アネッサも恥ずかしいのか耳と尻尾がヘタリこんでいる。
対するタマリウスは耳をピンと立てて尻尾はフリフリと揺れて上機嫌。
俺は頬をかき、頭を下げる。

 英雄なんて、大それたものになるつもりは無かったんだけどな。
それでも、街の人達がこうして前を向いてくれている事が、俺にとっては何よりの救いであった。





「あ、そうだニャ。
なんだかドタバタしてオイラは重要な事を忘れてたニャ」

 リンデント公爵の演説も終わり、広場に残っていたタマリウスが俺に話しかけてくる。

「ん?なんだ?」

 俺は首を傾げる。

「ニャんだ?じゃニャいだろ。
一段落したらオメーとオイラ、どっちが上か白黒付けるって話だニャ」

 コイツ、その話まだ引っ張ってんのかよ。

 俺はゲンナリした顔になってジト目でタマリウスを見やる。

「お前半幻獣化したアネッサに負けたんだろ?
じゃあ俺が上じゃん」

「シン様が上ですね」

 アネッサもうんうんと頷く。

「男は拳で語るモンだニャッ!
つべこべ言わずにかかってくるニャッ!」

 タマリウスは上着と帽子を脱ぎ捨てると片手を伸ばして指をチョイチョイと動かす。

 面倒くせぇ……。
ほんと喧嘩っ早いチンピラかよ。

「まだ俺達はやる事が山積みだろ?
今日だって俺もお前も行商人の護衛があるだろうが」

 傭兵団が大打撃を受けた事で、行商人の護衛の人手が足りなくなったのだ。
そこで俺やアネッサ、タマリウスはその護衛を引き受けてきた。
何せこの怪物級の三人、一人で複数の行商人を護衛出来るのだから傭兵数十人分の働きはしていた。

「オメーをとっちめた後でも余裕だニャ。
それとも、オイラに負けるのが怖いのかニャー?」

 そんな煽りに乗る奴が……。

「シン様を侮辱するのなら私がお相手しますが」

 隣にいた……。

 アネッサが片手を持ち上げ指を鳴らす。
若干顔が引き攣るタマリウス。
タマはアネッサの事少し苦手なんだよな。

「アネッサ、落ち着け。
ったく、めんどうくせぇ奴だな、お前は。
そんじゃあ素手で魔法は無し。
スキルの使用も無し。
気絶したらそこで終わり。
それで良いか?」

 そう問いかけながら俺はローブを脱ぐ。

「構わねぇニャッ」

 ニヤリと不敵に笑うタマリウス。

「アネッサ、これ持っててくれ」

 ローブを渡すとそれを受け取るアネッサ。

「よろしいのですか?」

「今後も事あるごとに何度も絡まれちゃ迷惑だ。
白黒付けるつけた方が後腐れもないだろ」

 俺は呆れたように溜息をついて腕まくりをする。

「では、ご武運を」

「はいよ」

 片手を振ってアネッサに応えると、俺は身構える。

「そんじゃあかかって来い、タマ」

「だから、タマじゃねぇっつってんだろッ!!」



 二人の争いに気付いた街の人達はジーナスの英雄の勇姿を一目見ようと再び集まり出す。
その中でザドが紛れ込み、行商人を中心にどっちが勝つか賭け事も行われていたらしい。

 そんな様子を遠巻きに眺めるアネッサ。
そこにズカズカと歩み寄る一人の女性。
アネッサがその人に気付いて頭を下げる。

「どうも。
腕はもう大丈夫ですか?」

 アネッサが問いかけると濡烏色の髪をポニーテールにした女性、サリアが腰に手を当て口を開く。

「ええ、お陰様で。
それより、こっちも貴女と白黒つけたいんだけれど」

 サリアの言葉にアネッサは小首を傾げる。
そのサリアを慌てて追いついてきたガウェンが後ろから引き止める。

「ば、バカっ!
お前何言ってんだよ!
あの魔族を倒したのがこの娘なんだろ?
恩人に喧嘩売るとかどういうつもりだッ」

 ガウェンがそう言うとサリアが睨みつける。

「それはそれ。これはこれ、よ。
これは女の戦い。
シンくんの隣にいるのなら、私を倒してからにしなさいッ!」

「意味わかんねぇよッ!お前シンのなんなんだよッ!」

 身構えるサリアをガウェンが必死に止める。

「えーっと……よくわかりませんが、貴女では私と勝負にならないかと……」

 アネッサも困ったような顔をしつつ、火に油を注ぐ一言を放つ。
片手で顔を覆うガウェン。
サリアの瞳に炎が宿る。

「やってみなければわからないでしょ。
つべこべ言わずにかかってきなさい。
それとも、私のシンくんに負ける姿を見られるのが怖いの?」

「負けるのお前だろうがッ!」

「あー、もうッ!うるさいッ!」

 サリアの鋭いボディブローがガウェンの脇腹に突き刺さる。
ガフッ、と声を上げて膝を折り倒れ込むガウェン。
急所の一撃クリティカルヒットであった。

 アネッサは溜息をついて、シンから渡されたローブを畳んで自分も灰色の外套を脱ぐ。

「わかりました。
ならば、一つ誤りを正す為にも受けましょう」

「誤り?何がよ」

 アネッサは外套を畳んでローブの下に敷いて地面に置くと、腕をまくる。

「シン様はあなたのものではありません」

 ビキッ、と青筋を立てるサリア。

「へ、へぇ。あんたのものだっての?」

 そうサリアが問いかけると、アネッサは首を横に振る。

、シン様のものなのです。
あの方を所有物扱いするなど、おこがましいと言っているのです」

 そう言って身構えるアネッサ。

「その認識を、改めてもらいます。
どうぞ、いつでもかかってきて下さい」

 更に青筋を立てるサリア。

「上等ッ!!」

 サリアが声を張り上げ、地面を蹴りつける。




 こうして、タマリウスとシン。
そしてその脇でアネッサとサリアが拳を交える事になった。
どちらも決着がついた時、街の人達から一際大きな声援が上がったのだった。
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