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狭い世間は愛ばかり/院卒エリート×高卒平社員、ゲーム内恋愛
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しおりを挟む体を綺麗に洗い終えると、スノウはバスローブを着てベッドに向かった。
「…お、お待たせ…」
「大丈夫。スノウのためなら幾らでも待てるさ」
ベッドでは月影が全裸のまま腰掛けてスノウを待ち構えていた。
そしてバスルームから出てきたスノウに向けて両腕を広げ、恐る恐る飛び込んできた体を優しく抱きしめる。
「…じゃあ、するか」
「ん…」
スノウが小さく頷くと、月影はそのままベッドに倒れ込んだ。
「は、ぁあっ♡や♡んん♡つき、かげ…」
「性急で悪いが…下、早めに慣らすからな」
月影はそう告げると綺麗に洗浄されたスノウの慎ましい尻穴を指で擦り、優しく刺激していく。
その行為は初めてであるにも関わらずバーチャルでの経験が生きておりスノウの体を巧みに昂らせていった。
「っ~♡つ、月影…そこ、だめっ♡」
「スノウの『ダメ』は逆の意味だろう?」
「ば、かぁ…っ、ふぁあ♡♡」
尻穴と乳首の2箇所を同時に責められればスノウは次第に顔を蕩けさせ、もどかしそうに腰を前後させる。
そんな恋人の姿に月影はさらに興奮し、スノウの手を自身の昂りへと導く。
「スノウ。手でしてくれるか?」
「…ん…」
小さく頷き、スノウはその手で優しく月影のモノを扱き始めた。
「くっ…指、入れるぞ」
「ひぁあっ♡あっ♡あぁ♡つき、かげぇ♡」
2人は互いの体を昂らせながら本番への準備を整えていく。
やがてスノウの尻穴は月影の指で充分に解され、2人は体位を変えて正常位で繋がろうとしていた。
「…っ…白神…本当に、いいのか?」
時刻は12時を周り、日付が変わったことに気付いたスノウ…隼人は息を整えながら問いかける。
「いいって…何がだ?」
「リアルのお前は、ゲイじゃないんだろ?本当に男を抱く気か?…それに、会社では…っ!?」
複雑そうに目を伏せた隼人だが、月影…圭一はその言葉を遮るように唇を重ねた。
「し、しら…んむっ…♡」
「ん…はっ…黒川。俺は言ったはずだぞ」
『何があっても俺はスノウを嫌いにならない』
と、ゲームの中で言ったセリフをリアルでも言ってみせた圭一。
更に隼人の腰を掴み、ゆっくりと自身の性器を挿入していく。
「あっ…あぁあっ…!」
「っ…ゲームよりも、熱くて狭いな…」
「あ、つっ…♡し、しらがみぃ…♡」
初めてなはずなのに最初から快感を感じてしまっている隼人は、切なげな声を上げながら圭一に抱きつく。
「確か…ここが弱かったな」
ーコツンっ
「ひぁあっ♡そ、そこっ♡そこだめっ…んむぅ♡♡」
弱点である前立腺を小突き上げられた上にキスハメまでされると、隼人の思考は瞬く間に蕩けていく。
ーパンッ パンッ パンッ パンッ!
「んっ♡あ、むぅ♡れろっ♡ら、めぇ♡」
「っ…そんな雌顔で、俺を煽ってるのか?」
パァンッ!
「ひぁあぁぁあっ♡♡だめ♡い、イク♡ほんと、に♡メスイキするからぁ♡♡」
そのまま弱点ばかりを攻められる隼人は淫らなトロ顔を圭一の眼前に晒し、次第に絶頂へとのぼらされていく。
「黒川…!イけっ!このまま、メスイキしろ!」
「あっ♡あぁっ♡しらがみっ♡し、ら…っ…♡っく…♡イく♡イクイクイクぅぅうぅう♡♡♡」
ービュクビュクッ!!
隼人のメスイキと共に圭一はその中へ吐精し、さらに隼人の体をキツく抱き締めたまましっかりと最奥へ種付けする。
「あ…♡ぁっ…」(奥…びゅるびゅる、注がれて…♡)
「っ…はぁ……黒川。ちゃんと一番奥で出したの、分かったか?」
「…わか、ったぁ…♡」
それはゲーム内でも隼人が好きだったプレイの1つ。
最奥で射精し、そのまましばらく繋がったまま過ごすという擬似種付けプレイだ。
2人はそのまま自然な流れで唇を重ね、体を繋げたままベッドに横たわる。
「はぁ…はぁ…♡腹ん中…たぷたぷ、する…」
「黒川。ゲームとリアル、どっちがよかった?」
「えっ…そ、そんなの…」
比較する余裕などなかった隼人は気まずそうに視線を彷徨わせる。
その様子に圭一はニヤリと笑い、再び隼人の体を突き上げ始めた、
ズンっ!
「ひぁあっ!?し、しらがみっ…またっ…♡」
「ほら、どっちがいいんだ?」
「あっ♡あぁあっ♡♡や、めぇ♡」
突き上げられる度に体を揺さぶられ、隼人は再び快楽の波に飲まれる。
「っ♡り、りあるっ♡リアルのほうが、いいからっ♡しらがみの♡しらがみの、ちんぽが♡いちばん、だからぁ♡♡」
「…それは良かっ…た!」
パァンッ!
「ひっ♡い、イク♡また、イクぅぅう♡♡♡」
休む間もなく2度目の絶頂を迎えた隼人。
さらに追加で生中出しされ、その腹は一層膨らんでしまった。
「へぁ…ば、か…絶倫、め…」
「褒め言葉として受け取っておく」
すっかり蕩けてしまった隼人の額にキスをすると、圭一はおもむろに床に置いた荷物を引き寄せた。
「…白神?」
「ちょっと待て。…たしか、ここに…」
圭一が探っていたのは、今日のVR Sephirot Explorerリアルイベントで購入した物販商品の袋。
そこから取り出したのは…
「…これ、指輪か?」
「あぁ。ゲーム内の結婚指輪を再現したものだ」
小さな箱から取り出した指輪を隼人の指へと嵌める。
いつの間にサイズを測ったのかその指輪はぴったりで、隼人はゴクリと息を飲んだ。
「し、白神…これ、まさか…」
「あぁ。そのまさかだ」
『スノウ。いや、黒川。俺と…もう一度結婚してくれ』
まっすぐに隼人を見据え、プロポーズの言葉を告げた圭一。
しかしその真剣な表情に隼人は戸惑いを隠せないでいた。
「ほ、本気か?俺はガサツで学も浅いし…」
「知ってる。…仕事場ではそれを理由に、お前にキツくあたったからな」
「…なんでお前が泣きそうな顔してるんだよ」
「……知らなかったとはいえ、それが原因で嫌われてると思ったから…」
先程の真剣な眼差しから一転、捨てられた子犬のような寂しそうな表情になった圭一に隼人は大きくため息をつく。
「まぁ、確かに。白神のことは大嫌いだった」
「っ…では結婚の話は…」
「でも!……でも、月影のことは本気で愛してる。差し引きしても…『好き』の方が強い」
圭一の悲観的な言葉を遮り、顔を真っ赤にしながらそう告白した隼人は結婚指輪にキスをした。
「…離婚は…したくない。だから、俺からも頼む」
『俺と、また結婚してくれ』
そう紡がれた言葉に、圭一は隼人の体をキツく抱きしめた。
「好きだ。黒川、スノウ…『隼人』。一緒に生きよう」
「…俺も。『圭一』となら…生きていける」
日曜日の早朝、2人は唇を重ねながら日の出を迎えるのであった。
…………………………
………………………………………
あの衝撃的な出会いと告白から1ヶ月。
ゲーム内での二人の関係は変わらなかったが、リアルでの関係性は大いに変わった。
「あっ…♡ば、ばかっ…白神っ、まだ仕事…んむっ♡」
「ダメだ。我慢出来ない」
空き部屋に隼人を連れ込み壁際に追い詰めて荒々しいキスをする圭一。
強引な圭一に隼人は必死に抵抗したが、弱点を知り尽くした巧みなキスに簡単に脱力してしまう。
「ふぁっ♡や、やめ、ぇ…♡」
「黒川…いや、隼人もノッて来ただろ?それにそんな雌顔されて、止められるわけない」
「んんっ♡♡」
太ももや胸の先を服の上から刺激され、隼人は次第に欲情した眼差しで圭一を見上げる。
しかし…
『そういえばさ、最近白黒コンビ喧嘩してないよな』
「「!」」
空き部屋の外から聞こえた声に、2人は咄嗟に口をつぐんだ。
『ってかむしろ仲良くなってないか?』
『だよなぁ。白神チーフ、やけに黒川に甘くなってる気がする』
『黒川も前みたいに突っかからなくなったし…もしかして、2人とも宇宙人に乗っ取られたか?』
『ははっ、マジだったらウケるわ』
(な、なんでこのタイミングで…)
外の2人…隼人の同僚は、世間話のように隼人と圭一の話題で盛り上がりながらそのまま通過してしまった。
2人の足音が遠ざかると、隼人と圭一は大きくため息をつく。
「はぁ…よ、よかった…」
「…さすがに、焦ったな」
「元はと言えばお前が盛るからだろ」
隼人は圭一の体を押しのけ、自分の身なりを整える。
しかし圭一はせっかくの雰囲気を乱されてしまい不満げだ。
「…隼人が足りない」
「帰ったらゲームで会えるだろ?それに…週末は泊まりの予定だし」
「むぅ…」
ゲーム内とは対称的に圭一が隼人に甘え、大人しく頭を撫でられ嬉しそうに目を細めていた。
かつては犬猿の仲だった2人の関係は恋人へと変わり、リアルとバーチャルの二つの世界で仲睦まじく愛を積み重ねる。
『月影』「圭一」
『スノウ』「隼人」
世界が、名前が、顔が、声が、体が違っても心は同じ。
2人は長く愛をささやきあうのであった。
…………………………………………………
少し予定より長くなってしまいましたがこれにて完結です。
VRゲームものは流行りの要素なので書く気はなかったのですが、ゲーム世界よりもリアル世界の描写を多めにすることで自分と折り合いをつけました!ごつごうしゅぎだね!
以下無駄にこしらえた設定を…
☆2人の仲間たち
はんぺんカムチャッカファイヤー
筋骨隆々とした色黒忍者。
リアルの姿は正反対な『気弱で陰キャな大学院生』。
SHAKE(しゃけ)
赤いロングヘアの巨乳系メイガス。
リアルの姿はまさかの『アラブの石油王』。
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