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俺のNTR対策/幼なじみ+バイト先輩×おつむよわよわ大学生/総受け
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しおりを挟む……あれから1週間が経った。
あの朝帰り事件以降、悠は露骨に俺を避けるようになった。
元々違う学部だったということもあり、今では悠の姿を見ない日もあるぐらいだ。
(なんか…一気に他人みたいになっちゃったな…)
大学の廊下を歩きながら大きな溜息をつきスマホを見つめる。
……会話はもちろんスマホのメッセージなども無く、俺は心のどこかで寂しさを感じていた。
俺の理想としては『彼女を寝取らない、ただの気のいい幼なじみに戻りたい』と思ってたんだけど…
(……なんだよ、悠のヤツ。元はと言えばお前が俺の彼女寝取りまくったのが悪いんだろうが)
悠への苛立ち、嘘をつき続ける罪悪感。
それらが頭の中で渦巻き、俺はそれらを誤魔化すように大きなため息をついた。
「はぁ…もしこのまま疎遠な状態が続くなら…もう『対策』も要らないかな」
1度、暁斗先輩に相談すべきだろう。
悠と疎遠になってしまった以上、先輩との偽の御付き合いを続けるのも申し訳ないし……
(次のシフトが重なるのは…げ、来週の水曜日か。ならメッセージで連絡を……)
と、先輩に連絡しようと足を止めたその時だった。
「………雅人」
ーーパシッ カシャン
「えっ…?」
不意に背後から腕を掴まれ、俺は思わずスマホを床に落としてしまう。
咄嗟に後ろに振り向けば、そこに居たのは暗い顔をした幼なじみで……
「ゆ、悠…?」
「…話が、ある」
「え、ち、ちょっ…!」
急に話しかけて来たかと思えば、悠は強引に俺の腕を引いて歩き出す。
って、俺のスマホ廊下に落としたままなんだけど!!
「ゆ、悠!待てって!いきなりなんなんだよ!せめて落としたスマホぐらい拾わせてくれたって……」
「…………」
人の話聞けよぉ!!
無言を貫く悠に俺は憤りを感じたが、掴まれた腕は振りほどこうとしてもまったくビクともしない。
「くっ…この、馬鹿力め…!」
「そんなに俺が嫌いか?」
「っ、何を今更!嫌いに決まってんだろ!胸に手を当てて考えてみろ!」
俺の彼女を散々寝取って!
それを嘲笑うかのように素知らぬ顔で話しかけてきて!
これまでの悠の所業を思い出し、思わず声を荒らげる。
しかしそれに対しての返答はなく、ただ俺の腕を掴む力が一層強くなっただけだった。
「つっ…!お、おい悠!痛いって…?」
突然悠の足がピタリと止まったかと思えば、そこは大学の中でも人気が無い端のエリア。
更に悠はその中でも使われていない空き部屋の扉を無言で開く。
『幼なじみ君とは2人きりにならないようにしなよ?』
そんな暁斗先輩の言葉がフラッシュバックし、本能的に危機を察知する。
「お、おい…悠…話なら、カフェテリアとかで…っおわ!」
突然腕を引かれたかと思えば、空き部屋の中へと突き飛ばされてしまう。
受け身も取れずに顔面から床にぶつけてしまった俺は『ぶえっ』と無様な声を上げてしまいながらも脱出を試み……
ーーガチャッ
「あっ!」
暗い部屋に響いた、鍵を締められる音。
俺を監禁した張本人である悠はそのままくるりとこちらに振り向くと、無言で距離を詰めてくる。
「っ…なん、だよ…こんな…へ、部屋に監禁だなんて…」
「……まさと…俺の、雅人……」
「悠…?」
ブツブツとうわ言のように俺の名を呼ぶ悠。
それがどこか怖く、俺は思わず後ずさったが……
ーードンッ!
「ひっ…ん、むぅ!?」
…それが壁ドンからのキスだと気付いたのは数秒後だった。
突然のことに抵抗も出来ず硬直していると、口の中にぬるりとした物…多分、悠の舌が入ってくる。
「んんっ!?ゆ、ゆうっ…んぁっ、む、ぅう!」
じゅるっ ちゅぷ、れろっ
悠の舌が俺の口を好き放題暴れ回れば、卑猥な水音が部屋に響き渡り更に俺の思考にもモヤがかかっていく。
(なん、で…俺、悠に…き、キス…されて…)
わけも分からないまま俺は悠からのキスを受け入れ続け…ようやく息ができたかと思えば、また一瞬にして唇を塞がれた。
「む、んぅ…♡や、ぁあ♡ふぁあ♡♡」
「ん、はぁ…雅人、かわいい…♡」
「ゆう、やら…も、やめ…むぅ♡じゅる♡」
口の端から涎が零れ、それが首筋を伝い服を濡らしても悠は構わず俺の唇を貪り続ける。
(うそ、だ…♡おれ、こんな…男と…幼なじみと、キスしてるのに…感じて♡♡)
……そうして何度も何度もキスをされるうちに、俺はふわふわとした心地良さに何も考えられなくなっていった。
「ーーっぷは……」
「はぁ…へぁ…♡♡ゆう、なんれぇ…?♡♡」
ようやく解放され、俺は呂律が回らないまま悠に問いかける。
「なん、で…きしゅ、なんてぇ…♡おれのこと、そんなに…きらいなのかよぉ…」
「……違う。嫌いなわけ、無いだろ」
なら、どうして…
そう紡ごうとした唇をまた塞がれるも、今度は数秒で解放される。
そして……
「俺は、雅人の事が好きだ」
「え…?」
「……もっとハッキリ言うと、『愛してる』。…こうやって…ん、キス出来るのも幸せだし……セックスも、したい」
触れるだけのキスをしながらの告白。
それが俺には到底信じられず、弱々しく首を横に振る。
「う、うそだ…だって、今まで何回も……」
「雅人の彼女を奪ったのは、あの女達が本当に雅人のことを愛してたか試すためだ。…それがお前を傷つけてきたのは分かっていたが…どうしても、諦めきれなくて…」
なんだよ、それ。
そんなの…最初から言ってくれれば…
しかし暗い表情の悠にかける言葉が見つからず、俺はそのまま黙り込む。
「いつかお前が俺の方を向いてくれると期待していた。…でもお前は…『酷い幼なじみ』の俺ではなく、ちゃんと真正面から愛してくれるあの男を選んだ」
「……………」
……暁斗先輩の事だ。
先週悠と対面し、俺の事を『恋人』だと宣言した先輩の演技を…悠は本気だと思い込んでるんだ。
「……違う。違うんだ、悠」
「え?」
「あの人…暁斗先輩は、俺のバイト先の先輩で…その……」
……そこからは俺の懺悔タイムだった。
悠の彼女寝取りに困っていたこと。
それを先輩に相談した結果、『偽の御付き合い』をして悠を改心させようとしたこと。
…あと、デート後のホテルでのことも。
全てを語り終えると、悠は『はは……』と乾いた笑い声を上げた。
「なんだよ、それ…俺めちゃくちゃかっこ悪いじゃん…」
「も、元はと言えばお前が…」
「あぁ、分かってる。全ての原因は…俺がお前に告白もせず、彼女を寝取るなんて回りくどい方法を取ってきた事だ」
自嘲気味に笑うと、悠は改めて俺の肩を掴み顔を見合わせる。
「……じゃああの男とはセックスしてないし、付き合ってもないんだな?」
「そ、そうだよ!…先輩には、協力してもらっただけ。あんなに演技派とは思わなかったけど」
「そうか……よかった」
そう言って微笑む悠は昔からよく知る幼なじみの顔で……
俺はそれがたまらなく嬉しく、思わず目の前の幼なじみを優しく抱きしめた。
が………
ーーゴリッ
「え」
体を密着させた瞬間、下腹部に触れた硬く熱いナニカ。
これは…聞かなくても本能的に分かってしまう。
「お、おま…なんで、ち、ちんこ…」
「そりゃあ…好きな相手とあれだけ情熱的なキスしたら、なぁ?」
「だ、だからってこんな……ひにゃぁ!?」
貞操の危機を察して悠から離れようとした俺だが、今度は悠に腰を抱き寄せられ再び体を密着させてしまうことに。
「なんだ、雅人のも硬くなってるじゃん。…もしかして、俺のキスで感じてくれたのか?」
「ん、なわけっ…ひっ♡や、だぁ♡も、揉むな、よぉ♡♡」
せ、せっかく仲直りしていい感じだったのに!
悠は俺のち…ちんこ…をズボンの上から優しく揉みしだくと、今度はギラギラとした目で俺の顔を覗き込む。
「お互いこのままじゃ帰るに帰れないし…1回抜こうぜ?な?」
「あっ♡や♡だ、めぇ…♡」
「あの男とは付き合ってないんだろ?…じゃあ操を立てる必要もないし、別にいいだろ。弄るぐらいなら」
……そう、なのか?
恋人居ないなら、男同士でこういうことするのも…あり、なのか?
(いやでもそれ以前の問題じゃ……あぁ、ダメだ…あたま、回んない…♡♡)
「腰が揺れてきたな。…じゃあ俺も」
他人に恥ずかしい所を触られる気持ちよさにとろけていると、不意にズボンと下着が下ろされる。
一瞬外気の冷たさに『ひぇっ』と声が出てしまったが…即座に焼けるように熱いモノが触れ、これまた『ひぇっ』と声が出る。
「な、に…?」
驚いて視線を下に向ければ…そこには、硬くなった俺のちんこと悠のヤリチンちんこがぴったりとくっ付いていた。
(っ、で…デカ…ってか、もはやグロい……)
「ハハッ、雅人のちんこちっちぇ…それに色も薄くて、可愛いな」
「お、お前のがデカすぎ…っ、んむぅ♡」
俺のナニについて反論しようとした瞬間、壁に押し付けられるようにして再びキスをされる。
また悠の舌が俺の中を暴れ回るが、最初のと比べて…それはどこか優しさを感じた。
「んっ♡や、ぁあ♡♡じゅるっ…れろ♡ゆ、う♡りゃめぇ…んむ♡♡」
深いキスと同時に2人分のちんこを密着した状態で扱かれ、俺は本能的に腰を前後させてしまう。
(や、ばい…これ、きもちいい…♡♡おれ、ほんとに…男と、悠とキスしてるのに…嫌じゃ、ない…♡)
「ん、はっ…雅人、気持ちいいか?」
「ふぁ…き、きもち、いい♡きすも、ちんこも…♡きもちよくて、ふわふわするぅ♡♡」
本能的に問われたままに答えれば、目の前の悠の顔がふわりとほころんだ。
「じゃあこのまま俺と付き合ってくれるか?……毎日気持ちいいキス、したいだろ?」
「っ、や、だぁ…♡おれ、は…かわいい、およめさん…と、ゆめの…しんこんせいかつ…を…♡♡」
「……強情だな」
にちゃっ ぐちゅっ
「んぁあぁああっ♡♡♡♡」
悠の言葉に弱々しく首を横に振った瞬間、握られたちんこの先っぽを指でぐりぐりされてしまう。
「あっ♡あぁ♡ゆう、だめ♡♡でる、でちゃうからぁ♡♡」
「ま、今日の所は諦めるか。……あの男と決着もつけたいし」
「…?なに、を…んぉお♡♡♡」
途端に悠の手は激しく上下に動き、俺は間抜けな声を上げながらまたもや口を塞がれてしまった。
「ん、むぅ♡♡ちゅ、じゅるぅ♡♡」
(こんなエッチなトロ顔して…『可愛いお嫁さん』は雅人の方だろ…)
「ぷはっ…いく♡ゆう♡だめ、イク♡イク♡♡イっ……!!」
……瞬間、声を押し殺すように唇を噛み締めた俺は悠の手の中で射精してしまう。
しかしいつの間に用意していたのか、悠はポケットティッシュで2人分の精液を受け止めると荒く息をつきながら笑みを浮かべて見せた。
「はぁ…はぁ…ははっ…雅人のイキ顔、めちゃくちゃエロかった」
「ばっ…バカっ!何、言って…」
「本心だって。…これでも、十年片思いして来てるからな」
真剣な眼差しで見つめられ俺は顔を赤くしてしまったが、即座に目を背けることでそれを誤魔化した。
……ほんと、俺みたいなのに惚れるなんて、悠のやつ悪趣味過ぎるだろ。
俺は無言で下着とズボンを整え直し、キスでヨダレまみれになった口元を服の袖で拭う。
「っ…と、とにかく…今日はもう俺、帰るから」
「あぁ。…告白のこと、よく考えてくれ。返事、待ってるから」
「…………わ、かった」
それだけ告げると、俺は若干ふらふらした足取りで空き部屋を後にする。
そして落としたスマホを拾いに行きながら、俺はこれからのことをぼんやりと考えていた。
「……とりあえず、先輩には事情を話して…偽の御付き合いを解消しないとな」
………………………………………………………………
調子こいて筆がノリノリになった結果長くなりました
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